全英連参加者のブログ

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第178回国会における野田内閣総理大臣所信表明演説分析

2011-09-15 05:46:35 | 気になる 政治・政治家

 官邸ウェブサイトに掲出された、野田内閣総理大臣所信表明演説テキストに見る、カタカナ語の分析をしよう。

 演説は以下の六章から出来ている。
  一 はじめに
  二 東日本大震災からの復旧・復興
  三 世界的な経済危機への対応
  四 希望と誇りある日本に向けて
  五 新たな時代の呼び掛けに応える外交・安全保障
  六 むすびに

+++++ +++++

 今回の演説でもっとも頻度が高い語は、エネルギー。合計10回でてきた。カッコ内は使われた章の番号。
 その中で使って問題ないと思うもの。
 エネルギー政策(3)
 エネルギー基本計画(3)
 新しいエネルギー開発(3)
 新たなエネルギー社会(3)
 省エネルギー(3)
 再生可能エネルギーの最先端のモデル(3)
 環境エネルギー分野(3)
 資源・エネルギー(5)

 ちょっとまだ日本語として使うのは、ちょっとどうかなと思うもの。
 エネルギー安全保障(3)
 エネルギー構成(3)
 この2つはなんとなく通じるけど、ホントはどんな意味なのと言われると、勉強不足かもしれないけど、説明が難しいと思う。

 次に出てくるのはサービスで3回。
 
以下の用例である。3つとも問題ないと思う。
 行政サービス(4)
 サービス(3と4)
 ・郵便局が三事業の基本的なサービスを一体的に提供できるよう(3)
 ・地域の実情に応じた、質の高いサービス(4)

 以下、普通に使って大丈夫だと思えるもの。
 マスク(1)
 ・二千人を超える方々が、マスクと防護服に身を包み...
 (福島原発のこと)
 デフレからの脱却(3)
 アジア各国(3)
 アジア太平洋地域(5に3回)
 円高メリット(3)
 財政の危機レベル(3)
 モデル(3と4)
 ・再生可能エネルギーの最先端のモデル(3)
 ・豊かなふるさとを目指した新たな地域発展モデル(4)
 レベル(5)
 ・安全保障、経済、文化、人材交流を中心に、様々なレベル
 ミサイル(5)
 日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった...
 パートナー(5)
 日EU(5)
 北アフリカ情勢(5)

 使うには、配慮がいると思えるもの。
 ワンストップ(2)
 ・被災自治体の要望にワンストップで対応する「復興庁」
 「一カ所ですべて」ではどうか。
 TPP(5)、環太平洋パートナーシップ協定(5)
 この二つ目は後者が前者の言い換えなのだが、環太平洋パートナーシップ協定という語自体がまだ定着していない。
 新しい日本のフロンティア(4)
 ・海洋資源の宝庫と言われる周辺海域の開発、宇宙空間の開発・利用の戦略的な推進体制の構築など、新しい日本のフロンティア、、、
 これら3例、4語句は言い換え、前段に説明をするなど、工夫が認められる。安倍晋三総理の演説の時のような、木に竹を接ぐような珍妙なことにはなっていない。

 何となくわかっているように思えるもの。
 グローバル人材の育成(4)
 「世界に通用する」ではどうか。
 世界の成長センター(5)
 「成長も著しい(顕著な)地域」ではどうか。

 例外
 大震災での「トモダチ作戦」(5)

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 外交関係では、以下の国々や地域が登場した。日本との関連がわかる。

 アメリカ(日米同盟)、中国(日中関係)、韓国(日韓関係)、ロシア(日露関係)、オーストラリア(日豪)
 北朝鮮
 アジア(アジア各国、アジア太平洋地域)、EU(日EU)、中東、北アフリカ

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