社長自ら訪印して首相との会見に臨んだとあって、24日の日経朝刊は1面トップ、6面、7面と大幅に紙面を割いて「インド大特集」が組まれていました。(さぁ、日経がそわそわし始めました)
インドについては、春先の日印首脳会談(記事)で一度取り上げたことがありましたが、日本人はどこぞの連中と違って、ネルー首相とインディラの恩は忘れません!ということで・・・・
◆インド首相、10%成長めざす・対日関係強化に意欲(日経)
NIKKEI NETで検索すると、たったこれだけとショボいのですが、1面に掲載されていた<シン首相会見の骨子>では、以下の六点が挙げられています。
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(1) 十二月の東アジア首脳会議は各国団結の契機
(2) インドは親日的、インフラ整備で日本の協力に期待
(3) 日本の民間企業の第三国向け製造拠点に
(4) 日本とのFTA締結に前向きに対応、訪日に意欲
(5) 経済成長は現在の七%台から一〇%を目指す
(6) 中国はすぐには脅威にはならない
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ゴールドマン・サックスの2050年度GDP予測によりますと、2050年度のインドは日本を遙かに凌駕する世界第三位の超大国となっているようです(その頃私が存命かどうかは微妙、中国が存在しているかどうかはもっと微妙・・・・)が、国連貿易開発会議(UNCTAD)の報告書によりますと、多国籍企業の51%がインドを「有望な投資先」と評価しており、中国に次いで第二位の割合となっているようです。
シン首相もインドの安価で熟達した豊富な労働力をアピールし、第三国向けの輸出拠点としての優位性を訴えています。また、インフラ整備を「インドにとっての最大の優先課題」と位置づけ、日本からの民間投資や政府間協力にも強い期待感を表明しているのですが、それらに関連して首相は、
「日本にもメリットがある。中国や東南アジアには歴史的経緯から反日感情があるが、インドは政治家一般レベルも親日的だ。インドは日本を偉大なアジアの国と見ている。日本の発展過程は非常に参考になり、刺激にもなる。(中略)インドにとって西欧の進出には植民地時代の不安が残るが、日本の場合、そうした不安はないので、非常に歓迎できる」
ともコメントしています。
80年代も日本からの投資を呼びかけたが不発に終わったインドとしては、好敵手の中国や韓国と日本との関係悪化の絶妙なタイミングを狙い、日本に秋波を送ったという戦略的な側面も多分にあろうかとは思います(逆に国境線問題等での中印関係改善を印象付ける中国への配慮も見て取れます)が、シン首相のこの【親日】発言は、まるっきりお体裁の嘘では少なくともなかろうかと・・・・というよりもぶっちゃけ極東三国が極端に異常なだけに過ぎないと思います。
その意味でもシン首相の【親日】発言は素直に受け止めたいと思いますし、日本に好意的な<海洋アジア>国との関係強化は大変望ましいことです。 極東の反日トライアングルに怯みそうな人は自信を持ちましょう!
日米首脳会談でも、APECでも、「アジアとの関係が心配だ・・・・」等とかしたり顔でのたまうマスゴミがありますが、小泉内閣ではタイやマレーシアとのFTA締結、台湾からの渡航客に対するビザ恒久免除措置など大変な進展も見られました。この三国はアジアではないのでしょうか?極東三国との関係悪化は日本に一方的な責があるのですか?
一見事態を憂慮しているようで、その実一番アジアを軽視し、日本を貶めているのがこのマスゴミの連中に他なりません。
福澤翁が『脱亜論』で名指しした亜細亜も支那・朝鮮。止むを得ない側面もあったとはいえ、結果的にその教えに背いて<大アジア主義>を標榜し、半島や大陸に深入りしてしまったものだから日本はエライ目に遭ってしまいました。
少子化で労働力人口がこれから逓減していく時代を展望すると、国内への外国人労働力の受け入れよりも対外投資を行う方が現実的な判断かとは思います。現在のところ日本人の対外直接投資額の割合は米国GDPの15%、英国の30%程度に止まっているようですから、まだまだ日本人は不慣れな側面もあり、試行錯誤は続くことが予想されますが、あくまで進むべき途は『脱亜』だと思います。
※写真・・・・ 建物的にはインドはこんなイメージ?
朝日経を見たときは、「インドといえば西葛西。西葛西といえばインド・・・・」と真っ先に頭に浮かんできましたが。(汗)
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私も、さっさとインドに鞍替えすればいいのにと考えてます。
ただ、ロシアが武器輸出量で支那・インドが1位2位と上得意様だからか、インド自体があの上海協力機構の準加盟国となってますからねぇ。それプラス書かれている通り、国境付近のイザコザも相当改善しているみたいですし、きな臭い妨害がありそうな気もしないでもないですが。
中露軍事演習に続いて露助は今度は印度に武器のプレゼン演習と商売熱心ですね。(汗)
印度は少なくとも米国の言いなりにはならないという塩梅で逆に米国が擦り寄る動きを見せていますが、悪くとも中立くらいには持って行くようにしとかないと戦略的には不味いでしょうね。
日本との関係強化については、向こうが求めていることが明確なだけに話は早いかと・・・・周囲にはいきなりギアをバックに入れそうな国家だらけですからねぇ。(汗)
英印兵がF機関の説得で日本側に寝返らなかったらマレー半島の攻略は苦戦したかもしれません。 その代わりにインパール作戦で多大な犠牲を払うわけですが。
日本ではあまり知られていないインドですが、したたかな面がありまして、スズキとは提携業務でモメましたからね。
有望な投資先ですが、ふさわしい相手か冷静に判断することも必要ですね。
>対外投資を行う方が現実的な判断かとは
>思います。
関連ありそうだと判断したので、拙ブログの記事を
トラックバックいたしました。
仰るとおり、日本は親日国をもっと評価し大切にし、さらに緊密な国家関係を構築するべきですね、そうしないと将来中国の影響力が大きくなれば親日国さえ反日国へ変わる恐れがあります。
そして特定アジアがアジアを代表しているかのごとく、報道するマスコミこそ「屑」
私もお気に入りにリンクさせていただきました
当方の記事と無関係な記事でも結構ですねのTBを送ってやってください。
インドはアメリカのコマに使われることを嫌っているようなので、ここは日本の出番なんじゃないかと思いますね。せっかく向こうから関係強化を希望してきているのですから…。「米国とアジアの橋渡し役」という概念があるとすれば、こういう場合を指すのであって、間違っても、米中の間で右往左往することではありません。まあ、一応、中露印で連携強化しようという枠組みもあるらしいので、日本も慎重に対処しなければならないですけど…。
脱亜論には全く同感です。というか、私はむしろ日本はアジアではないと認識しています。
>インドとは独立運動からの関係ですからね。
そういえば、杉並にあるボーズの遺骨はいつ取りに来るのでしょうか?(汗)
インパール作戦も、作戦それ自体は失敗だったが、独立への萌芽となったという見方をしているようですね。
>日本ではあまり知られていないインドですが、したたかな面がありまして、スズキとは提携業務でモメましたからね。
何か独特の商慣習で云々という話聞いたことはあったのですが、スズキがモメたんですね。(スズキは中国での生産量を6割増にするようですが)
インドに限らず、日本人がウブ過ぎるという面もあるのかもしれませんね。北米で成功した自動車も中国で同じように行くかという保証もありませんし、やはり場数を踏むことでしょうか。
>ろろ様
どうも有難うございます。後ほどコメントつけておきます!
>マスコミが伝えない韓国様
韓国系はたま~に朝鮮日報、中央日報、東亜日報の三馬鹿新聞のHPも見たりしますが、優秀なコリアンウオッチャーのブログを見た方がはっきり言って早い! ということで今後とも宜しくお願い申し上げます。(礼)
>猫研究員様
>インドはアメリカのコマに使われることを嫌っているようなので、ここは日本の出番なんじゃないかと思いますね。
なるほど、日本がバランサーとしてのプレゼンスを果たすべきということですね。慧眼だと思いますし、そういう戦略的な思考を持たないといけませんよね。
過去ログもTBします。
気づいたらインドは日米を中心とする太平洋同盟側についてこざるをえない状況になっていた、という風に持っていくのが上策なのでしょう。中印は互いに経済的に最大のライバルになると思われるので、まずは経済から入るのがよいです。
アジアは中国と朝鮮だけではありません。「アジア諸国が反日感情を抱いている」とする論は、これで崩れました。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20051123AT2M2302323112005.html
インドは、日本に積極的につきあって欲しいと言っています。
東京裁判で日本の無罪を強力に主張したのもインドのパール判事。
そのパール判事は19歳のとき、日露戦争における日本の勝利に接し「先生や同僚とともに、毎日のように旗行列や提灯行列に参加したことを記憶している。私は、日本に対する憧憬と、祖国に対する自信を同時に獲得し、わななくような思いに胸がいっぱいであった。私はインドの独立について思いをいたすようになった。」と回顧しています。(「パール博士の日本無罪論」田中正明著、小学館文庫より)
タイのタクシン首相も、「日本にアジアでの指導力をもっと発揮してほしい」旨の発言をしています。(H.17.11.26.の日経新聞)
中国と朝鮮との外交はこの際棚上げして、インドなどの他のアジア諸国との外交を積極的に進めるべきでしょう。