ユニバーサル開発設計事務所のブログ

自動車業界における開発、設計、原価低減、品質信頼性向上を対象とした開発設計業務を行っております。代表三谷のブログです。

第二次ノモンハン事件と父の戦友たち

2009-10-06 20:38:19 | Weblog
 八月末に母が亡くなり、遺品を整理している中に、28年前72歳でなくなった父の遺品もかなり出てきた。寡黙だった父が、退職後別の会社に勤めるようになり、家族と離れひとり大阪で暮らしているとき、私の弟が体調を崩していることを知り、母と弟にあてた長い手紙を読んだとき、私が思っていた父と違う父親としての愛情を知り、生前の父への偏見を恥じた。

 そんな中に、「第二次ノモンハン事件出征戦友名簿」という字が消えかけた昭和39年7月に作成配布された資料が出てきた。

 ノモンハン事件というのは、1939年の5月から9月にかけての満州国とモンゴル人民共和国との国境ををかけた日ソ両国の戦争で、第二次というのは7月初めに起きたそうだ。

 その名簿には約50名の名前が書かれており、詳しい人は住所と勤務先まで書かれている。苗字だけのものもある。この中で多くの人はすでになくなっているのだろう。

 父は時々、満州のことを少しだけ話したことがあるが、若かった私は聞く耳を持たなかった。父も母も亡くなった今、もっと聞いておけばよかったと思うが、まさしく「後悔先に立たず」だ。

 来月、福山と姉妹都市を結び、福山の第41連隊が全滅したフィリピンのレイテ島タクロバンを私費で尋ねようと思っており、41連隊の生き残りの人を探していただけに、第二次ノモンハン事件の戦友名簿を見たとき特別の思いがした。
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福山・鞆の浦のポニョ

2009-10-02 21:39:56 | Weblog
 昨日大阪のホテルで、広島地裁の判決結果をTVで見た。私は鞆の浦に近いところに住んでいるが、特別埋め立てに強く反対したわけでなく、反対書名を求められたが、署名はしなかった。

 だけども判決はなぜか嬉しかった。なぜだろうかと考えるのに、前回のブログでも書いたが、20世紀が余りにも効率、利便性などを求めすぎ、現在の資源枯渇、環境問題などを引き起こしてしまった。21世紀は、20世紀の反省の上に、新しい視点をくわえる必要があるのではないかと考え、あちこちのセミナーや講演で話してきた。

 このポニョ判決は、私は21世紀の判決にふさわしいと感じ、無性に嬉しくなったのだと思う。

 だからといって、住んでいる人が不便であっていいとは思わない。先日も鞆の町並みを車で通ったが、離合だらけだ。だから住んでいる人、やむを得ず鞆のまちを通らざるを得ない人のことも考えねばならない。

 私は前から、トンネルのほうがいいのではといってきた。鞆の歴史は残せるし、利便性も上がる。しかし先日の新聞で、市のトップの方がトンネルは遠回りになるといわれていた。この方は、20世紀の考えからまだ脱却できてないと感じた。

 ある人によると、トンネルのほうが工事費は10億円安くすむという。なら景観も壊さない、工事費も安い、いいことずくめではといったら、利権が絡んでいるのだと聞いた。

 もしこれが現実なら、景観保護、利便性とは別のところの議論となる。

 真実は知らないが、いずれにしても今回の判決には拍手を送りたい。21世紀らしい判決の第1歩として。
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