“苦労人”北村騎手が、ヴィクトリアマイルでダンスインザムードを初代チャンピオンに導きました。はじめてのGⅠ制覇です。おめでとうございます。武豊騎手はじめ、花形の裏でじっとじっと辛抱していた北村騎手と、彼にチャンスを与え続けた、調教師、本書の著者である藤澤氏の喜びはいかばかりでしょう。
今年は石橋守騎手が騎乗した、メイショウサムソンが皐月賞を勝ったときもうれしくて、『ジョッキー』 をご紹介しました。馬、そしてジョッキーに注目が集まりますが、日々その馬を大事に鍛えるのが調教師です。
競馬をされる方には藤澤氏はおなじみでしょう。昨年こそ2位に甘んじましたが、ここ数年、競走馬を管理する調教師の中でもダントツの1位を続ける、カリスマ的存在、世界レベルのホースマンですね。私も競馬はあまり詳しくないのですが、藤澤氏の名前にひかれて読んでみました。
二百人くらいいる調教師で、馬房数(すなわち管理馬の数)はみんな一緒、誰を調教助手にするか、厩務員にするかは割り当てで決まるというようなシステム。競争が厳しく浮き沈みの激しい世界で、まるで定位置のように一昨年前までずっとトップに君臨する。しかも、2位の二倍近く賞金を勝っていました。
『中途半端な仕事はするな』、という幼い頃から聞かされた父親の言葉がすべての出発点になっています。イギリスに行って競馬の勉強をする“夢がある”と父親に言うと、『夢なんてぇのは、寝ぼけた奴が見るものだ』 と一蹴するような父親だったそうです。以前ご紹介した吉村作治氏の『父の遺した言葉』 に出てくる父親像とまったく反対のお父さんです。
競馬界に入ったあとの努力もすごいです。調教師試験に何度も落ち、厩舎経営や人間関係にも悩みますが、常におかれた立場で、ことの本質を考え抜き、全力で解決にあたる姿勢に感心します。前向きな情熱だけでなく、日本の競馬界の常識を覆すような実際の工夫や豊富な知識があります。有力馬主が藤澤氏に馬を預ける理由がよくわかりました。
全編を通じて、人々や競馬に対する深い愛情が感じられる本でもあります。文庫も出ているようです。
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藤澤調教師 北村騎手 競馬GⅠ
G1をよくとりますが、
北村騎手でG1はまた格別でしょうね。
じみへんさん:ジミーヘンドリックスでしょうか。もしそうなら私も昔、夢中で聞きました。藤澤厩舎の今後どうなるんでしょうかね。北村さんはGⅠで一番人気になるような馬に乗せてもらえるのでしょうか。
ellaさん:ごていねいなコメント恐縮です。そうですね。確かに売れさいすれば良いのだと、良書と呼べないようなものもたくさんあるでしょう。本書は藤澤氏の魅力を伝えてくれていましたが。
ただ、やはり、藤沢さんとか、吉田さんなどの本は競馬というカテゴリーにとらわれずに、大袈裟かも知れませんがものの考え方ってとこで読んでみたくなります。
良い本をご紹介頂きました。機会があれば是非、読んでみたいと思います。
藤沢和雄調教師の著書、はじめて知りました。
こういう本も出ていたのですね、
今度探して僕も読んでみたいと思います。
ここ2年ほど不運続きだった藤沢厩舎ですが、
今回のG1制覇をきっかけに第2の黄金時代を築かれることを願ってやみません。
やはり目を覚ましたとなると一番恐い厩舎かもしれませんしね。
愛弟子・北村宏司騎手の活躍も今後、目が離せそうにありません。
ダンスインザムード&北村騎手の初GⅠは感動しました。
まだ抜け出しが早いとお叱りを受けたようですが、
これから、頑張って欲しいですね。
藤沢調教師も久しぶりのGⅠですし、まして弟子の初GⅠだから、感動も大きいでしょうね^^
苦労の中でやっとつかんだGⅠタイトル
こういう感動があるから、やっぱり競馬は素晴らしいと思います。
メイショウサムソン&石橋守の時もTBありがとうございました。