お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

いたずら対おもてなし

2009-10-28 | from Silicon Valley

Source: www.dwticket.com

"Trick or Treat?(トリック・オア・トリート)"とは、ハロウィンの夜にさまざまなコスチュームで近所の家を回って歩く子どもたちの掛け声。「何かいいものくれないといたずらしちゃうぞ!」という意味です。

こう叫びながらドアベルが押されたら"Treat! Treat!"(いいものあげるからいたずらしないで!)とあわてた風に言いながら、ドアを開けて、子どもたちにチョコレートやキャンディを渡します。

もらったキャンディは"枕カバー"に入れるのが伝統だったようですが(映画E.T.にも出てきます)、今はいろいろ。マクドナルドの10月のハッピーミールのカボチャの容器を持って行く子もいれば、わざわざハロウィン用の可愛いトートバッグを買ってあげる親もいます。

ハロウィンの”Treat”は、一般にはチョコレートに代表される甘いお菓子。でも、必ずしもチョコレートだけではありません。ピーナツバターカップやロリポップのキャンディも人気です。昔はこうだったのかしら…?と驚いた経験は、娘が小さかったころ、ご近所の車椅子のおばあちゃまが毎年ニコニコしてドアを開けてはおもむろに5セント硬貨をくださったこと。

ハロウィンの日、子どもたちはまずは保育園や学校でクラスメートとカードの交換をします。楽しみはカードと一緒に小さな封筒に入っているジェリービーンズとか風船ガムとかハーシーのキスチョコレートとかのお菓子や、人気漫画のキャラクターのシールとか、ちっちゃな消しゴムとか、パーティ用の紙の笛だとかの雑貨です。

おやつにはハロウィン気分のクッキー。ハロウィーンカラーは黒、白、オレンジ。オレンジ色はカボチャ、白はお化けや骸骨、黒は魔女と猫そして蜘蛛やコウモリ…こう書くとあまり食べる気にならないものばかりですが、クッキーになるときはどれも可愛いデザインになりますので、大丈夫。

暗くなる頃には、昼間必死でカービングして玄関前に並べたジャック・オー・ランタンにキャンドルを灯し、お菓子を玄関脇に用意して、表に面した部屋に明かりをつけておきます。外から見える部屋に明かりをつけておくのは「どうぞノックしてください」という意味です。でも、配るお菓子がなくなったとき、留守にするとき、煩わされたくないような時は、表に面した部屋を暗くしておきます。そういう家はノックしてはいけないのが決まり。子どもたちもよくわかっていて静かに通り過ぎていきます。

暗くなったら、親子揃ってTrick or Treatに出かけます。子どもでも歩ける範囲にたくさん住宅がある友人の家に集まって、仲間と一緒に歩き回ることもあれば、数人が連れ立ってエリアの違うお互いの家を数軒はしごして、複数の町内を回ることもあります。あの辺のウチは高級なお菓子をくれるよとか、子どもの口コミもなかなかのものです。

暗くなる前にと、いつもより早く大急ぎで食べる夕ご飯は、ホットドッグだけ、ハンバーガーだけ、あるいは出前のピザだけ、なんていう超簡単メニューで、むしろ積極的にあわただしさを演出し、「早く行こうよ!」と気分を盛り上げます。お母さんもこの日ばかりは「野菜も食べなさい!」なんていう野暮は言いません。気をつけるのは、コスチュームにこぼさないようにねってことだけ。

暗くなったら、さぁ子どもたちは Trick or Treat に出発です。

自宅でお菓子を渡す役目の大人たちは、ビールやワイン片手に、カメラを用意して(訪ねてきた子のコスチューム姿を写すため)、表のキャンドルが消えないように見張りながら、文字通りお留守番です。

そんなあわただしい一日を楽しく盛り上げるには、マーサ・スチュワートのハロウィン特集。アイディアあふれる本が参考になります。



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