今回の内閣改造に際して、中国の意中の人はやはり福田康夫前官房長官だった模様(毎日)ですが、<靖国参拝を支持の麻生氏ら警戒感>という毎日のヘッドライン、「靖国神社に参拝する大臣だと国内的に困るので、中国は警戒する動きを見せている」という意味なんでしょうが、何とも珍妙ですねぇ・・・・
まぁ、<人を呪わば穴二つ>という言葉の意味をよくかみ締めて勝手に失望でも何でもしておけばよい。悔しかったら中国も〝対日強硬派〟を揃えて内閣改造でもしたら如何でしょう?
<亜細亜東方の悪友>の反応については、私の巡回先のブロガー諸氏が面白可笑しく書いてくださっているでしょうから、<海洋アジア>の台湾の反応を見てみましょう。
◆「親台湾、反中国」 台湾各紙、内閣改造を分析(共同)
聯合報や中国時報といった、外省人系親中派メディアの記事を紹介しているのが〝共謀通信〟の面目躍如たるところですが、そういった親中色が強い台湾メディアによる内閣改造分析というのが逆に興味深いともいえます。
聯合報は、新型肺炎(SARS)が流行していた03年4月に、麻生氏が政調会長として台湾訪問団を組織し、訪台・激励したことが印象深かったようで、「台湾への支持がみてとれる」と評価しています。
元々自民党は蒋介石台湾政府を中国の正統政府として日華平和条約を締結し、<自由中国><反共台湾>と持ち上げていました。72年以降は北京政府と国交を持ったとはいえ、その間の親中共傾倒は異常な状態であり、かつての台湾の旧同胞は見捨てたも同然でした。(台湾の旧同胞からお話をうかがってみますと、かつての祖国、日本への親しみは口にされるものの、「~でも日本政府はねぇ」と日本政府への批判を口にされることが多いです。李登輝前総統も「尊敬する国は日本ですよ。でも今の日本政府は~」と仰ったとか・・・・)
閑話休題、共同の記事中に書かれていない自民党議員ですと、今や最大派閥の長となった森氏は、衆議院選挙に当選した当初から台湾訪問団を組織して訪台を重ね、台湾側の信頼が厚い政治家(中華週報)です。また、小池環境大臣も99年の台湾中部大震災の折、真っ先に被災地入りして人道的な支援に心を砕きました(李登輝総統震災日記)。李登輝前総統は小池氏の献身的な支援を回想し、「彼女の熱意と奔走の結果、日本側はわが国に一千戸の仮設住宅を寄付してくれた。小池氏は今回、われわれの参考とするために、とくに阪神大震災の復興に関する記録フィルムを持参した」と謝意を述べています。
先日、台湾はセネガルが中国と外交関係を持ったために断交に至った(毎日)矢先でしたので、第三次小泉内閣の布陣は不幸中の幸いとばかりにほっと一息だったのかもしれませんし、『日本の外務省にとって昔の台湾は中国を含み、今の中国は台湾を含むという「非・現実的」虚構の連続である』(台湾の行方)といった状況が、日本版「台湾関係法」の制定やFTA締結といった具体的な成果でブレイクスルーすることへの期待は大きいものと思われます。
◆李・前台湾総統が来春訪日の意向「奥の細道訪ねたい」(読売)
今回の内閣改造を受け、李登輝前総統が改めて日本訪問の以降を表明しました。四月の東北ですと、微妙に桜は早い気もしますが、〝鉄は熱いうちに叩け〟と言わんばかりに、来年の四月と具体的な時期を明示したうえで、「(台湾人の日本観光は)ノービザの時代になった。リタイアした総統は普通のピープルじゃないか」と、訪問の正当性・妥当性を念押ししているあたりは何とも老獪です。先日の訪米で首都ワシントンを訪れた実績をふまえ、「奥の細道」だけでなく、首都東京への訪問も視野に入れての発言でもありますが、旧同胞の訪日を心から歓迎したいと思います。是非のんびりしていっていただきたいものです。
思えば、今春中国各地で繰り広げられた<反日暴動>(記事)は昨秋の李登輝氏訪日でのビザ発給がその端緒でした。中国政府筋は対日報復措置を匂わせましたが、2月の「2プラス2」では日米が安保の共通戦略目標として台湾海峡を名指し・・・・中国のボケ爺さんみたいな外相の「歴史問題、台湾に関して中国の人民を傷つけた」というせりふを聞いて、「あぁ、李登輝氏へのビザ発給に2プラス2と、台湾絡みで連続して中国を刺激したことに対する反発だったのねぇ・・・・」と合点が行った次第です。
靖国参拝はもはや日本の対中牽制カードと化した感があります。来春ということになりますと、その効力も弱まっているかもしれません。そこで、<中共と対峙する英雄>たる李登輝カードを効果的に切れ、と言うことです。
※写真・・・・試験走行で時速300キロ超を達成した台湾高速鉄道(新幹線)(AFP=時事)
時速300キロは何も驚かないのですが、お買い上げいただいた新幹線の代金はちゃんと払って下さいね!(日経)
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心情的には、日本国民は凄く台湾よりなのに、面倒なデカブツがおりますから厄介ですよねぇ…。
福田康夫v支那(笑) あからさまですよね。
あの方の、マスコミのあしらい方は滅茶苦茶好きだったんですが。
せっかくですから、奥の細道から東京、金沢、京都、大阪、福岡の各都市に滞在しながら帰国いただきたいものです。
>あの方の、マスコミのあしらい方は滅茶苦茶好きだったんですが。
福田さんのすっとぼけたような物言いは面白かったのですが、支那に好かれているということは日本の国益にならんということでしょうからねぇ。(汗)
年齢的にも70前で、<小泉改革路線の推進>としてポストうかがうには少々キツイかな?
「狭い日本、そんなに急いで・・・・」ということで、熱海か湯河原辺りにのんびり滞在していただいて、毎週日曜日朝のフジテレビにでも出演して言いたい放題言っていただければ宜しいのではないかと思います。
今の台湾の政界は与党も野党も目くそ鼻くそになってますしねぇ・・・・困ったものです。
それにしても素晴らしい人材が入閣しているものです。麻生さんといい、小池さんといい…。台湾とのFTAは、是非研究に着手してほしいものです。
私も福田官房長官はキャラとして面白い方だと思ってました。安倍さんは「面白い」というのとは違いますしね。
ところで、台湾新幹線の写真いいですね。李登輝さんの鶴の一声で日本の新幹線方式導入が決まったという象徴的なものですね。
まあ、温泉に入るかどうかはわかりませんが(汗)それくらい日本を堪能して頂けたらと思っています。
そして最後は靖国神社ってところなのでしょうかね。
ワシントンでの共同のインタビューの席では、「東京訪問は無理でしょう・・・・」と言っておきながら、内閣改造のその日に、閣僚の面子見て読売新聞と単独会見して首都訪問をアピールするとは何とも老獪!
閣僚六人に祝電送ったそうで、安倍晋三内閣官房長官、小池百合子環境・沖縄北方担当大臣、麻生太郎外務大臣、中川昭一農林水産大臣というのはすぐ判ったのですが、あと二人誰でしょうか?
こういう腹芸に秀でた政治家が日本にも欲しいですね。麻生外相とかに期待です!