芸術か「ポルノ」か 1ルーブルの訴訟 ロシア
2007年11月28日06時51分
旧ソ連の宣伝画やシンボルをパロディー化して皮肉ったアングラ芸術に端を発するロシア芸術の展覧会を、ロシアのソコロフ文化相が「ポルノ」などと批判。作品を提供したモスクワの美術館が文化相を訴えた。
訴えた国立トレチャコフ美術館は名誉棄損だとして1ルーブル(約5円)の損害賠償を求め、文化相が公の場で謝罪すれば訴訟を取り下げるとしている。
問題の展覧会は10月末からパリで開催中の「ソッツ・アート ロシアの政治美術」。ソッツ・アートは社会主義(ソツィアリズム)とポップ・アートを組み合わせた造語。70年代に始まり、性的な表現も少なくない。
文化相が「ロシアの恥辱」と決めつければ、美術館側も「ものごとを知らない人物の発言」。どちらも譲る気配はない。
無理解な権力者の芸術への介入は、旧ソ連時代に繰り返された歴史。フルシチョフは抽象画を「ロバのしっぽ」で描いたようだと批判。ブレジネフは屋外の展示会をブルドーザーで破壊した。今回の提訴を再び強まりつつある芸術への圧力に対する抵抗と評価する見方も出ている。
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