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木津川市・馬場南遺跡 奈良時代の湧水施設が出土

2009年08月11日 | Weblog
 市教委は11日、奈良時代の古代寺院・神雄寺跡とみられる馬場南遺跡で、新たに奈良時代中期~末期の湧水施設が見つかったと発表した。大規模な燃燈供養を行う礼堂(らいどう)前広場を清めるために引かれた人工河川や池の水源とつながっていたとみられる。
 今年の1月13日の市教委の発表では、「仏堂南側の谷では、約100mにわたり川を堰き止めた池跡が見つかった。池のほとりでは仏堂前に造成されたテラス状の平地(東西最大30m、南北25m)に掘っ立て柱の建物跡があった。中軸線や向きが仏堂と一致し、東西8・1m、南北4・2mの礼堂跡とみられる。」としており、湧水施設が神雄寺の創建当初から廃絶まで機能し、同寺創建の背景に、水に由来する特別な信仰があったと推察。燃燈供養とは別に、水を崇める祭祀が日常的に行われていたとみている。自然崇拝と仏教が結びつく奈良時代の神仏習合の特徴がよく表れているとする。
 湧水施設は、本堂や礼堂跡の北約60mの谷から一部が出土。水源に続くとみられる川の跡(幅約5m、深さ約1m)約60m分と、川の西側の平場から尾根に続く人工的な階段状のテラス(幅約2m、高さ約1m)2段分が確認された。
 付近では、仏事や祭祀に用いられたとみられる500~600枚の灯明皿や、鉢なども出土。土器の特徴は奈良時代中期~後期の範囲に及んでいた。
 現地説明会が16日午前10時と午後1時から行われる。
[参考:産経新聞]

過去のニュース・情報
 2009.1.19木津川市・馬場南遺跡現地説明会

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