経営者フォーラム 東京ランド株式会社

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債権者から逃げるな、債権者へ背中を見せるな!

2010年10月28日 | 日記・エッセイ・コラム
「振りかぶる白刃の下こそ地獄なり 一歩飛び込めあとは極楽」「柳生新陰流」の兵歌と言われている言葉です。人間誰でも辛いことや苦しいことがあります。また会いたくない相手や逃げ出したくなるような相手もいます。そうした時に私はいつもこの言葉を思い出すことにしています。
「一歩飛び込めあとは極楽」というこの「極楽」には、意味深いものがあります。「飛び込んだら極楽」と言っているだけで敵を倒せる、あるいは勝負に勝つとは言っていません。この「極楽」という言葉の理解は二つあると思います。敵を倒して自分が生き残って良かったというものと、自分が敵に倒されて死んでしまい極楽へ行くというものです。しかし、いずれの場合も敵に背中を見せて敵から逃げて「生きて虜囚の恥かしめ」を受けることにはならないのです。最後まで前へ突き進み、武芸者の誇りを貫き通すという意味では、武芸を全うする極楽を手に入れるのだという教えとも取れるのです。
 経営者も同じです。誰でも借金をしてそれを返せない時、取立てに来た債権者とは会いたくありませんし、また会ったからといってお金がないのだから返せません。会っても仕方がないとばかりに居留守を使ったり、逃げたり隠れたりしたくなるものです。返せない借金は仕方がないのですが、経営者として他人の金を借りた以上返せないことに対する説明責任はあります。たとえ前月と同じ理由だとしても、どうして返せないのかを説明する義務があるのです。当然、自分の誇りやプライドが傷つくこともあるでしょう。格好悪いこともあるでしょう。しかし経営者としての姿勢と責任を貫こうとするならば、借金取りから逃げたり背中を見せたりしてはいけません。開き直ったり居直ったりするのもいけません。淡々とまじめに返せない理由を説明すればよいのです。借金取りはお金を取りに来ているのですから、本当にないことがわかれば無駄な時間を使っても仕方ありません。お金がないのが本当なら、たとえあなたがその理由を詳しく説明しようと引き止めても、さっさと帰ってしまうでしょう。
 借金が返せない時は、逆に借金取りに来られる前にあなたから借金取りのところへ出向くのです。こちらから押しかけて行き、「今はこれしかありません」と言って、たとえ1000円でも1万円でも払って、次回までに頑張りますと言ってくるのです。そして前向きで元気な顔を見せるのです。銀行の担当者はサラリーマンてす。返済してくれない事情を上司へ報告しなければなりません。彼が報告書に書く内容を積極的に提供してあげるのです。そして彼が担当者でいる在任期間中、大抵は二~三年間ですが、「自分は絶対に潰れないから安心してくれ。頑張って少しでも持ってくるからよろしく」と言うのです。担当者が転動し、新任者が来たらまた同じセリフを言えばいい。最近の大手銀行は、そうしたあなたの意向を無視して、不良債権処理としてさっさとサービサーという第二者の債権回収会社へその債権を売ってしまいます。これはこれでラッキーなのですが、このサービサーとの交渉でも
敵から逃げるな。敵に背中を見せるな」です。正々堂々と渡り合いましょう。敵は決してあなたの本物の命は取りません。むしろ新しい道が開けていくでしょう。       
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