THE READING JOURNAL

読書日誌と雑文

「賞賛だけがほしい人々--自己愛性パーソナリティ障害」

2006-03-28 | Weblog
「パーソナリティ障害」 岡田尊司 著

第 II 部 パーソナリティ障害のタイプと対処 第四章 賞賛だけがほしい人々--自己愛性パーソナリティ障害

今日のところは、「自己愛性パーソナリティ障害」について。

[特徴と背景]
自己愛性パーソナリティ障害の特徴は、
  • 自分は特別の存在と思いそれにふさわしい成功を夢見ている
  • ステータスや社会的地位の高い人に進んで接近しようとする
  • 自分の身に受ける苦痛に対しては、些細な事もガマンできない
  • 一般的には、実際に人並み以上の才能や能力を有している
などである。
対人的には、彼らは自分を賞賛してくれる人を求め、また、人の非難に非常に弱く、非難されると怒り出し、全く受けつけない。
しかし、言い逃れが出来ない状態になると今度は急に落ちこむ。(自殺してしまう事さえある。)

また、過剰な自信とプライドと裏腹に、現実的生活においては子供のように無能で、依存的である。

自己愛パーソナリティの人は、第一印象では、非常に魅力的で、好感を持たれることが多い。しかし、付き合いが深まるにつれて、身勝手で、粗野な部分が露呈し、驚かされたり、がっかりさせられる。
このタイプの人は、対人関係において、賞賛だけを捧げてくれればいい大多数の者と、しばしば現実面では無能力な本人の世話をし、さまざまな現実問題の処理 を代行してくれる依存対象の二種類を求める。・・・中略・・・どちらでもなくなると、使い終わったティッシュでも捨てるように、容赦なく排除されるのであ る。

では、このようなパーソナリティはどのように培われるのだろうか。

コフートは、未分化な「自己愛」から発達したばかりの、幼い万能感に満ちた「誇大自己」や「親の理想像(イマーゴ)」が、その時期に、親によって適切に満たされなかったために、それが残存して歪な発達を遂げたと考えた。
また、マスターソンは、境界性パーソナリティ障害と対比して、自己愛性パーソナリティ障害は、自己否定による落ち込みを避けるために、誇大ともいえる自信を振りかざす「自己愛型防衛」によって、自分を守っているとした。

つまり根底には自己愛の傷つきがある。溺愛と愛情不足の歪だアンバランスな経験による。
また、幼い頃、可愛がられて育ったが、途中で養育者が亡くなってしまったり、生き別れたりといった愛情剥奪経験を持つ人も多い。

この自己愛性パーソナリティの人が持つ、傲慢さ、尊大さ、妥協を許さない心は、芸術などの創造的な営みには欠かせない。

多くのアーティストは愛情面で傷つきを持ち、それによって、極度に繊細な感性と表現力を獲得している。・・・・中略・・・・優れたアーティストになるためには、自己愛の傷つきは、それを補償するだけ十分な才能とともに、必要条件だといえる。

このように、尊大で傲慢な態度の自己愛型パーソナリティであるが、反対に引きこもりや、うつ状態、対人恐怖、心気症などに隠れて存在している事も少なくない。
もっとも多いのがうつ状態で、引きこもりは肥大化した自己愛的理想と、現実のギャップにより生じる。

非行・犯罪の世界に目を転じると、共感性の乏しさや搾取的な態度から、しばしば虐待や 攻撃に手を染める。反撃されにくい弱者に対するのが特徴で、強制わいせつやセクシャル・ハラスメント、ストーキング、DV(家庭内暴力)のオフェンダーに は、自己愛性パーソナリティ障害が多い。

[接し方のコツ]
このような人が上司や同僚にいる場合、部下や周囲は何かと苦労する。

自己愛性パーソナリティの人は、自分の手柄にならないことには、無関心だし、得点にならない雑用は、できるだけ他人に押しつけて知らん顔している。

うまくやっていく秘訣は、その人の日向側に身を置くこということである。それは、つまり、相手の厭な側面のことは、いったん問題にせず、賞賛する側に回るということである。・・・中略・・・・
そうすると、彼は自分の中の、すばらしい部分を、あなたにも投射して、自分のすばらしさがわかる人物として、あなたも、その二段階下くらいには、列せられるだろう。
・・・中略・・・・
自己愛性パーソナリティの人を動かす有効な方法は、義務や道理を説くより、不安や嫉妬心、功名心を刺激することである。自己愛性パーソナリティの人は、基 本的に小心で、嫉妬深く、負けん気が強いので、さりげなく行動しなかった場合に生じる、不利益な事態について触れたり、競争心をつつくだけで、有効な動機 づけとなるのである。

自己愛性パーソナリティ障害の人は、現実的な問題の処理能力が乏しい、したがって優秀なマネージャー的存在をパートナーに得ると非常に能力を発揮し大きな成功をする。

[克服のポイント]
自己愛性パーソナリティ障害の人は、謙虚に他人の言葉や教えを聞くことが苦手である、しかしそうする事が出来るようになれば、本来持っている能力を活かし成功することができる。

耳の痛いことをいってくれる人を大切にすることが、自己愛性パーソナリティ障害の人が欠点を克服し、大成することにつながる。

また、現実的は処理能力に難点が有るので、そうした弱点を補完しあえるパートナーと結ばれれば、すばらしい人生となる。

また、集団で協力する事が苦手であるから、その克服にはチームプレーが必要なスポーツを行う事もよい。
また、他者への献身や社会活動によってそのパーソナリティが克服される事も多い。

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「英会話・絶対音読 入門編」 國弘正雄 編  

Lesson 1 ハンバーガーショップで TRACK 1 さあ、ハンバーガーを注文してみましょう。

サイクル2回目
  1. テキストを見ながらリピーティング(3回)
  2. 音読(10回)
  3. テキストを見ないリピーティング(4回)
  4. シャドーイング(3回)
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「音読仏単語 入門 パリ旅行編」
中村 敦子 著 第三書房 2002年 1900円+税

はじめに、1機内で話す 1-3 Voilà les Champs-Élysées.

サイクル1回目(第1章)
  1. テキストを見ながらリピーティング(5回)
  2. 音読(15回)
  3. テキストを見ないリピーティング(5回)
  4. シャドーイング(5回)


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2 コメント

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んー。 (マユ)
2006-03-28 22:50:01
大なり、小なり、

マユにも当てはまるかな。。。

チームプレイ、、、

何しよう;





…☆ お誕生日 おめでとう御座います ☆…



マユは餃子大好きだから、

小躍りしちゃいますよー^^;



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当てはまるとナ? (ツクジー)
2006-03-29 12:33:05
マユさん



なに!マユさんに当てはまる!

じゃ・・・賞賛する側に回るね!なんてねwww



この本にはイロイロはパーソナリティ障害について書かれています。

まあ、「障害」まで行くと大変だけど、誰しも、パーソナリティの偏りは多少なりともあるもので、そういう意味で結構面白い本です。

(所々に入っている有名人の例が興味深い!)



>☆ お誕生日 おめでとう御座います ☆

     ↑ 

   ありがとね!!

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