近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

京都市右京区嵯峨野地方の古墳再利用方法とは!

2009年08月10日 | 歴史
平安時代の埋葬として忘れてはならないのは、古墳の横穴式石室を再利用するもので、嵯峨野古墳群の一基である広沢1号墳(右京区嵯峨広沢)では、石室内に火葬骨をおさめた木櫃を安置し、土師器皿・須恵器瓶子・銭貨などを副葬していた。

この際、家形石棺を砕き、その一辺に奇怪な神像を刻んでいることは興味深い。





写真は、広沢1号墳の掘り出された石室石材及び彫りだされた謎の人面石。

本古墳は、広沢池の南、堀川高校のグランド内にあり、祠がある隣の石室の石材には、写真のような謎の人面石像が鎮座している。

古墳の崩れたようなもので、昭和31年の調査では、すでに中は荒らされていたが、壊された石室石材の一部を採って、人面を刻んだものらしい。

同じく嵯峨野古墳群に属する音戸山5号墳(右京区鳴滝音戸山町)では、石室内に灰釉陶器の骨蔵器をおさめていた。

このように再利用された石室のほとんどには、須恵器小型瓶子(口縁部が細くなる小型の酒器)や銭貨などが副葬されており、そのような品物を使用する特別な埋葬儀礼の存在が窺われる。


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