近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

埼玉県内のユニークな古墳群とは!

2012年05月19日 | 歴史
関東地方の古墳群巡りのうち、本日は埼玉県の古墳巡りに移ります。

そこで、埼玉県内の古墳群の中から、特にユニークな埴輪が出土したケースを以下紹介する。

☆埼玉県花園町・寄居町の小前田古墳群
花園町南端、花園インター西側の国道140号周辺の古墳群。100基を数える大古墳群だったが、花園町にあったものはほぼ全部が消滅してしまったと云う。

花園町は、荒川中流域左岸の町で、関越自動車道・秩父鉄道・国道140号線が中央を走っている。

畑作や養豚が主要な産業ののどかな町だが、近年140号沿いにできた、“道の駅はなぞの”と周辺の観光スポット開発に伴い、周辺古墳群はその犠牲となった。





写真は寄居町にある、宅地開発で半壊してしまった小前田古墳跡及び本古墳から出土した巫女埴輪。

小前田古墳群は花園町内に約50基、寄居町内に約50基、計約100基存在したが、国道140号線の建設及びそれに伴う周辺の開発などによって、残念ながらほとんどが姿を消してしまった。

☆埼玉県花園町の黒田古墳群
花園町黒田の黒田古墳群は、花園町南部、荒川左岸の段丘上にあり、6世紀後半から7世紀前半にかけて造られた古墳群。昭和49年の圃場整備に伴って発掘調査が行われた。

調査の結果、前方後円墳1基と円墳2基が現状保存されている。

出土物は轡(くつわ)などの馬具が多いことから、馬の生産に関係した人たちの墓である可能性が高いようだ。





写真は、黒田古墳群現場及び本古墳群から出土した埴輪の中で、中央が大変珍しい太刀型埴輪。

黒田古墳群は、昭和53年の関越道の建設に伴い発掘調査が行われ、その際17号古墳の頂上部分より、写真のような太刀型を模した器材埴輪がほぼ完全な形で発掘された。

この埴輪は全長97cmほどの大きなで、平成5年に埼玉県の文化財に指定された。

なお、本古墳群は県選定の重要遺跡となっている。

☆埼玉県嵐山町の屋田古墳群
屋田古墳群は、丘陵上の嵐山町と滑川町にまたがって分布しているが、嵐山町には古墳21基が検出されている。





写真は、屋田5号墳の墳丘及び本古墳から出土した人物埴輪。

屋田5号墳から出土した男子人物埴輪で、直径が19mほどある円墳の石室入口近くから出土したと云う。

鍔つきの帽子をかぶる美豆良(みづら)髪(古墳時代に見られる、髪を両耳の横で束ねた男性の髪型)の男子像で、下半身は省略されている。

顔面は赤く彩色されている。







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