バイロンはお好き?

バイロンを超現代的に解釈・注釈・日本語訳するブログ

私は昔も、今も一人

2012年05月30日 | チャイルド・ハロルドの巡礼第3編
112
そしてこれらの言葉については、ここまで歌に織られてきたが
一つの害のない策であるかもしれない。
言葉とともに、流れて過ぎていく景色の彩り、
それを私は捉えようとしている。つかの間、私の
そして人の胸の内を慰めるために。
名声は若者にとっての渇きとなる―しかし私はもう
人々のしかめ面や微笑みを、栄光の運命の喪失や褒賞と
思うほど若くはない。
私は昔も、今も一人で立っている―記憶に残ろうとも、忘れ去られようとも。

原文
And for these words, thus woven into song,
It may be that they are a harmless wile, -
The colouring of the scenes which fleet along,
Which I would seize, in passing, to beguile
My breast, or that of others, for a while.
Fame is the thirst of youth,--but I am not
So young as to regard men's frown or smile
As loss or guerdon of a glorious lot;
I stood and stand alone,--remembered or forgot.


wile: たくらみ、手管、策略
beguile: だます、楽しませる、慰める、気を紛らす
guerdon: 褒賞、報酬、報い


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。