おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

遅ればせながら・・・「世界の星景色」

2011-10-04 18:08:00 | 40cmトラベルドブソニアン

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このブログで何度も紹介させていただいた「40cmトラベルドブソニアン」ですが・・・、今年の3月にニュージーランドへ行った時の記事が明日発売の「星ナビ11月号」の拡大特集記事として掲載されます。「世界の星景色」という特集で、世界6カ国を6人の執筆者が担当しています。その一つを私が執筆しています。本来ならもう少し早く出る予定だったのですが、震災等の影響で大幅に遅れてしまいました。

いずれにせよ、購読されておられる方はご覧いただければと思いますし、そうでない方は興味があれば書店などで見ていただければと思います。

http://www.astroarts.co.jp/shop/showcase/magazine/2011/11/index-j.shtml


トラベルドブ40のミラーが戻ってきました

2011-09-23 10:30:11 | 40cmトラベルドブソニアン

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約3ヶ月ぶりに主鏡、斜鏡が戻りました。以前に入っていたものは主鏡面がちょっと荒れていた感じだったので安くお譲りいたしました。それから米国ショップでLB16の中古品が出ていたので、頼み込んで主鏡と斜鏡ユニットのみ売ってくれないか頼んでいましたが、鏡筒とベース(電動駆動装置付き)を買ってくれる方がいたので今回の持ち帰るとなりました。いろいろ奥の手を使ってかなり安く入手できました。昨日ちょっとだけ時間を見つけて、Nikon 17mmHWで見ましたが、とりあえずは以前通りに良く見えそうで安心いたしました。これで後は架台部分を完成させるだけです。

既に次のトラベルドブソニアン30の構想も練っており、米国で主鏡ユニットなどの重量とサイズをチェックしています。完成重量は15kg以下を目指したいと考えておりますが、まだこれからなので何とも言えません。この30もLB12を購入して、それを利用するでしょう。単体で購入しても小規模の光学メーカーでは逆に高価になってしまうので、それは避けたいところです。現在ショップを通じてメーカーからまとまった数の光学ユニットのみ購入できないか話をしておりますが・・・、それができればコストダウンもできるでしょう。


Solar Maxの検品をしたいので天候を見ていますが・・・、雲が多くて難しいところです。Solar Maxは空に薄い雲がかかっていても見え方に悪影響を及ぼしますので、できるならば空がクリアーな状態でチェックしたいものです。どうやら世間は今日から4連休のようです。新月も近いので天候さえ良ければミニ遠征もいいでしょう。しかし、あっという間に秋になってしまいました。そろそろストーブを出さないといけません。しばらくは床暖房で暖を取りますが、早朝夜間はちょっと寒いです。今年は好きなキノコ取りやサルナシ取りにも行けずに終わりそうです。3年前に作った「サルナシ酒」がいい香りを出しています。酒が飲めないにに酒を作っているのですから・・・。


トラベルドブソニアン40の改良

2011-09-10 15:10:37 | 40cmトラベルドブソニアン

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抜け殻のトラベルドブ40です。近々架台部分を一から作り直します。光学系ユニットがありませんが・・・、7月に知人にお譲りいたしましたのでありません。ミラー状態がちょっと良くなかったのですが、フーコーテストでも大変良好なミラーでした。来週からの渡米で新たにライトブリッジ40の主斜鏡ユニットを購入してきます。中古品ですが、架台部分を引き取ってくれる方がいたので割合安く手に入ります。こういったことをできるのもショップとのお付き合いを大事にしていたからのご褒美です。ミラーが手に入っても、斜鏡はセルから一旦外して再度貼りなおす作業が必要です。これをしないときちんとセンターが出ない上に、レーザーでも光軸調整に時間がかかってしまいます。

架台は、以前に製作したものより耳軸を大きくしたミードの自動導入経緯台のような形になります。回転部分は強力な磁石を使ったリニア方式で軸を中空に浮かせて回転をスムーズにしようと考えています。鏡筒部分で既に25kgありますので、耳軸で2X2kg、回転ベースが2kgの計6kgで、トータル31kgに仕上げられればベストでしょう。国内で最近発売された軽量なドブソニアンの40cmでも43kgの重量がありますので、31kgで仕上がるなら十分「超軽量ドブソニアン」ということになるでしょう。


これを早く片付けて、次は「トラベルドブ30」の製作に入ります。目標はボストンバックサイズに全て収まって総重量20kg以下です。ミラー重量が40の半分以下しかありませんので、十分クリアーできする数値でしょう。鏡筒、架台も40ほどの強度はなくても大丈夫だと思いますので、かなり軽量に作れるかもしれません。来年のケアンズ日食へ持っていってもらえるように頑張って製作しようと思います。


40cmトラベルドブの全パーツです!

2011-02-23 19:28:53 | 40cmトラベルドブソニアン

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梱包のために分解しました。これを一つにまとめるとかなりコンパクトになります。軽自動車の後部座席にも楽に載ります。ライトブリッジや既製品の40cmでは、まずあり得ないでしょう。ただし、このまま全てを一つの箱に梱包することはできませんので、2つに分割することになります。先日も書いたように受託手荷物の許容量の問題です。分解するのは飛行機での移動中だけで、現地へ到着したら半分くらい組み立てた状態でハッチバックタイプの後部荷物室に載せておいて、観測地へ着いたら完全に組み立てて使用します。


明日最終梱包に入っていきますが、主鏡の扱いに悩んでいます。セルに収めた状態で梱包するのがベストだと思いますが、それだとパーツの振り分けが上手くいきません。今考えているのは、主鏡だけ別梱包にして、そのあまったスペースに帰りの現地で買った品物などを入れてくることです。または、かなりの荒業ですが・・・、13kgの主鏡を機内持ち込みにすることです。たぶん日本出発時には大丈夫だと思いますが、NZ出発時に軽量されるはずなので、そこでゲームオーバーになるでしょう。機内には、カメラ機材やPC関係を持ち込みますので、既に十分量です。現地がこんな状況で大きな天体望遠鏡を持ち込んで、のんきに星なんか見ている平和ボケした日本人だ・・・と思われないように、税関では説明をするつもりですが、理解されるかどうかです。


ファインダーの装着

2011-02-23 18:18:28 | 40cmトラベルドブソニアン

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まだファインダーを取り付けておりませんでしたので、身近にあったペンタックス6X30mmを取り付けました。ドットファインダー、Gレーザーなどを取り付けようと考えておりましたが・・・、結局、一番取り付けが簡単で軽い上に良く見えるペンタックスになりました。ペンタックスのXL28mmとXL40mmも合わせて持っていきます。トータルで4本のアイピースを持っていきます。


2日前にファーストライトでしたが、思った通りのイメージでした。プレアデス星団などを玄関先で見ましたが、さすがに40cmの光量です。光軸もきっちり合わせていましたので、空の明るさを除けばほぼパーフェクトでしょう。ただ一つ気になったと言えば、射光シールドが無いことでしょうか。我が家の周囲には余計な街灯が結構あります。それを拾ってしまうので、迷光が視野内に入ってしまいます。ニュージーランドではこんなことはありませんので、射光シールドは無くても大丈夫だと思います。


「Dobby」トラベルドブソニアンが完成です!

2011-02-21 19:21:05 | 40cmトラベルドブソニアン

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遠征直前のギリギリで完成しました。この状態で完璧にバランスが取れていますので、赤ちゃんの手でも楽に動かせます。また、室内ではキャスターをはかせているので、収納時に移動が楽です。スペース的に50cmX50cmしかとらないので、室内で邪魔にならず、掃除の時には軽く動かせます。普段は、天文ファンの買い物に眼を尖らす奥様にも喜ばれるでしょう。

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まだまだ気に入らない部分がいくつかありますので、遠征から戻りましたら改良を加えて、さらに完成度を高めます。とりあえずは、時間切れなのでこのまま使います。残念ながらAlt-Azベースの円盤部が代用品を使ったために、かなり重たくなってしまいました。画像の状態で34kgです。許容予定より9kgも重たくなってしまいました。鏡筒部が25kgですので、いかに架台部が重量を食っているかお分かりでしょう。しかし、安定性を考えるとある程度の重量があったほうがいいことは確かです。

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正直予想外の重量ですので、あとの梱包がちょっと大変です。2個口になるのは当初の予定からですが・・・、残りの重量が12kgしかありませんので、その中にポタ赤などの撮影機材を入れる必要があります。最悪、1個追加してチェックイン時に5000円を支払えば+23kg預けることが可能です。この場合はトータルで23kgX3個になります。一般のエコノミーでは23kgを5000円支払うことで2個預かってくれます。また、2個から3個、或いは3個から4個になった場合には、さらに17,000円支払えばOKです。いずれの場合も、行きと帰りに超過料金が発生しますので、5000円X2回か5000円X2回+17,000円X2回となります。

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まあ、それでも金額的には旅行費用を考えると大した金額ではありません。それよりも、これだけの機材を南半球の世界遺産級の星空環境に持っていくことのほうが、遥かにメリットがあります。そうでないと、持って行く意味はありません。日本の夜空は本当に何処へいっても光害だらけで、ただでさえ明るい日本の空が、冬は長野県の何処でもナイター照明や余計なライトアップなどのためにさらに明るくなって、大口径のドブソニアンの能力を発揮できる空がほとんど無くなっています。


日本はそもそも国土面積が狭いところで1億以上の人間が生活しているので、僅か400万ほどの人口のニュージーランドと比較すること自体が無意味かもしれません。


骨皮筋衛門

2011-02-19 17:54:53 | 40cmトラベルドブソニアン

タイトルを見て、何のこっちゃ~!と思われるかもしれませんが、下の画像のことです。

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ほぼ完成した「40cmトラベルドブソニアン(Dobby-1)」のことです。ほとんど骨組みだけの、一見して心配になるほどのつくりです。

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徹底した軽量化と使いやすさを追求してこうなってしまいました。以前のライトブリッジ40から考えると、遥かに軽く動かせるようになっています。Alt軸のクランプは接眼部から手が届くところにありますので使いやすいです。今日実際に組み立てて見ましたが・・・、動かした後の振動が少し続きます。特にAz回転部分のパイプの長さに問題がありましたので、明日少し改良を施します。

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まだ、細かい検証は必要ですが、とりあえずは使える状態になりました。あとは来週末からの遠征で実際に使ってみてどうかです。ですから、このDobby-1はこれで完成ではありません。実際に遠征に持っていって設計通りに機能してこそ完成となります。出発まであと1週間しかありませんが、それまでにシュミレーション的に組み立てたり、分解したり・・・して現地で困らないようにしっかり準備していきたいと思っています。


画像の撮影場所が良くないので、きちんと全てが完成しましたら、改めて画像をアップいたします。


耳軸の加工が終わりました、and 梱包について

2011-02-18 18:18:58 | 40cmトラベルドブソニアン

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加工の大部分が終わりました。画像は耳軸とその周辺パーツです。ベアリングの代わりにプラスチックを入れて回転をスムーズにしています。軸中心につけるハンドルがクランプとなり、回転の調整をすることができます。鏡筒側につける耳軸は上下にスライドしますので、使用する機材によってバランスを変えることができるようになっています。


残りの部分は細かいハンドルを作ったりして、最後にアルマイト処理して組み上げて完成します。予定では、来週火曜日に組み上げた状態でお披露目ができるでしょう。その後直ぐに分解して、海外移送のための梱包に入っていきます。

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梱包のための箱を作りました。見ての通りのダンボールです。海外移送にはこれが一番です。軽くて衝撃にもある程度耐えてくれますし、箱自体が衝撃吸収をしてくれます。また、受託手荷物で心配な重量の問題も解決してくれます。サイズもトラベルドブにピッタリ作りました。まだこの状態では完成ではなく、本体を収めてから高さを調整しますので、まだもっと小さくなります。実際にはこの半分以下になります。エアーNZの1個の最大サイズは3辺の合計が158cm以内です。現状では50cmX50cmになっていますので、高さを58cm以内にすればOKです。しかし、空港ではこの数値を超えても多少なら許容してくれます。

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この箱自体の重量が約3kgになりますので、25kg(実際には23kg)にするためには、あと22kgしか入れることができません。ミラーとセルなどで16kgほどありますので、残り7kgということになります。円形フレームが3枚=約2.5kg、50cmのパイプが12本=約3.6kgで22.1kgです。これでほぼ25kgになります。まだこの中には斜鏡類や接眼部が入っていません。その部分が約3kgあります。それと、残りのAlt-Az架台部分が3kg程度で合計6kgをもう一つの箱に入れる必要があります。それ以外にまだアイピース類やファインダーなども入ります。また、現地では撮影もしますので、ポータブル赤道儀や三脚類も入れないといけません。


このように考えていると、どんどん荷物が増えてきます。大事なことは現地でしなければいけない事をきちんと考えた上で必要最小限度の荷物にすることです。現地で入手できるものは入れるべきではありません。特に海外遠征が初めて・・・という方は日本食を持っていったりすると思いますが、これは現地でも買うことができますし、ニュージーランドの空港検閲でいろいろ内容について質問を受けて、大変面倒です。これはオーストラリアでも同様です。ですから、私は食料はまず持って行きません。全て現地の「ジャパンマート」などで観測地へ移動する前に仕入れます。ただし、価格は当然高めです。この件については、遠征した後に現地からリポートしますので、遠征を予定されている方々は参考にされるといいでしょう。


Alt-Az三脚架台のパーツ類が出来つつあります

2011-02-15 18:25:24 | 40cmトラベルドブソニアン

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これらのパーツは加工が終わって後はアルマイト処理へ出すだけとなったものです。白いのはプラスチックのスペーサー等ですので当然アルマイトはしません。穴の空いているパーツにはφ16mmのアルミパイプが入ります。まだ鏡筒側のAlt軸のパーツが出来ていませんので、それが入るとパーツ点数が倍くらいに増えます。パーツ点数を増やせばそれだけ加工手間がかかりますので、コストアップになってしまいます。パーツ点数を減らして製作できればベストですが・・・、それで機能や使い勝手も維持させるのは至難の業でしょう。

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架台の三脚部分は収納時には閉じた状態で三脚ケースなどに入ります。三脚の開き角度もネジの調整で可変できるようになっています。この架台は鏡筒を外して、他の鏡筒を乗せ変えたり、大型双眼望遠鏡なども乗せられるように汎用性を高めた工夫をしています。この架台も基本的には組み立てから分解まで工具レスで可能です。いずれにせよ、もう完成は間近です。今週末にはその姿を披露できるでしょう。


Az軸の製作

2011-02-12 16:37:49 | 40cmトラベルドブソニアン

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ここんところ、トラベルドブの話題ばかりで面白くないかもしれませんが・・・、ご容赦ください。これまで人様の加工ばかりやっておりましたので、自分の機材を作ることがほとんどできませんでした。年が明けてやっと製作する時間ができました。完成まであと少しです。


Alt-Az架台の心臓部のAz軸が出来上がってきました。後は、3本の脚が取り付いてシャフトを入れて、画像上部のパイプホルダーが出来ればAz軸は完成です。残りのAlt軸は来週からやっていきます。重量的に重そうに見えますが、完成後の重量をだいたい計算してみましたところ、架台部は約3kgくらいに抑えられそうです。従って、完成総重量は約28kgということになるでしょう。予定より3kgほどオーバーです。しかし、十分許容範囲です。

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国内で競合しそうな40cmドブでは笠井のNinja400になりますが、重量が43kgです。トラベルドブよりは15kg重たいことになります。また、Ninjaは梱包サイズが大きく、2個口になりますが、トラベルドブは飛行機に乗せることを考えなければかなりコンパクトに収納できます。サイズ的に50cmX50cmX30cmくらいのスペースがあれば収まるでしょう。この程度なら軽自動車の助手席にも乗るでしょう。ちょっと無茶かもしれませんが・・・。