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世界の覚書

道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

大宇のマダガスカル「新植民地主義」プロジェクト

2008年12月08日 | 農林畜産漁業
WIRED VISION:「新植民地主義」を回避するCSR調達
大宇のプロジェクトはこんな内容です:
  • 大宇ロジスティクスはマダガスカル政府から130万ヘクタールの土地(ベルギーの国土面積の半分、マダガスカルの耕作可能面積の半分)を99年間無料で借り受ける
  • 大宇は100万ヘクタールをトウモロコシ栽培に使い、残りをパーム油用の椰子栽培にあてる。
  • 収穫の大半は韓国に輸出。

まず、トウモロコシですが、貧困に苛まれるマダガスカルは緊急食料援助を受けています。3歳以下の子供の実に半数が恒常的食料不足のため成長に障害をきたしているという悲惨な状況。

(中略)FTの批判は次のようなものです。トーンの強さは異例。
  • (中略)大宇ロジスティクスがマダガスカル政府と結んだ契約は略奪的だ。
  • 新植民地主義である。大宇ロジスティクスは雇用の増加という曖昧な効果を口にするだけで、マダガスカルの人々は耕作可能地の半分を失うことになる。土地は公式には政府が所有しているかもしれないが、実際は人々が代々小規模な農耕を行ってきた。
  • 大部分の土地は森林であり、気候変動に立ち向かうための有効な資源を失うことになる。
  • 大資本が地元の農民と競争しても失敗するだけだ。成功するには(農民を屈服させるために)かつての植民地主義が再び必要になる。そのような日は決して来るべきではない。
2008年11月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙(JBpress経由):食糧争奪で“新植民地主義”の懸念 韓国企業がマダガスカルの農地をリース
確保した土地はマダガスカルの耕作適地の半分

国連食糧農業機関(FAO)は今年、一部の国が外国での農地確保を競い合う動きは「新植民地主義」を生む恐れがあると警告した。こうした懸念は大宇の一件で一層高まる可能性がある。というのも、米政府の試算によれば、大宇ロジスティクスがマダガスカルに確保した農地は、同国の耕作適地のほぼ半分に相当するからだ。大宇ロジスティクス幹部のシン・ドンヒュン氏によると、同社は南アフリカ共和国の労働者を使って、今後15年間かけて確保した土地を農業向けに開発する計画。韓国のトウモロコシ輸入量のほぼ半分を置き換える狙いだという。
大宇のマダガスカル・プロジェクトについて韓国の見方はどうか。

中央日報:【社説】韓国が新植民主義の宗主国だと?
全く開発されていないいわゆる「限界土地」が大半だ。またマダガスカルの主食はコメと小麦だ。こうした作物すら裁培できない荒れ地を開墾し、トウモロコシを植えるのが果たして地元住民の食糧を奪う植民主義なのかは疑問だ。またこの農場が開発されれば失業に苦しめられる地元の人々に少なくない賃金が支給される。マダガスカル政府は農場収益の3割を法人税と関税として徴収する。未開拓地をそのまま放っておくのか、それとも99年期限の長期賃貸契約を結び、大宇ロジスティックスが多大な農業インフラに投資できるようにするのが良いか
傲慢そのものである。まあ、新植民地主義がいいのか悪いのかは、そもそも意味の無い議論かもしれない(韓国に言う資格はない気がする・・・日本の「旧植民地主義」を批判しているのだから)。開発投資はいいが、色々と気を使うものである。

日本はどうか。

外務省:マダガスカルに対する無償資金協力(食糧増産援助)について 平成17年3月8日
マダガスカルは米、ジャガイモ、トウモロコシを主食としているが、とりわけ米はその8割以上を占め、重要な食糧となっている。しかしながら、米の自給には至っておらず、貴重な外貨を米の輸入に支出している。
日本は肥料や農業資機材のための無償資金協力などを政策としているようだ。

ちなみにトウモロコシは米の端境期の貴重な主食になっている。

ロシア沿海州でも韓国の「農業植民地」構想があった。こういうのは現在のイミョンバク大統領の発想である。

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