お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

とっておきの魔女の見分け方

2009-10-22 | about 英語の絵本

The Witches

今日ご紹介する本はロアルド・ダール(Roald Dahl)の「魔女Witches」です、絵本ではありませんが、挿絵がいっぱい入った物語で、読んでもらう分には幼稚園くらいから、あるいは、もっと小さくても大丈夫。ハロウィーンのデコレーションで街のあちこちに魔女が現れる10月に読むのにふさわしいお話です。

両親を亡くしておばあちゃんに引き取られた男の子が主人公。おばあちゃんから「魔女には気をつけなさいよ!」と言われていたのに、おばあちゃんと一緒に引っ越したアパートで魔女の秘密の集会に行き合わせてしまいます。魔女は子どもが大嫌い。男の子を見つけた魔女たちは「あぁ臭い、臭い」と言って彼をネズミに変えてしまいます。さぁ大変!

ダールは英国作家です。暗い風刺に満ちた短編小説で大人にも人気がありますが、子ども向けの本もたくさん書いていて、映画にもなっています(たとえばCharie and the Chocolate Factory:邦題はチョコレート工場の秘密)。ダールは子どもに語りかけるときでも容赦ないブラックユーモアを浴びせかけることで知られています。が実は、子どもだからと言って決して手加減しない、いかにも英国流に洗練されたダールのブラックユーモアは子どもに人気絶大です。

さて、お話の続きは? 読んでのお楽しみ…ですが、ここではおばあちゃんの語る"魔女の見分け方"をご紹介しましょう。

魔女を見分けるにはね…おばあちゃんは言います。まず頭をご覧。魔女はつるつるに禿げてるから、いつでもカツラをかぶってるんだ。ちょっと見ただけじゃわからないけど、でもよく見るんだよ。カツラが禿げ頭にあたってチクチクするから、しょっちゅう頭を掻いてる。だからよく見てればわかるよ。それから、魔女は爪先が長くてとがった靴を履いているよ。足の指先がないことを隠すためにね。絶対に手袋を外さないのも魔女の特徴だよ。ディナーの時も手袋をはめている。もちろん長い爪を隠すためだよ。そうそう、それから、ほんとの魔女は瞳の色が変わるし、歯は緑色。いいかい?よく注意おし!

こういうお話を毎晩繰り返し読んでいると、最近はやりの先細の靴をはいた男性までが疑わしく見えてきますし、ましてや、運転中の日焼けを避けるために手袋をはめている女性ドライバーなどは、間違いなく魔女に見えてくること請け合いです。

秋の夜長、魔女にネズミにされた男の子の、その後の奮闘を読んでください!



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