大阪国際女子マラソンはアテにならない

 明日は大阪国際女子マラソンが行われる。毎年1月最後の
日曜に行われる大会で最もいいタイムが出る大会でもある。 
 ただ優勝タイムがいいだけに最も勘違いをしやすい大会で
もあるのだ。
 この大会で好成績をおさめて五輪に出たのが84ロス・増田
明美、88ソウル・宮原美佐子、荒木久美、92バルセロナ・小
鴨由美、04アテネ・坂本直子と5人いるが残念ながらいずれも
出場した日本人選手の中で最下位に終わっているのだ。
 84ロスでは増田は真っ先にリタイアしているし88ソウルで
の宮原と荒木は暑さにやられ28,29位で東京を走って選出され
た浅井えり子の25位に及ばなかった。
 小鴨は同じダイハツのエース・浅利純子のある意味ペースメ
ーカー的な役割で飛ばした結果日本最高記録で優勝するという
ビッグサプライズを演じた。ところが本番ではやはり暑さのた
めか2:58のタイムで29位と惨敗し有森裕子の銀メダル、山下
佐知子の4位入賞となっただけに明暗を分けた形になった。
 そしてアテネでも坂本は結果的に出場選手中最も悪い?順位
の7位である。
 そもそも東京、大阪、名古屋の3大レースの中で大阪は最も
いいタイムの出やすいコースなのだ。
というのも高低差がないフラットなコースで大阪城公園を大回り
するように走り風の影響もほとんど受けない。
 東京の場合スタートからなだらかな下り坂がありラストでは急
激な上り坂があるコースで気候的にもわりあい暑いのでタイムは
出にくい。
 名古屋は高低差こそほとんどないが風の強い往復コースなので
例えば行きは追い風でも帰りは向かい風というように風の影響を
受けやすいのだ。
 思い出されるのが00年のシドニーオリンピック選考レースで、
弘山晴美がすばらしいタイムで走っていたものの最後にルーマニア
のリディア・シモンに競り負けて2位に終り代表落ちしている。
 当時は‘持ちタイムのいい弘山がなぜ落ちなければならないのか’
という批判の声が大きかったのだが世界陸上で代表を決めていた市
橋はシモンに勝って2位に入っているし賞金レーサーのシモンにとっ
て大阪は調整レース、いくらタイムがよくても調整レースのランナー
に負けるようではオリンピックでは厳しいという陸連の妥当な判断
だと思った。
 現在のオリンピックは夏の最も暑い時期に行われるケースがやたら
と多い。しかも賞金レースと違いきついアップダウンや暑さとも戦わ
なければいけない、ところが選考レースは冬に行われるし本番のコー
スと明らかに違う条件でのレースとなるのだ。
 だから大阪は条件がよすぎるためいくら好タイムを出してもアテに
なりにくい。それをしっかりと頭に入れて明日のレースを見るといい。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
えーと (元・NEXUS(偽))
2007-01-28 02:29:44
サイト移転し、HNも変えました。
今後ともよろしくお願いします。
 
 
 
了解です (こーじ)
2007-01-29 00:01:51
>元・NEXUS(偽)様
 分かりました、早速伺います。
 こちらこそよろしくお願いします。
 
 
 
今年もそのとうり。 (さくらい)
2007-01-30 17:05:47
途中まで観戦していましたが、渋井のブレーキで
見るのを止めました。勝った原には可愛そうだが
期待は出来ないでしょう。ぼちぼち、高橋、野口に
変わる若い選手の出現を期待したいですね。
 
 
 
やはりそうでしょう (こーじ)
2007-01-30 20:14:25
>さくらい様
 タイムがいいのは当たり前ですからね、このコース。
 翌日の新聞にもしっかり「スピード不足」と書かれてました。
 
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