ある「世捨て人」のたわごと

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主の祈り ギリシャ語で読もう(3)(アルファベットα~ο)

2016年03月18日 | 語学

以下はこちらからの引用ですhttp://bit.ly/1PwWsgw  「ギリシャ語の文字と発音」

Α α
ἄλφα [álpʰa] [a, aː]/άλφα [ˈalfa] [a]古典語は「アルパ」で、現代語は「アルファ」です。これからすると日本語で「アルファ」といっているのは現代ギリシャ語からきているようにおもえますが、たぶんそうではないでしょう。古典式発音には「アルパ」のほかに「アルファ」とよむやりかたもあるので(とくに欧米の伝統的な古典式では)、これがもとではないでしょうか。もっとも、英語でも(それにドイツ語でもフランス語でも)「アルファ」と発音するので、それが日本語にはいったのかもしれません。古代と現代では発音がかわっただけでおなじ名まえですが、つづりとしては記号がすこしちがっています。現代語としては必要がなくなった記号が1982年に廃止されたので、それ以来、下のようにアクセント記号だけになりました。
発音は、古典語ではみじかい[ア]とながい[アー]のばあいがあります。現代語では母音のながさの区別がなくなったので[ア]だけです(アクセントがあると ながめになります)。
この文字は、アルファベット式の数字として、αʹ で1、͵α で1000をあらわします。 

Β β
βῆτα [bɛ̂ːta] [b]/βήτα [ˈvita] [v]古典語の名まえは「ベータ」ですが、現代語だと発音がかわって「ヴィータ」になりました。1982年から、3つあったアクセント記号がひとつだけ(鋭アクセント)になったので、つづりとしては、アクセント記号がかわっています。
この文字のべつのかたちに ϐ というのがあって(要するに β の筆記体)、ユニコードにもはいっています。この異体字はフランスで出版された本でつかわれていて、単語のあたまでは β、それ以外では ϐ がつかわれます。
名まえの発音からわかるとおり、この文字の発音は、古典語では[b]、現代語では[v]です。したがって、古典語では π [p]の有声音でしたが、現代語では φ [f]の有声音になっています。
現代語では[b]という音は μπ というつづりであらわします。
この文字は、アルファベット式の数字として、βʹ で2、͵β で2000をあらわします。 

Γ γ
γάμμα [ɡámma] [ɡ, ŋ]/γάμμα [ˈɣama] [ɣ, j, ŋ (ɡ, ɟ/ɡʲ/ᶃ)]古典語なら「ガンマ」、現代語なら「ガーマ」という感じです。現代語では μμ はひとつの子音としてしかよみません。また、発音記号からわかるように、ガンマそのものの発音もちがっています。現代語には発音にあわせた γάμα というつづりもあります。
西ギリシャのガンマのまるい変種(当時はいまの大文字にあたるものしかありません)が、エトルリア文字を経由して、ラテン文字(ローマ字)の C になりました。ただしラテン語の C は最初は[k]と[ɡ]をあらわしていたのですが、のちに C に1画つけくわえて[ɡ]をあらわす G ができたので、C は[k]専用になりました(名まえの略字では[ɡ]をあらわすばあいがのこりました)。
発音は、古典語では[ɡ]の音ですが、γɡ]、κ [k]、ξ [ks]、χ [kʰ]、μ [m]のまえでは鼻音、つまりカ行・ガ行のまえの「ン」、発音記号の[ŋ]になります。ν [n]のまえでも鼻音になったかどうかは説がわかれています。この鼻音のガンマには ἄγμα [áŋma アク゜マ](「ク゜」は鼻濁音のグ)という名まえがあります(鼻音のガンマ」「鼻音のかきかた」)。
現代語では、スペイン語にあるような摩擦音の g になりました。日本語のガ行の子音も母音と母音のあいだでこの摩擦音になることがあります。発音記号は[ɣ]で、この発音記号はガンマがもとになっています。また、母音[i][ɛ]のまえでは口がい化して、ヤ行の子音みたいな音になります(ばあいによってはヤ行とガ行の中間みたいな感じ)。発音記号ではたいてい[j]であらわされます([ʝ]をつかうこともあります)。たとえば γε は[イェ]という感じです([ギェ]にちょっとちかいばあいも)。γ、κ、ξ、χ のまえでは鼻音[ŋ]になります。γγ は[ŋɡ]で、ふたつ目の γ は摩擦音ではありません。さらに、この γγ の[ɡ]は母音[i][ɛ]のまえでは口がい化するので(発音記号は[ɟ]または[ɡʲ]または[ɡ]に口がい化をあらわすカギがついたもの)、たとえば -γγε は[ンギェ](発音記号でかけば[ŋɟɛ][ŋɡʲɛ]など)になります。
この文字の発音は、古典語では κ [k]の有声音でしたが、現代語では χ [x, ç]の有声音になっています。
現代語では[ɡ]という音は γκ というつづりであらわします。
この文字は、アルファベット式の数字として、γʹ で3、͵γ で3000をあらわします。 

Δ δ
δέλτα [délta] [d]/δέλτα [ˈðɛlta] [ð]古典語と現代語で名まえのつづりはおなじですが、発音がすこしちがいます。古典語は「デルタ」、現代語は「ゼルタ」です(現代語の名まえとして「デルタ」というカタカナがきもみられます)。
西ギリシャのデルタのまるい変種(当時はいまの大文字にあたるものしかありません)が、エトルリア文字を経由して、ラテン文字(ローマ字)の D になりました。
発音は、古典語では閉鎖音の[d]ですが、現代語では摩擦音の[ð](英語の the の th の音)になりました。したがって、古典語では τ [t]の有声音でしたが、現代語では θ [θ]の有声音になっています。
現代語では[d]という音は ντ というつづりであらわします。
この文字は、アルファベット式の数字として、δʹ で4、͵δ で4000をあらわします。 

Ε ε
εἶ [êː] [e]/έψιλον [ˈɛpsilɔn] [ɛ]日本語でも現代ギリシャ語でも「エプシロン」といっていますが、古典時代の名まえは「エー(エイ)」でした。その後、この ε とおなじ発音になった αι と区別するために、ビザンチン時代(中世)に、「二重母音の αι」(α̅ι̅ δίφθογγος)に対して「たんなる ε」「ただの ε」という意味の ἒ ψιλόν [エ プスィロン](かりに古典式でよめば[エ プスィーロン])という名まえでよばれるようになって、それが現代ギリシャ語の名まえのもとにもなりました。さらに、さまざまな外国語でもこの名まえがつかわれています。また、現代ギリシャ語では語尾の -ν [-n]がとれた έψιλο [ˈɛpsilɔ エプスィロ]という口語的なかたちもあります。
日本語ではこの文字のことを科学者なまりで「イプシロン」ということがありますが、これでは、現代ギリシャ語やそのほかのさまざまな外国語で υ (ユプシロン)のことを「イプシロン」といっているのとおなじになってしまいます。それに、もしかしたら科学者としては英語よみのつもりなのかもしれませんが、epsilon に「イプシロン」という英語よみはありません。
この文字にはひと筆がきの ε のほかに、ε というかたちのものもあって、活字やフォントによってちがっているのですが、ユニコードにはこの異体字もはいっています。
発音は、古代でも現代でもみじかい[エ]です。現代語の音の発音記号はランゲンシャイト(Langenscheidt)の辞書にならって[ɛ]にしてありますが、古典語とちがって現代語のなかで せまい[e]と ひろい[ɛ]の区別があるわけではありません。
この文字は、アルファベット式の数字として、εʹ で5、͵ε で5000をあらわします。 

Ζ ζ
ζῆτα [zdɛ̂ːta] [zd 〔dz, z〕]/ζήτα [ˈzita] [z]日本語では「ゼータ」といっていますが、古典時代には「ズデータ」でした。現代語では「ズィータ」です。1982年から、3つあったアクセント記号がひとつだけ(鋭アクセント)になったので、つづりとしては、アクセント記号がかわっています。
発音は、古典時代には[zd]だったのですが(時期によっては[dz]だったともいわれています)、のちには[z]になりました。したがって現代語では[z]です。実用的には古典式でも[z]でいいようなものですが、これはもともと二重子音なので、韻律をかんがえて韻文をよむばあいにはふたつの子音としてよむ必要があります。そのためには、[zd]という発音を採用しないばあい、[zz]または[ddz]とよめばいいでしょう。カタカナでかけば[ッズ]ということで、これで[zz]か[ddz]の発音になります。[dz]だったという説にしても、その[dz]は二重子音なので、日本語のザ行の子音にでてくる破擦音の[dz]ではなくて(ザ行の子音は[z]のばあいもあります)、実際には[ddz]のような発音になります。
この文字は、アルファベット式の数字として、ζʹ で7、͵ζ で7000をあらわします。 

Η η
ἦτα [ɛ̂ːta] [ɛː]/ήτα [ˈita] [i]古典時代の名まえは「エータ」で、日本語でも「エータ」といっていますが、現代語では「イータ」です。とくに自然科学のほうでは日本語でも「イータ」ということがありますが、それは英語よみです。現代語としては必要がなくなった記号が1982年に廃止されたので、それ以来、下のように鋭アクセント記号だけになっています。
この文字は地域によって、あるいは時期によって[h]の音をあらわしていたので、それがエトルリア文字を経由して、ラテン文字(ローマ字)の H になりました。
発音は古典時代にはひろい[ɛː](アにちかいエのながい母音)でした。これはかならずながい母音です。そのうちだんだん口のひらきがせまくなって[イー]になり、さらに母音のながさの区別もなくなって、現代語では ι υ などとおなじ[イ]になりました。
この文字は、アルファベット式の数字として、ηʹ で8、͵η で8000をあらわします。 

Θ θ
θῆτα [tʰɛ̂ːta] [tʰ]/θήτα [ˈθita] [θ]日本語では「テータ」とも「セータ」とも「シータ」ともいっているようですが、「テータ」と「セータ」は古典ギリシャ語よみで、「シータ」は英語よみです。「テータ」と「セータ」のちがいは古典式発音のよみかたのちがいによるものですが、古典時代の名まえは「テータ」でした。欧米の伝統的な古典式発音では「セータ」とよまれることがおおいようですが、日本でこれをまねする必要はないでしょう。英語よみは結果として現代語の名まえとおなじことになっています。1982年から、3つあったアクセント記号がひとつだけ(鋭アクセント)になったので、現代語のつづりはアクセント記号がかわっています。
この文字には θ のほかに、ひと筆がきの ϑ というかたちのものもあって(要するに θ の筆記体)、活字やフォントによってちがっているのですが、ユニコードにはこの異体字もはいっています。
発音は、古典時代には[t]の有気音、つまりはっきりした息をともなった[tʰ]でした。日本語のタ行の子音はたいていそれほどつよくない有気音です。とくに単語のあたまがそうなのですが、ギリシャ語の θ を発音するばあいは、意識的にはっきり息をいれるようにしたほうがいいでしょう。朝鮮語の激音、ペキン語の有気音が参考になるかもしれません。ヒンディー語とかのインドのことばやタイ語とかにも有気音と無気音の区別があるので、そういうものを参考にすることもできるでしょう。
現代語では摩擦音の[θ](英語の think の th の音)になりました。この音をあらわす発音記号は英語の辞書でよくみかけるとおもいますが、このギリシャ文字からとったものです。古典式発音でも、この文字を現代語のような摩擦音でよむやりかたがあって、「セータ」という名まえはその発音によるものです。
この文字は、アルファベット式の数字として、θʹ で9、͵θ で9000をあらわします。 

Ι ι
ἰῶτα [iɔ̂ːta] [i, iː]/γιώτα [ˈjɔta] [i, j]日本語では「イオタ」とも「イオータ」ともいっていますが、古典語では「イオータ」です。現代語なら「ヨータ」で、その発音をあらわすために、つづりがすこしちがっています(ガンマがない ιώτα というつづりもあります)。1982年から、3つあったアクセント記号がひとつだけ(鋭アクセント)になったので、アクセント記号もかわっています。
発音は、古典語ではみじかい[イ]とながい[イー]のばあいがあります。現代語では母音のながさの区別がなくなったので[イ]だけですが、アクセントがないと母音のまえで半母音[j]になることがあります。この文字の名まえでもそうなっていますが、さらにそれをはっきりさせるために γ がついています。
この文字は、アルファベット式の数字として、ιʹ で10、͵ι で1万をあらわします。

Κ κ

κάππα [káppa] [k]/κάππα [ˈkapa] [k, c/kʲ/ᶄ 〔ɡ, ɟ/ɡʲ/ᶃ〕]古典語なら「カッパ」、現代語なら「カーパ」という感じです。現代語では ππ はひとつの子音としてしかよみません。そのため発音にあわせた κάπα というつづりもあります。
この文字には κ のほかに、ひと筆がきの ϰ というかたちのものもあって(要するに κ の筆記体のひとつ)、活字やフォントによってちがっているのですが、ユニコードにはこの異体字もはいっています。
古典語の発音は無気音の[k]です。無気音というのは、有気音と無気音の区別がない日本語のはなし手にとってはかえってむずかしいもので、口のまえに手のひらをだして「カ」と発音して、手のひらに息がかからなければ無気音になっています。実際の発音としては、フランス語・イタリア語・スペイン語の[k]の音、朝鮮語の濃音(ただの無気音ではないけれど)、ペキン語の無気音が参考になるでしょう。
前置詞・接頭辞の ἐκκ はつぎの子音と同化します。鼻音以外の有声子音(単語のあたまの ῥ- は無声音なので、ここにはふくまれません)のまえでは[ɡ]になりました。また、γ とおなじように μ [m]のまえでは鼻音、つまりカ行・ガ行のまえの「ン」、発音記号の[ŋ]になったようです。ν [n]のまえでも[ŋ]になったかどうかは説がわかれるところでしょう。また、θ [tʰ]と φ [pʰ]のまえではおなじ有気音の[kʰ]になりました。
現代語の発音も基本的にはかわりがないのですが、母音[i][ɛ]のまえでは口がい化して、日本語の「キ」の子音のような音になります(発音記号は[c]または[kʲ]または[k]に口がい化をあらわすカギがついたもの)。たとえば κι、κε は[キ][キェ]になります。また、γκ というくみあわせになると、単語のあたまでは[ɡ]、それ以外では[ɡ]か[ŋɡ]になります。さらに、この γκ の[ɡ]は母音[i][ɛ]のまえでは口がい化するので(発音記号は[ɟ]または[ɡʲ]または[ɡ]に口がい化をあらわすカギがついたもの)、たとえば γκε は[(ン)ギェ](発音記号でかけば[(ŋ)ɟɛ][(ŋ)ɡʲɛ]など)になります。
この文字は、アルファベット式の数字として、κʹ で20、͵κ で2万をあらわします。 

Λ λ
λάβδα [lábda] [l]/λάμδα [ˈlamða] [l]英語のつづりは「lambda」ですが、発音は「b」をよまずに[ˈlæmdə ラムダ]になります。日本語の「ラムダ」はこれからきているのでしょう。古典時代の名まえは「ラブダ」でした。その後 λάμβδα [lámbda ランブダ]というかたちもできました。現代語では「ラムザ」ですが、λάμβδα [ˈlaɱvða ランヴザ]というかたちもあります(ラムダ、ランブダ、ラブダ」)。
この文字には、ふるくは「レ」みたいなかたちの上下が逆になったものもあって、これがエトルリア文字を経由して、ラテン文字(ローマ字)の L になりました。
発音は、古典語でも現代語でも[l]です。
この文字は、アルファベット式の数字として、λʹ で30、͵λ で3万をあらわします。 

Μ μ
μῦ [mŷː] [m]/μυ [mi] [m, ɱ]古典語なら「ミュー」、現代語なら「ミ」です。1982年から1音節の単語にはアクセント記号をつけなくなりました。現代語には発音にあわせた μι というつづりもあります。
発音は古代でも現代でも[m]ですが、現代語では β [v]と φ [f]のまえではおなじ口のかたちの鼻音[ɱ]になります(鼻音のかきかた」)。
この文字は、アルファベット式の数字として、μʹ で40、͵μ で4万をあらわします。 

Ν ν
νῦ [nŷː] [n 〔ŋ, m, l, r, s〕]/νυ [ni] [n 〔ŋ, m, ɱ〕]古典語なら「ニュー」、現代語なら「ニ」です。1982年から1音節の単語にはアクセント記号をつけなくなりました。現代語には発音にあわせた νι というつづりもあります。
発音は古代でも現代でも[n]ですが、単語のおわりの ν は、つづけて発音するばあい(とくに意味的につながっているとき)、つぎにつづく子音と同化する傾向があるので、古典語では γɡ]、κ [k]、χ [kʰ]、ξ [ks]のまえでは[ŋ]、β [b]、π [p]、φ [pʰ]、μ [m]のまえでは[m]になりました。さらに、λ [l]のまえでは[l]、ρ [r]のまえでは[r]、σ [s]のまえでは[s]になり、σ+子音のまえではなくなりました。以上の音の変化はふるい碑文にはそのままかかれていますが、その後つづりが固定されて、どのばあいでも語尾の ν はつづりのうえでは ν のままです。この変化は複合語のばあいはそのままつづりにもあらわれています。
現代語では、鼻音としてのこるばあいは、β [v]と φ [f]まえで[ɱ]になるほかは古典語とおなじです。古典語で[l][r][s]というふうに完全に同化してしまうばあいは、現代語では ν はなくなります。また、摩擦音のまえでもなくなることがおおくて、全体として現代語の語尾の ν はなくなる傾向にあります。
実用的には、単語のおわりの ν は、文章のきれ目、つまりつぎに単語がつづかないばあいや母音のまえ(有気記号つきもふくむ)では[n]、そのほかのばあいは日本語の「ン」とかんがえればいいでしょう(鼻音のかきかた」)。
この文字は、アルファベット式の数字として、νʹ で50、͵ν で5万をあらわします。 

Ξ ξ
ξεῖ [ksêː] [ks]/ξι [ksi] [ks 〔gz〕]「グザイ」「クサイ」は英語よみです。日本語では「クシー」ともいっているようですが、これは古典時代よりあとの発音で、古典時代の名まえは「クセー(クセイ)」でした。現代ギリシャ語では「クシ」といいます。ει [eː]というながい母音は口のひらきがさらにせまくなって[iː]になったので、ι とかかれるようになって、現代語のつづりにもなりました。1982年から1音節の単語にはアクセント記号をつけなくなりました。
発音は古代でも現代でも[ks]で、とりあえず英語の x とおなじことです(ただし「ギリシャ語の「ξ」「ψ」の発音」を参照)。現代語では鼻音のあとで[ɡz]になることがあります。
この文字は、アルファベット式の数字として、ξʹ で60、͵ξ で6万をあらわします。 

Ο ο
οὖ [ûː 〔ôː〕] [o]/όμικρον [ˈɔmikrɔn] [ɔ]日本語で「オミクロン」、現代ギリシャ語で「オーミクロン」といっていますが、古代ではもともと口のひらきがちいさい「オー」という名まえで、古典時代のあいだに「ウー」になったようです。のちに ω と発音のちがいがなくなったので、このふたつを区別するためにビザンチン時代(中世)に「ちいさい ο」「みじかい ο」という意味の ὂ μικρόν [オ ミクロン](かりに古典式でよめば[オ ミークロン])」とよばれるようになって、それが現代ギリシャ語の名まえのもとにもなりました。さらに、さまざまな外国語でもこの名まえがつかわれています。また、現代ギリシャ語では語尾の -ν [-n]がとれた όμικρο [ˈɔmikrɔ オーミクロ]という口語的なかたちもあります。
発音は、古代でも現代でもみじかい[オ]です。現代語の音の発音記号はランゲンシャイト(Langenscheidt)の辞書にならって[ɔ]にしてありますが、古典語とちがって現代語のなかで せまい[o]と ひろい[ɔ]の区別があるわけではありません。
この文字は、アルファベット式の数字として、οʹ で70、͵ο で7万をあらわします。 


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