マーカス・ロバーツ：（’８８、’８９）

THE TRUTH IS SPOKEN HERE /
DEEP IN THE SHED: Marcus Roberts

　わたしにとっては、新人の未知のピアニストと思っていたのですが、上手すぎて興味が薄らいでしまったウイントン・マルサリスのバンドでピアノを弾いていたことに後で気が付きました。購入のポイントはエルヴィン・ジョーンズが入っていたことですが．．．昨日投稿したチャーリー・ラウズのラスト・レコーディングが含まれています。

"The Truth Is Spoken Here" Novus(USA)3051
The Arrival
Wynton Marsalis (tp) Marcus Roberts (p)
Reginald Veal (b)Elvin Jones (ds) 
Blue Monk
Marcus Roberts (p)
Maurella
Charles Rouse (ts) Marcus Roberts (p)
Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
Single Petal Of A Rose
Marcus Roberts (p)
Country By Choice
Charles Rouse (ts) Marcus Roberts (p)
Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
The Truth In Spoken Here
Wynton Marsalis (tp) Charles Rouse (ts) Marcus Roberts (p)
Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
In A Mellow Tone
Charles Rouse (ts) Marcus Roberts (p)
Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
Nothin' But The Blues
Wynton Marsalis (tp) Charles Rouse (ts) Marcus Roberts (p)
Reginald Veal (b)
1988/08/29-31

　マーカス・ロバーツの初リーダー・アルバムですね。エルヴィン・ジョーンズの唸りながらのドラミングから始まって、一つの満足感がありました。
ジャケットにはメンバーがまとめて記載されていましたが、曲ごとのメンバーに記載を変更しました。ソロ・ピアノが含まれていますが、わたしとしては、ピアノ・トリオが欲しいところです。
マルサリスがワン・ホーンとなる楽曲は、せっかくのマーカス・ロバーツのアルバムなのに出過ぎ．．．、と嫌みがでますね。マルサリスも認めていたのか、３曲だけの参加で抑えています。
チャーリー・ラウズが参加していますが、このアルバムの吹き込みがラスト・レコーディングになったとジャケットを覆っているフィルムに貼ってあるシールに書いてありました。これを知って Maurella を聴くと、陰な気分になりました。
すべて、録音機材以外は電気を未使用。オールド・ジャズ・ファンも満足するのではないでしょうか。

"Deep In The Shed" Novus(USA)3078
Nebuchadnezzar
Herb Harris (ts) Scotty Barnhard (tp) Wessel Anderson (as)
Wycliffe Gordon (tb) Marcus Roberts (p) Chris Thomas (b)
Maurice Carnes (ds) Herlin Riley (perc)
Spiritual Awakening
Herb Harris (ts) Scotty Barnhard (tp) Wycliffe Gordon (tb)
Marcus Roberts (p) Chris Thomas (b) Maurice Carnes (ds)
The Governor
Todd Williams (ts) Scotty Barnhard (tp) 
Wessel Anderson (as) Wycliffe Gordon (tb) 
Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b) Herlin Riley (ds)
Deep In The Shed
Herb Harris (ts) Scotty Barnhard (tp) Wessel Anderson (as)
Wycliffe Gordon (tb) Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b)
Herlin Riley (ds)
Mysterious Interlude
Todd Williams (ts) E. Dankworth (tp) Wessel Anderson (as)
Wycliffe Gordon (tb) Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b)
Herlin Riley (ds)
E. Dankworth
Todd Williams (ts) E. Dankworth (tp) Wessel Anderson (as)
Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b) Herlin Riley (ds)
1989/08/09-10 12/10

　これが２作目だと思います。前回が新旧の実力者とのアルバム作りだったのに、このアルバムはリーダーとしての実力発揮。全６曲マーカス・ロバーツのオリジナル。これも前作同様、電気楽器なしなのですが、エルヴィン・ジョーンズ、チャーリー・ラウズの入っていた前作に比べて、若干、物足りなく感じてしまいますが、時間が熟成してくれるアルバムと思います。

わたしは、最新のジャズの状況に疎いのですが、マルサリスが関係しているジャズは、現在進行形のニューオリンズ・スタイルというものを確立したのかも知れませんね。

---

投稿済み・準備中を含め　アルバム・ジャケット一覧　を用意しました。
（枚数が増え、読込遅くなりましたので、改訂しました。）

---

2005/10/29 ものずき烏 記