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桜井市・茅原大墓古墳 4世紀末の最古の人物埴輪・「盾持人埴輪」が出土

2011年02月24日 | Weblog
 桜井市教育委員会が24日、帆立て貝形の前方後円墳・茅原大墓古墳(ちはらおおはかこふん、全長約86m、4世紀末)で、「盾持ち人」と呼ばれる最古の人物埴輪が見つかったと発表した。
 市教委によると、埴輪は古墳の前方部と後円部の境目付近の周濠跡から見つかった。埴輪は壊れていて、数百点の破片で見つかった。復元できた大きさは幅50cm、高さ67cmだが、推定復元長さは約1m。顔の部分は縦17cm、横16cm。同じ古墳から見つかった別の埴輪の特徴から年代を特定した。
 円筒形の埴輪の上部を首のように細くし、前が編み笠のような形の冑を被った人物の顔を取り付けていた。口は半円状に開き、口元は笑っているようにも見える。頬は赤色の顔料で塗られ、顎には入れ墨のような縦線があった。鼻は取れていたが、黒ずんだ三角形の接着面が残っていた。笑顔には邪悪なものを威圧する意図があったという説もある。
 盾は埴輪の前面を平らに加工し、その両側に張り出す形で四角い板を付けて表現。きれいな菱形や三角形の模様をあしらっていた。
 3世紀に誕生した初期の埴輪は円筒形で、人物埴輪は墓山古墳(5世紀前半、大阪府)などでの出土例が最古とされていた。
 さらに、盾持人埴輪は関東地方を中心に、50カ所以上の古墳などで100例以上が出土しているが、大半は5世紀後半以降という。
 現地説明会は26日午前10時~午後3時に開かれる。
[参考:時事通信、共同通信、毎日新聞、読売新聞]

日本最古級の人物埴輪=4世紀末、茅原大墓古墳―奈良(時事通信) - goo ニュース
日本最古の人物埴輪、盾持人…被葬者の魔よけ?(読売新聞) - goo ニュース

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