先日の、世界史に続けて、今日は数学の参考書を一冊取り上げてみたいと思います。数学参考書の定番、『チャート式』について、当教室代々木校の伊藤先生に解説をお願いしました。
以下は伊藤先生の書評です。
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はじめまして。VIVAさんの塾で一緒に数学を教えている伊藤です。よろしくお願いします。早速、チャート式について解説します。
学校で補助教材として用いられているところも多く、皆さんもお馴染みだと思います。 チャート式といっても、白チャート、黄チャート、青チャート、赤チャートとあり、白から赤へと難しくなっていきますが、今回は青チャートの数ⅠAについてです。
まずレベルですが、教科書レベルの公式から入試必須の重要例題まで網羅されているといって良いでしょう。しかし、本書だけで力を付けようとしても正直、難しいと思います。
あくまでも重要例題とその解法を知るという点では重宝する参考書といえ、入試に必要な最低限の知識としてその出題パターンとその解法を確認するためのものとして捉えた方がいいと思います。
数学を勉強する際、ただ解答・解説を目で追っていくだけの生徒をよく見かけますが、それだけで力は付きませんから注意して下さい。そこでこの青チャートですが、個人的に気になる点が三つあります。
1.例題に関して、解説を読もうにも、途中式が省略され過ぎている部分が目立ち、目で追っていくだけの勉強には不向きである。
2. 答えが複雑で、計算が厄介。解法を身に付けるためであれば、解答はもっと簡単な答えであってもいいように思う。
3.類題が少ないという点と例題との類似性があまりなく、やや難しい。
以上の点を踏まえ、本書を有効に活用するためには、まずしっかりとした計算力(式の変形や工夫が自由にできる)を持ち、なおかつ教科書を一通り学習し終え、基本を身に付けた生徒が、入試必出の重要例題やパターンを知るという目的で用いるのがベストでしょう。
あるいは他の問題集で分からない問題と出合ったときに調べるためにとか…。
大切なことは単に解説を読んで勉強するのではなく、実際に自分で例題の解説を参考にし、解いてみるということです。例題以外(演習問題等)は無視してもいいでしょう。その代わりに別の問題集でパターンを意識できるように数多く問題を解くようにしましょう。
その場で解説を読み、理解することと、実際に自力で問題を解き、正解を得ることは全く違いますから、分かったつもりにならないためにも、どうしても自力練習を欠かすことができません。
これらのことを意識し、目的と利用方法を明確にして取り組んでいけば、力が付いていくものと思います。重要例題や解法パターンを知る意味においては有意義です。
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もし、他に取り上げてもらいたい参考書や問題集などがありましたら、お気軽にどうぞ。なるべく、生徒やご父母のご要望にお応えしたいと思います。
毎度言っておりますが… ガンバレ受験生!
新課程 チャート式 基礎からの数学I+A 数研出版 詳細 |
新課程 チャート式 基礎からの数学II+B 数研出版 詳細 |
http://tokkun.net/jump.htm
チャート式 『基礎からの数Ⅰ+A 新課程』チャート研究会(編)
数研出版:399P:1722円
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白チャートなんて聞いたことなかったですよね。
コメントありがとうございます。
大学への数学なども同様らしいです。英語が次から次に新しいのが出るのと対照的です。
私たちの頃から、中身はだいぶ変わっているのでしょうが、それにしても、ロングセラーですね。
私も、高校時代には持ってました。ハードカバーで結構
分厚かったため、実際に使うというよりは、お守り代わりという感じでしたが。