おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

北米日食には必需品のペットボトルアダプター

2024-02-29 17:44:33 | ポータブル赤道儀関連


ここ最近になってやたらと注文が来ているのが、当店オリジナルのペットボトルアダプターです。もうそろそろ情報が浸透して来て知っている人は多いと考えていましたが、いまだにその存在と便利さを知らない方がいるようです。このペットボトルを赤道儀のウェイトとして用いる事で海外遠征の機材重量を大幅に減らす事ができる最強のアイテムとして10年以上前に考案しました。今では海外へ行く時に限らず、国内撮影の際にも必ず使うようになりました。

その開発にあたって、考えたのは、海外の国々でそれぞれの規格のペットボトルがあるのですが、このアダプターを持って行った際に適合するペットボトルドリンクがあるかどうかですが、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、インドネシアなどのアジア圏では適合するものが販売されている事が分かりましたが、それ以外のヨーロッパの国々でも概ね適合するものがあるようです。最近では日本の飲料が現地のスーパーなどで売られているようになったので、そこへ行けば確実に適合するペットボトルを入手できます。

バランスの取り方は、ペットボトルの飲料のサイズで決まりますが、ウェイトシャフトを長めにすればより少量の飲料が使えます。良くやっているのは、ポラリエ雲台ベースのシャフトを何本か持って行って、現地で250mlの飲料で済ませたりしています。例えば2kgのウェイトをペットボトルで済ませられれば、その分の荷物を持って行けますし、より軽い装備で現地での移動も少しは楽になります。昔に大型機材を持って遠征した時には、同行した方が現地の中古品販売店でウェイトリフティングのウェイトを買って、それをウェイトとして使って、帰る時には現地で処分していました。

現在、当店で販売しているペットボトルアダプターは、1/4インチカメラネジ用、M10タカハシウェイトシャフト用、M6ビクセンシャフト用ですが、必要に応じてプチ改良もいたしますので、ご要望の方はご相談ください。

さらに進化したポラリエUに微動付き雲台ベース仕様になりました!

2023-03-20 17:10:03 | ポータブル赤道儀関連


ポラリエUが発売されてから共に雲台ベースPCBU-EQを作り続けてきましたが、また新たな雲台ベースを作りました。見れば直ぐに分かりますが、スカイウッチャーの微動装置とポラリエUをジョイントしたのが今回の製作品です。極軸が長くなりますが、強度的にも実用的にも問題はありません。PCBU-EQ2と同様な内部構造でベアリングを入れてあるので、雲台ベース部でも粗動ができますし、微動体でもできるので、それぞれ必要に応じて使い分ければいいでしょう。



この新たな雲台ベースは販売を想定して作っていますが、商品にはスカイウォッチャーの微動体も当然含まれて完成品として販売します。このポラリエU微動雲台を装着する事で、小口径写真鏡や望遠レンズで星雲や星団、彗星を狙う際に構図決めのために微動装置が活きてくるので、ほぼ赤道儀と同じ感覚で撮影や観測に使えます。撮影時の微動使用は非常に便利でモザイク撮影をする場合にも赤経赤緯に剃って望遠鏡をシフトできるので、正確な撮影ができます。これまで欲しい、欲しいと考えていた写真望遠鏡使用時の微動装置ですが、ようやくその思いが叶うようになります。



とりあえずは、1点だけは余分に製作しましたので、外観を綺麗に仕上げてから販売致します塗装処理もできますが、この部品に限ってはカラーアルマイト仕様として販売しようと考えています。仮に塗装色をポラリエUに合わせてやったとしても、微動装置とは色違いなので、全体的なイメージとしては、赤や青で仕上げた方が見栄えしそうです。もちろん塗装も検討しますが、やってみてから決めようと思っています。



機材の乗せ方は、雲台ベース部分には1/4インチカメラネジ1本だけなので、基本はそれでクランプベースを乗せる事になります。また自由雲台を介してカメラ類も乗せられるので、これまで通りの星景写真にも使えます。何れにせよ、まだ実際には使っていませんが、このデザインでポラリエU側に過剰な負荷をかける事はないと考えておりますので、とりあえず1台を仕上げてから販売しようと思います。ただこの新たな雲台ベースを販売するようになっても、従来のPCBU-EQ2は販売し続けます。双方の販売価格が同じなら後者に変わりますが、価格差があるので引き続き販売を継続します。

先週末の本年度最初のアストロカーによるスターウォッチングは、残念ながら大雪のために室内開催となりましたが、それでも参加人数が定員の半数近くいたのには驚きました。去年6月から始めたばかりの時には天気が悪いと酷い時には参加者ゼロと数名とかありましたが、今年に関しては今の所出だしは良いです。ただそうは言っても室内でやるよりは外の満天の星空の中でやる方が双方に良いので、スターウォッチングはその形式に関わらず晴れた時に限りやるべきなのかもしれません。難しいところです。

富士山でZTF彗星を撮りました!

2023-01-31 15:50:56 | ポータブル赤道儀関連


昨夜は富士山で撮影をしていました。いつものポラリエU+PCBU-EQ2+TK-ALZM jr2E+FL55SS with RDの組み合わせです。カメラはEOS M6です。APS-Cサイズを使うのは、撮影倍率を簡単に得られるのと、周辺部の星像を気にせずに撮影できるので海外でも良く使っています。天候は最高で一晩中雲一つ無い空で風も強くなかったので月明かりさえ無ければ最高の条件でした。この写真はSIGMA 105mm/1.4とEOS Rで手持ちで撮っています。流石に明るいレンズなので、まるで日中のように明るく写ります。撮影中は、顔や手が冷えて痛いくらいでしたが、小海の自宅ほどの寒さは感じませんでした。



ポラリエU+α機材で撮ったZTF彗星ですが、日々撮る度に彗星の尾が分かりにくくなっています。ただし明るくはなっているようで、双眼鏡やファインダーではその存在が簡単に分かります。まだ撮り始めた頃とは明るさと中心核の大きさでは確実に分かりやすくなっています。露出はポラリエUではその性能を出し切る180秒露出ですが、きちんと追尾が出来ています。ポラリエUでは久しぶりに3分露出で撮りましたが、4年前まではアメリカやニュージーランドではこの機材の組み合わせで常に3分露出は安定して成功させていました。画像ではかろうじて尾が出ているのが分かりますが、月明かりの中での撮影なので、露出をかけ過ぎると尾が背景に消されて見えなくなります。



この画像は、1月22日に撮影したものですが、尾の存在がはっきりと分かります。今とは大きく違っていますが、やはり彗星は太陽に近づいて尾が伸びてくるので、可能であれば太陽にできるだけ近いうちに撮影すべきでしょう。今は明日の地球最接近に向けて太陽から離れていってますので、彗星本体は明るく大きく見えていても、尾が成長しないので全体的には見劣りします。しかし良い事もあります。それは彗星が北極星に近くなっているので、一晩中見える周極星になっている事です。尾は写りにくいですが、家の庭などから簡単にその存在を写せるので、初心者などには良い撮影素材になるのではないでしょうか。今日も今の所良く晴れていますが、ZTF彗星もそろそろお腹一杯になってきました。今夜はKOWAのハイランダープロミナーで庭から観察して見ようと思っています。

ポラリエUの本領発揮

2022-12-31 10:27:50 | ポータブル赤道儀関連


年末はこのところずっと好天に恵まれているので、昨夜も久しぶりに「ポラリエU+Vixen FL55SS」の組み合わせで撮影しました。毎年冬になるとひたすらM42オリオン大星雲ばかり撮っていますが、年間を通じて最も美しくて撮りやすい被写体なのでフィルムカメラの時代からずっと撮り続けています。露出は90秒ですが、本来なら180秒露出でも点像を維持してくれるはずでした。しかし、しばらくぶりに極軸望遠鏡PF-LIIで合わせたところ、望遠鏡がグラグラだったので、きちんとセッティングが出来ず、故に120秒露出が一杯でした。以前に海外で頻繁に使っていた時には、180秒露出は常に成功させていましたので、信頼して使っていました。

Vixen FL55SSは、フラットナーHD for FL55SS+レデューサー付きでFL=237mmですが、APS-CのEOS M6で使うと実質380mmの望遠レンズになるので、そこそこの望遠レンズになります。



撮影に使った機材は、いつもの海外遠征用の組み合わせです。微動雲台は南半球では粗動のできるTK-ALZM Jr2です。これにポラリエUを乗せて機材はポラリエU雲台ベースPCBU-EQ3です。シャフトは200mmとウェイトが1kgを1個で大方バランスが取れていますが、やや足りないです。海外にはシャフト2本とペットボトルアダプターを常に持っていきます。他にFL55SSとPCBU-EQの間にパノラマ雲台を取り付けてあります。回転がスムーズなので構図決めがとても楽で、天体望遠鏡の赤道儀を使うのと同じ感覚で使っています。



当店で作っている微動雲台は、既製品のようなガタツキやたわみなどはほぼありません。現行品で販売しているのには粗動機能はありませんが、日本国内で使う分には支障は無いはずです。



冬の星座でもこのオリオン座を中心とした一等星が8個も同一視野に入る構図は冬の星空撮影の醍醐味です。撮影はEOS R+24mmで撮っていますが、これでは収まらないので上下に2枚撮った画像をモザイク合成して一枚に仕上げています。撮影場所は、当店から車ですぐの畑の道で撮っていますが、周囲に一つも街灯が無いので星空撮影のベストスポットです。先日の富士山の本栖湖周辺も良かったですが、空の暗さはこちらの方が遥かに暗くて良いです。唯一気になるのは南の空の甲府方面から来る光害ですが、それ以外は悪くはないです。そうは言っても暗闇で手を伸ばしても自分の手がはっきりと見えるので、周囲の町からの光害による影響は確実にあります。



ここ数日は夜間も日中も気温が高めだったので、撮影をしていても寒いことはありませんでした。風もほとんど無かったので、一晩撮影していても辛いことはなかったと思います。今日も夜から明日朝にかけては好天に恵まれそうなので、撮影に出かけたいと思っています。ここんところ電視観望もやっていないので、久しぶりにやってみたいですが、店にあるRASA 8"を全く使っていないので、PENTAX MS-4に乗せてRASAで電視観望をやってみたいと思っています。



この太陽面は昨日撮ったものですが、SKY90+SM90ダブルスタックでのワンショット画像です。ダブルスタック時のゴーストが写っていますが、この調整での写りがとても良かったので撮りました。ワンショットでもSM90とBFの最高のマッチングを実現しているので、最低でもこのくらいは撮れます。ZWOのカメラでしっかり撮ってスタッキング処理をすれば、素晴らしいイメージになります。

ところで、昨日知ったのですが、天文界では著名な藤井旭さんが亡くなられたそうです。81歳だったそうですが、私も彼の書籍で天文にのめり込んできた人間で高校生の頃にはお世話になっていました。私が佐久穂町に移住してきた時に彗星捜索家のTさんの家に遊びに行った際に言われたのは「あの人の本はただでも要らない」と言われたのがショックでしたが、単に本が嫌いというより本人と何かあったのだろうと考えていました。藤井さんが愛用していたのと同じフィルターは、もう30年くらいの間使い続けています。とても素晴らしいフィルターですが、今はもう製造されていないので、貴重な商品です。他のフィルターを色々と使いましたが、これ以上の製品は今とのころ見つかっていません。とにかく今もお世話になっています。氏のご冥福をお祈りいたします。

ポラリエで撮った上高地の星空

2022-03-27 16:14:53 | ポータブル赤道儀関連


3月24日の上高地大正池で撮った焼岳と冬の星座です。釜トンネルの入り口まで平湯温泉から送迎してもらい、施設スタッフ4名と私の5名で釜トンネルから歩いて大正池を目指しました。

釜トンネルは1.3kmほどで、その後に上高地トンネルが300mほどあります。出口から少しだけ登って右へ回り込んでいくと大正池が見えてきます。しかし夜なので全く見えません。冬は道路灯も何も無いので、ただひたすら真っ暗な道を歩きます。大正池までは除雪してあって、私は長靴だけで歩きました。



釜トンネルの入り口から大正池は昼も夜も変わらずで1時間くらいで行けます。通常は沢渡からバスかタクシーで入り口まで行きますが、夜なのでそこまでの足と戻ってきた時の足を確保できるかどうかが夜の上高地で星空撮影ができるか決まります。タクシーも事前にお願いしておけば「薮田タクシー」さんなら夜も頼めると思いますが、帰りが無理なので、沢渡まで歩くか中の湯旅館に泊まるしかありません。e-Bikeを持っていれば、入り口近くに止めておいて、帰りはそれで沢渡まで戻るのもありでしょう。ちなみに釜トンネルの入り口に駐車はできません。取り締まりはやっていないとは思いますが、やっていれば切符を切られるか、最悪レッカー移動で高額な費用を請求されますのでやめておくのがいいでしょう。



上高地ではポラリエを2台とナノトラッカーを1台持って行って、同行したスタッフに使ってもらいました。撮影はEOS RとSIGMA 24mm/1.4と14mm/1.8を使いました。他にEF8-15mm/4.0も使いました。撮影中はそれほど風も無くて割と暖かい夜だったので、コーヒーを沸かして飲みながら誰もいない静かな上高地を楽しみました。これぞシーズン中には味わえない最高の贅沢です。上高地も4月に入るとそろそろ施設などのスタッフがOPEN前の除雪や準備に入ってくるので、静かな上高地もあと少しで終わりです。



また4月のGW前くらいにe-Bikeで上高地へ入りたいと思っていますが、4月は色々とやる事が多く無理かもしれません。先日の新穂高で大きな宿題をもらいましたので、それをとりあえず解決しないといけないので、今年は何度か出かける事になりそうです。また5月末になって乗鞍の春山バスが運行開始したら雪の壁を撮りに今年も行こうと計画しています。去年は15mでしたが、今年は18m以上はありそうです。



ところで新穂高ロープウェイで山上へ上がってきましたが、標高2,159メートルの展望台は別世界です。5月から年間20回ほどこの場所でスターウォッチングを開催しているそうです。晴れたら素晴らしい星空に出会えると思いますが、曇っているとどこにいるのか全く分かりません。5月中下旬くらいにこのテラスで星空の撮影をしようと思っています。当然ロープウェイは動いていないので、近くの西穂山荘に泊まるかロープウェイの駅に泊めてもらうかもしれません。もちろん事前に許可をもらってのお話です。



西穂山荘へは、駅から1時間程度で行けるそうですが、私が昔泊まった時より山小屋が立派になっています。駅から標高差400メートルほどの登山ですので、夜間に登る事もできるでしょう。しかし立派になった山荘に泊まってみたいものです。まだコロナが収まっていないので、土曜日はまず利用しませんが、平日なら人数も少ないので安心して相部屋で利用できるでしょう。



ロープウェイの展望台からは360度遮る物も無いパノラマ展望が楽しめます。多分星空も素晴らしいのだと思いますが、唯一南側に高山市の光害が見えるそうなので、夏の銀河を見る際にはやや辛いものがあるかもしれません。



展望台にはカフェもあります。ここでスターウォッチングを行う場合にはカフェも利用できれば冷えた体も温まるでしょう。



展望台は駅舎の屋根にあります。秋口には新たな展望スペースを作るそうですので、さらに星空を楽しむには良い環境が整うでしょう。

ところで、昨夜のスターウォッチングは、30名の参加者がありました。天気は悪かったですが、最初にアストロカーを見てもらって、その後は室内で講座などを行いました。最後に小学生の女の子に「星座の神話の話を聞きたかった」と言われましたが、次回からはそんなお話も上手にできるようにしたいとは思っています。次はGWに開催予定です。まだアストロカーでの電視観望が実践できていないので、何とか次はやってみたいと思っています。

とっても便利そうな自由雲台

2022-03-19 18:49:44 | ポータブル赤道儀関連


たまたまAmazonで探し物をしていたら、こんなユニークな自由雲台を見つけました。自由雲台と一緒に写っているのは同じメーカー製のアルカスイス仕様のトップベースです。



この自由雲台はトップベースが2点構造で上部をカメラに取り付けておいて、必要な時にワンタッチで着脱できるようになっています。アルカスイス仕様の自由雲台は一般的に使われていますが、それもカメラ側に常にプレートを取り付けておいて必要に応じて自由雲台に取り付けて使います。しかしこの自由雲台はクランプなどは無くてワンタッチで取り付けできるようになっています。外す時は赤いボタンを2箇所押しながら引き抜いて外します。



ポラリエでの撮影用にと考えて購入しましたが、作りもかなりしっかりしているので、日本製の高価な自由雲台よりは利用価値がありそうです。ただ、一つだけ気に入らないのはボールの動きが粘った動きではないので、クランプの締め加減でスルッとカメラが動くのが気に入りません。それは手持ちの硬めのグリスを塗布して解決しようと思っています。



自由雲台と合わせて購入したアルカスイス仕様のトップベースですが、これも基本構造は自由雲台と同じです。予備と合わせていくつか購入しましたが、結構使えそうです。これを使えば着脱が簡単なので、それぞれの機材に取り付けておけば、その都度雲台などを変えなくてもカメラと望遠鏡を使い分けられるので便利です。



ポラリエにはアルカスイスのパノラマベースを取り付けておけば、望遠鏡とカメラを簡単に入れ替えられるので、一つの機材で複数のカメラ類が使えて便利です。

ところで、ブログでもちょっと書いていた新型の微動雲台「TK-ALZM Jr2E」の部品加工が全て終わって、残りし仕上げ作業のみとなりました。今月中には完成予定ですので、仕上がったら販売致します。今回のは微動しかできませんが、高い剛性とフレキシブルな汎用性を持たせてあります。クランプもありませんと言うか必要ないのでつけていません。詳細はまた仕上がってからお知らせ致します。

昨日の夜は大変お世話になっている、野鳥画家の谷口高司先生ご夫妻と3人で清泉寮で食事をご一緒しました。その際に清泉寮や八ヶ岳ふれあいセンターの方々を紹介していただきました。近い将来アストロカーでスターウォッチングを行うようになるかもしれません。今日は八ヶ岳ふれあいセンターで講演会をされてから明日は軽井沢で講習会をされるそうです。相変わらずお忙しいようで無理をされないで欲しいものです。

とっても便利なパノラマクランプベース

2021-12-22 18:50:44 | ポータブル赤道儀関連


だいぶ以前から当店で販売しているこのパノラマ機能のアルカスイスクランプベースですが、最近は良くご注文をいただいております。ビクセン製品が今は製造できない状態となっているので、それに代わるものとして注目していただいているようです。この商品は当店で作っている訳ではないのですが、お試しで仕入れて使ってみたらとっても良かったので、それ以来海外遠征などの際には必需品としてポラリエUと共に愛用しています。



この種のパノラマ雲台は色々と仕入れて使いましたが、今のところこの商品が最も回転がスムーズで頑丈でハードユーズに答えてくれるので、他の商品は使っていません。このクランプベースのいいところは、別売りのアルカスイスプレートが付属している事です。ビクセンFL55SSの搭載には必要ありませんが、カメラを乗せて撮影する場合には、このプレートに自由雲台を取り付けて使っています。もちろんPCBU-EQでのお話です。



この商品の付属品ですが、アルカスイスプレートの他に同じアルカスイスクランプベースなどにこの雲台を乗せて使うには便利なオス型のベース部品が付属しています。ただし二重にして使う必要性は感じていないので、私は最初に外して普通に3/8-1/4インチアダプターを介して使っています。200mm以上の望遠レンズを使って星雲星団の撮影をする際にも威力を発揮してくれます。ビクセン製品が無くてお悩みの方はぜひご検討ください。

今日は、多くのポラリエU雲台ベース関連の発送がありましたが、ようやく終わりました。明日は本来なら上高地へ歩いて入ろうと計画していたのですが、まだまだお待たせしている作業があるので、残念ですが延期しました。多分来年早々にスノーシューを持っていくかもしれません。

ポラリエU雲台ベースを仕上げています

2021-12-20 17:55:21 | ポータブル赤道儀関連


何故か最近になってこのポラリエU用の雲台ベースやポラリエUセットが良く売れています。レナード彗星の評判によるものだとは思いますが、彗星はもう西空の低いところでしか見られないので、いくら3等星まで明るくなってもまだ薄明が残る空では見栄えがしません。それでも当店の商品を買ってくれるのはありがたい事です。

今日は塗装仕上げをしておりましたが、1点だけメタリックブルーのご要望があったので、合わせて仕上げました。温度が低い冬の塗装作業は結構大変です。この商品を組み上げるのに多くのネジ類を使っているので、その一つでも無いと仕上がりません。本来なら明日発送できるのですが、内部に組み込む部品がまだ戻ってきていないので、それが22日に戻ってきます。従って発送は22日の予定で作業を進めております。今回仕上げた分で何点か余分にありますが、これが売れると次は年明け以降にならないと仕上げられないかもしれません。これも今日気がついたのですが、塗装用の塗料が無い事が分かりました。うっかりして無くなっていたのに注文しておりませんでした。今日慌てて業者へ発注しましたが、年内は微妙だと言われました。このポラリエ用の塗料は調色して作ってもらっているので、市販されている塗料ではありません。調色に1週間くらいかかるので、ギリギリ年内に間に合うかどうかです。



それから、こちらもお待ちいただいている方がおられますが、当店のオリジナル商品で使うセレストロンのズームアイピースです。ようやく入荷したので、これから内部に入るスペーサーを作ります。今週中には発送できるので、お待ちの方は今少しだけご辛抱ください。

ビクセン クイックリリースプレートセットをお探しの方へ

2021-12-19 21:11:46 | ポータブル赤道儀関連


最近やたらと問い合わせが多いこの「クイックリリースプレートセット」ですが、現在、ビクセンでは発注も受けてくれておりません。つまり新たな生産が出来ていない、という事のようです。とっても便利で使いやすい商品なのですが、実は私はビクセン代理店でありながら使った事がありません。何故ならそれに代わる商品を使っており、当店でも扱っているからです。



この商品がそれですが、PCBU-EQ2で国内外での撮影に重宝しております。回転もとてもスムーズですし、アルカスイスプレートも付属しており、取り付け部にもアルカスイスプレートのオス型が付いています。上部はメス型でクランプになっており、下部はオス型で他のアルカスイスクランプベースに取り付け出来ます。またこのオス型は着脱が出来て、外すと3/8インチメスネジとなっており、付属で1/4インチアダプターが付いています。ですから、用途に応じて非常に汎用性の高い使い方が可能です。



ニュージーランドなどでFL55SSを使った撮影をする場合には、回転がスムーズなので、対象天体の導入が微動無しでも上手く出来ます。これがある事でPCBU-EQ2がほぼ赤道儀と同じスムーズさで使えるようになります。これにペットボトルアダプターがあればもはや最強の海外遠征機材です。



カメラとレンズでの撮影では、付属のアルカスイスプレートに自由雲台を取り付けてカメラを乗せて使います。着脱がワンタッチなのでとても便利です。撮影の途中で少し移動したい時などもカメラを外して三脚丸ごと持って移動できます。



最近はやたらとPCBU-EQ2セットが出ていますが、皆さん悩まれるのは機材をどうやって乗せて使うかですが、このパノラマ雲台がセットであれば、より有効に使えるのでぜひ一度使ってみてください。ビクセンのクイックリリースプレートセットが無いからと言って悩まれる必要はありません。

最後に、PCBU-EQ2セットでお待ちの方にお知らせがあります。現在最終仕上げとして塗装処理待ちとなっております。明日以降に塗装処理してからアルマイト処理から上がってくる部品と組み合わせて完成します。発送までもう数日必要ですので、少しだけお待ちください。

ポラリエ他用の微動雲台を新たに作ります

2021-09-04 18:40:58 | ポータブル赤道儀関連


コロナ禍のせいでビクセンの微動雲台が2機種ともどこも品切れで納期も未定状態になっているようです。最近やたらと問い合わせが来ると調べてみたら微動雲台DXだけでなく、ポラリエ用の微動雲台も売り切れで納期も不明になっているようです。当店では現行で販売している「TK-ALZM Jr2」がありますが、お値段的にポラリエと同等くらいになってしまうので、ご予算的に厳しい方々にはおすすめしにくいと悩んでいるところです。

もう微動雲台も数多く作りましたが、より多くの方々に使っていただけるようにフリー機能を無くして純粋に微動機能だけを持たせた剛性の高い商品をこれから作ろうと考えています。今まではフリー機能にこだわって作り続けてきましたが、ポラリエで星空だけを撮る方々にはそれは不要かと思いますし、機能を減らせば部品点数も減らせるので販売価格もリーズナブルにはできるだろうと考えています。

何れにせよ、それほど時間をかけて作る必要もないので、近いうちに試作してからお知らせ致します。なお、新たに作るのはこの画像商品ではなく、一から新たな物を作ります。



CORONADOのSME60エタロンフィルターなどを修理に出したところ、先方からこの画像を送ってきました。保持グラスの外周部分が割れているという事で、”この事は知っているか?”とメールがきましたが、全く気がつきませんでした。このSME60はお客様からお引き取りしたのですが、彩層面もプロミネンスも全く見えなかったので修理に出したのですが、こんな事があるとは考えもしませんでした。しかし修理後は使用に全く問題ないので修理は可能だとの事でした。屈折望遠鏡の対物レンズでもよく周辺部が欠けているのを見た事がありますが、実際の話実用にはほとんど支障がないようです。ましてやSolar Maxの場合は、レンズでは無いのでそこまで神経質に考える必要もないでしょう。