本書は小沢氏が1993年に出して、話題になった一冊です。随分前に買ったのですが、部屋から探し出して、急ぎ再読してみました。残念ながら絶版になっているかも知れません。
93年頃がどういう時代かといえば、首相は89年海部俊樹、91年宮沢喜一、93年細川護煕、94年羽田孜、村山富一と次々代わっており、できごととしては、90年東西ドイツ統一、91年湾岸戦争、92年ソ連解体、PKO法施行、韓国・北朝鮮国連加盟、そして93年自民党政権崩壊という、世界も日本も激動期でした。
当時から注目を集める政治家の一人が書いたこの本で話題になったのは“普通の国”になれ、すなわち“国連待機軍を作れ”という主張です。現在は民主党や公明党まで含めて憲法改正に前向きですからまともな議論になりますが、当時としては衝撃的でした。『自衛隊は違憲だ』という社会党がまだまだ元気でしたから、彼らからすれば、超タカ派のような扱いではなかったでしょうか。
国民の多くがそれを受け入れるようになったのは何といっても北朝鮮の拉致が明確になったつい最近のことではないでしょうか。そういう意味では世論に迎合せず、自分の見解が正しかったことを証明しつつあるわけです。
ニュースステーションでも取り上げていましたが、大急ぎで読み直してみると、小泉首相とかなり似ている印象を受けます。地方分権、官僚支配の打破、本書の一番最後には『改革には痛みがともなう』とも。
実際、本書では、それ以外にも多くの話題に触れていますが、どれも細かな議論に入るのを避けている印象を受けます。彼の何がどれほど豪腕なのか、なぜ政界でこれほど昔から注目され、警戒されるのか、近くにいた人々がなぜ次々と小沢氏から離れるのか、本書を読んでも私にはいまだわかりません。
これで選挙に勝てば、小沢一郎内閣ができる可能性が出てきました。昔、梶山静六か、金丸氏が『乱世の小沢』と言ったように記憶していますが、それにふさわしい表舞台への登場になりました。どう民主党の舵取りをするか注目します。
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改訂版が出るというので期待してます。
イロイロ言う人たちがいますが、必ずやってくれるでしょう。
菅さんでしたら、こういう期待というか議論というか話題というか(笑)ならなかったのですから、小沢さんが民主党時代、奥の院で培った考えをどういう形にして挑むのか楽しみでもあります。
暫くはお手並み拝見、です。
私はアンチ小沢ではないですが、私のセンサーは危険信号を感知しております。
本人が言っていたように、おそらく自分自身が頂点に立つ最後の機会でしょうから、思う存分頑張ってほしいものです。
そうですね、小沢党首の主張がよくわかるように雑誌の対談
や、上の「日本改造計画」も加筆、修正して今の小沢党首の考え方を示してほしいと思います。
ぜひ2~3年は党首をやってほしいと思います。
正面に立って怒られると気合でふっとばされそうな感じ、結構
好きです。
montahiさん:どういう危険があるのか、また勉強させてください。
川の果てさん:確かにいよいよというところで出てきましたね。乾坤一擲の勝負が見られそうですが、政策はどうでしょうか。それこそ新しい本も出るようですから注目しております。
横浜ポストさん:2~3年やったら、政権はどっちが握っているでしょうかね。小沢氏の内閣のメンバーも見てみたい気がします。
らあら 田中角栄の改造本はありますが
時代の流れをよく見ている政治家であるとの印象を持ちました。自由競争は必要であるが其ればかりでは弱肉強食になってしまう。日本の指導層は弱いのでこの分野は競争原理を入れることが必要であり、其れを望まないレベルの多くの人々には終身雇用、年功を入れるべき、最初から人件費削減とか人件費削減とか押し付けるから反対する。ビジョンと目的、使命感を与えれば、官僚だって協力するとの意見に賛同しました。