自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

治癒力発動に怒りは禁物

2014年06月28日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

 エゴの正体・・自己防衛の選択肢・・・2014・6・28

**************************

 

自然治癒力の発動を阻むものが怒りであり、心身症で

内在するメンタリティーの原因の大きな一つも怒りだ。

怒りとはエゴ意識の顕れとも考えられる。

 

”自己防衛” と ”怒り”は 緊密で、

自分を正当化させようとするエゴへの”執着”とも言えそうだ。

 

これが エゴと裏腹にある特性のようだ。 

私に対し、その方(叔母)の助言にあったように、

だまって無視するように聞き流す”という言葉は的を得ていた。


どんなに腹立たしくても、自分が不当に扱われた

ように感じても、黙視して受け流し、真実のアートマの自分と

向き合っている限り それ以上の絡み合いは何も生まれない。

根っこのない 蔦(つた)のようなもので、絡んだエゴもすぐ

枯れていくというものだ。

 

   アンツ環礁

意識の進化 という言葉があるのなら、エゴ意識から 

超越意識に向かう方向性だと思う。

潜在意識や現在意識に湧いてくる感情や考え、分析、判断は、

時として、エゴ意識に支配される。

 

それを超えた スーパー意識(超越意識)こそ、私たちが

もう一つ 見つめていくべき意識だ。

 

無人島に住むと仮定してみる。

名誉やプライド、権力などはたぶん無縁になるし、無意味な

代物になる。

現在 それが意味あるとしたら、組織社会に生きる中での 

アイデンティティーの強化のためににすぎない。

無人島で話しかける相手は自分自身の心しかない。

 1772449

どんなに高度な学術論文の思考も、エゴと結びつくと、排他的

になり、ほかの主張を認めない。

彼らは、”私の理論が最も正しい”と主張する。


イデオロギーの戦いや、宗教論争もそうだろう。

自分の主張が正しいと我を張るウラにはエゴが必ず姿を

かくしている。

 

霊的に修行を深めていく。 

自己の物質欲放棄と厳しい修行の長さをもって

霊的に私は 高い境地に達している”という自負が霊的プライド

になり、その結果、皮肉にも、悟りと反対の、エゴを膨らませ

ている人もいる。

 

モノ・名誉・金・権力・思考・霊力、それらの共通項は、

エゴ” と 結びつきやすいということだ。

それらのもつ社会的エネルギーに、 自分のイメージを代弁させ、

そのエネルギーにふさわしい自分である”と正当的主張を

言葉なく示す。

それがエゴの正体である。

 

 パラオ 小島 ヘルメットレック近く 空撮

エゴは その優越感を造りだす、第三者を

必要とするから、常に比較の中で生き延びている。

 

エゴは サンスクリット語でアハムカーラと呼ばれ

人が生まれつき持っている要素でもある。

生きていくのには、それが必要であるのなら、エゴは 

善でも悪ではない。


ある意味、生きるための、一つの手段だ。

エゴがあるから、社会の進歩があるし、人間の意識の進化

計れる。

 

富んで繁栄することは、ある青年期の人生の目標の一つとして、 

ヒンズー教では 尊重される。


繁栄のあとの、人生最後の段階目標はモクシェだ。

モクシェとは、エゴからの解放、や、輪廻(生まれ変わり)

の鎖からの解放、を指している

エゴを十分満たす生活もある意味、最終のステージに

昇るために必要なのかもしれない。

 

 パラオ ジャーマンチャネルから見た セブンティアイランド 蛍光色の海

覚者は言う。

エゴに目くじらを立てる必要はない。

ただ、それを観察してみてご覧。

そこから意識の進化の第一歩が始まる。”


そして、こう付け加える。

”エゴはあなた自身の本領ではない。

エゴが自分だと思う限り、本当の自由、

心の自由は得られないだろう。”

 

心の自由?

エゴが人の本性(自由で至福に満ちた心)を縛っている

ことを気が付かない間は、”心の自由”は無い。

 

例えば、こんな時に’イエス’の答えなら、心は エゴ意識で

縛られている。

~自分がしたことを 認めてもらいたいと思いますか?

~認めてもらえないと怒りがこみあげてきますか?

~自分に問題が起きたとき、沢山の人に話したくなりますか?

~話して、関心を寄せてもらうことで心が落ち着きますか?

~他者を理解しようとする前に、他者が自分をどう理解しているか

気にしませんか?

~所有物や知識、容貌、地位や肉体的力で他者に感銘を

与えようとしませんか?

~物事を個人的解釈や思い込み判断をして、不機嫌に

なったりしませんか?

~心の中で不満を愚痴り、自分が正しい、相手は間違っている

と決めつけることはないですか?

~注目されたい願望がありますか?

~重要人物だと思われたいですか?

 1813256

 多くの人達は 行動予定表の余白が多いと、不安に

なるらしい。

それは、時々、静かになれる まったく一人の時間がもてると、

逆に、落ち着かなくなるのに似ている。

 

エゴ意識には、第三者の存在が必要だが、本来の自分に

戻るためには、一人だけの静寂が必要だ。

 

自分の呼吸を深く、ゆっくりにして、それを、静かに

見つめながら・・・・


時には 一人 無人島にいると想像して、沈黙の中で

自分の心の海原に、エゴと本性の境界線が、見えてくる

のだと思う。


 

 

 

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体にやさしい、食用油の選択

2014年06月25日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

油の種類再考  2014・6・25

***************************

夫がタイのヴィザを取得するために健康診断へ先日行った。

コレストロールの値、血圧など正常で以前、ストレスが鬱屈

していた時代と比べると、かなり、改善されたようだった。

私どもは、海外にいた私と息子が夫が内地勤務だったため

別居生活を余儀なくされたが、当時は外食が中心で

付き合いや宴会の席も少なくなかったので、体に負担を

かけていたようだ。

現在は薄味、タンパク質を主体に、ご飯などのでんぷん類は

夜は抜いているので、体も改良されたのかもしれない。

特に、食用油には気を遣うことが多かった。

案外、油は植物油と動物の脂の大別は誰でも知っているが

植物油にも多々種類があるということには意外に無頓着

かもしれない。

東海大学名誉教授の大櫛陽一氏は、文藝春秋(*1)

に興味ある記事を投稿していた。

植物油に含まれる酸をとりあげて、どのように体に影響を

及ぼしているか語っている。

食用油としてではなく食材からも私たちは油を摂取している

その概要はと言うと:

1・@-リノレン酸

食材] 青シソ、えごま、葉野菜、シソ油、えごま油など

効用] 血流を促す、血圧を下げる、癌細胞の炎症を抑える

 

2・EDA/DHA 

食材] うなぎ、マグロ、ブリ、サバ、はまち、サンマなど

効用] 動脈硬化予防、心疾患予防、癌細胞の炎症を抑える、抗アレルギー

 

3・v-リノレン酸

食材] 海藻類

効用] 血糖値を下げる、血圧を下げる、血液の流れを良くする

 

・アラキドン酸

食材] レバー、卵、魚介類の肝

効用] 免疫力を高める、血圧の調整

 

・オレイン酸

食材] オリーブオイル、キャノーラ油、綿実油

効用] 腸の働きを良くして、便秘予防

 

.リノール酸

食材] ベニバナ油、大豆油、コーン油、ひまわり油、ごま油

効用] コレステロール、血圧を下げる、、@リノレン酸のEPA.DHAの変換を阻止する

 

・トランス脂肪酸

食材] マーガリン、ショートニング、スナック菓子

影響] 血管の炎症性を高める、心臓病のリスクを高める

********

この中で、6番のリノール酸は、一般的に体に良い油というイメージが

定着しているが、大櫛氏は、必ずしも健康的だとは言えないという。

”取り過ぎると、心臓病、脳卒中、癌、アレルギー疾患などが増える

という研究が増えてきています”という。

普通の食事で十分にリノール酸は足りているともいう。

7番のトランス脂肪酸は、上記表から見ても、明らかに体に

害があることがわかる。

マーガリンやショートニングは、自然の油ではない。

植物油に水素を添加して造られるので人工的でもある。

欧米では、心臓病のリスクを高める、血管の炎症性も高める

ことから、含有量の表示が義務付けられ、レストランの食事にも

規制がかかっているというのだ。

日本ではどうだろう?

欧米の厳しい規制はなく、ファーストフッドの揚げ物や

スナック菓子、ケーキなど、ショートニングやマーガリンは

当たり前のように使われている現状だ。

大櫛氏は、脂質はできるだけ自然の中からとることを提唱する。

飽和脂肪酸、つまり、常温で固体になる、自然の脂(あぶら)は、

ラードや鶏の油などがあり、不飽和脂肪酸、つまり、

常温で液体になる油、植物や魚類の油などがある。

上記の表の1~6番の油は自然のこうした油であり、食材からとることも

可能だ。

 

一方、植物油の中でも菜種油からできる キャノーラ油には少し

注意した方が良いかもしれない。

もともと、燃料として使われていた油を、人工的に食用化して

流通させているからだ。

すべての植物油が自然のものとも言えないのだ。

大櫛氏は、元来日本人の食生活には4)と5)の油は普段の

食事から十分にとれているので、1)、2)、の油を心掛けて摂取するように

薦めている。

 

そして最後にこう付け加えている。

”これまでの常識にとらわれず、ぜひ、健康的なあぶらの摂り方を

心掛けてください”

 

テレビのコマーシャルや 宣伝のキャッチフレーズで

一時はマーガリンがバターより、植物性があり、健康であるという

イメージが定着した時代もあった。

しかし、自然界に存在するあぶらではないこと、

人工的に高額なバターの代用品として造られていること

などから、決して、健康的と一概に言えないと大櫛氏は言う。

 

話しがとんで恐縮だが、インドの菜食主義者や、ヨギ達が

何から油分を取っているかと言えば、ギ―と呼ばれる、純粋な

ミルクの脂肪であったり、木の実や、豆だった。

十分彼らは健康であり、魚やラードを摂取しなくても、

油分は事足りていた。(いる)。

 

それぞれ国の食習慣も異なるから、一概に何がベストとは

言い難いだろう。

しかし、自然の中から、普通に摂取しながら、身近に取れる

旬の食材を生かして、食事をしていけば、健康食に近いものに

なるのではないかと思う。

食は医なり。

まさに、食生活、そして、毎日使う油から見直すことも

時には大切なのかもしれない。

 

(*1) 文藝春秋6月号

 

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低血圧が高血圧より怖いわけ 

2014年06月22日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

 コレステロール値、背後の利権構造 とは?  2014・6・22

***************************************

 これまで 日本で論争のなっている基準値の緩和化、

降圧剤副作用、各検査の基準値がそれぞれの機関で定められている

という健康診断の結果の矛盾性などを見てきたが、

基準値でいえば、世界的にみても、様々な国で長年をかけて

薬の患者に与える影響を追跡調査している結果がある

 

1985年に英国研究グループの行った 5年間の追跡調査の

結果によると、高血圧治療薬をとって、薬で血圧を下げても

下げなくても、あまり高血圧患者の死亡率が変わらなかった

という結果が見られた。


むしろ、薬を取ったグループに 心筋梗塞による死亡率の

ほうが、取らなかったグループより大きかった。

血圧が上がることより下がりすぎる方が危険だということ

について、岡田医師(前出)はこう述べている。


“その理由として有力視されているのは、血圧が下がりすぎると、

脳への血液量が減少し、めまいや立ちくらみなどを起こし

やすくなる。


脳の神経細胞に 十分な酸素や栄養分が送られないために、

思考・判断能力の低下につながる。“

 

としたうえで、2006年にアメリカの研究者グループが

35万人を対象に25年間追跡調査した結果と結び付けている。


血圧と死亡原因の関係性を探るための大規模調査であったが

”転倒・転落事故、自動車事故、自殺”などの死亡率と、

”病気以外”の死亡率が 血圧が低くなるにつれ

同様に増えていったという結果だった。


医師たちは、血圧が低すぎることで、バランス感覚や判断力の

低下を招いて、こうした結果が生まれたのかもしれないと

しているが、血圧を薬で低くすることの弊害だけでなく、

血糖値を薬で下げるのも危険だと岡田医師は次のように

述べる。

 

“血糖値というのは、脳のエネルギー源ですから、

低血糖症になると脳の中枢神経の働きが低下し

意識消失や異常行動 こん睡状態に陥るケースがあります。


血糖値の基準値は年齢に関係なく100mg/dl 未満。

しかし最近のデータによれば、高齢者であれば、

治療目標は160~180mg/dl)と かなり高めに

見積もられています。


つまり、病気でないのに、血糖値を下げる薬を飲んでいる

人が多い。

高齢者が薬による急激な血糖値の低下で、

立ちくらみや失神などを起こして 生命にかかわる事態に

至るケースが実際に頻発しています。“

 

それではコレストロ―ルの値に関してはどうなのだろか?

東海大学医学部名誉教授大櫛陽一氏は次のように述べている:


“コレステロールは細胞膜や神経、ホルモンなどの材料で、

人体に必要不可欠なものです。

コレステロール値は高いことより実は低い値のほうが

要注意なのです。”


大櫛氏の研究では2009年に発表された、

日本人2万6121人を平均8・1年間追跡調査した結果がある。

それによると、


“男性ではLDLコレステロールが180mg/dl 以上の集団で 

総死亡率の上昇は認められましたが、これは高コレステロール

血栓という遺伝病が原因です。


しかも上昇率は100mg/dl未満のグループに比べると

小さなものでした。

女性では、LDLコレステロールの高い集団であっても、

総死亡率の上昇は見られませんでした。


それよりも、危険なのはコレステロールを下げ過ぎること。

先の調査結果の通り、細胞の免疫力が落ちて

感染症などにかかりやすくなってしまう。

日本ほどでたらめな非常識が常識としてまかり通って、

患者の健康を損ねている国は

他に在りません。“

 

週刊現代誌でも取り上げていた、こうした非常識が

まかり通る舞台裏には医学界、医薬品業界の

知られざる関係があるというのだ。

高血圧基準値の歴史的考察をしてみると興味深い。


1987年~ 

旧厚生省が上(収縮期血圧)を160未満、下(拡張期血圧)を

95未満と定める

2000年~ 

日本高血圧学会が 60歳なら 上が140、下が 90未満と

いうガイドライン

2008年~ 

厚労省主導の特定健診では、上が130未満、下が85未満を

正常範囲と規定

 

この背景に何があるか?

それはアメリカでも基準値が引き下げられ厳しい数字が

定められてきている。

その原因に、大きな利権構造があると指摘したのが、

カナダ人ジャーナリストアラン・カッセル氏だ。

“Selling Sickness(邦題・怖くて飲めない)”という著書を

2006年に出した。

同署で こうしたアメリカの基準値変更の影にある原因

として次のように述べている。


“アメリカでも最近まで、高血圧の基準値は、どんどん

引き下げられていきました。

それにつれて、膨大な数の健康な人たちが

病人の範疇に引き入れられることになった。


たとえば、アメリカでは当初、正常な血圧は

‘90~140未満’とされていたが、2003年‘80~120未満’

というガイドラインが策定されました。


すると、一夜にして、3000万人の人たちが病気と

判定された。

病人が増えて得をする人たち、それは、医師と

製薬会社です。“


カッセルズ氏は医師と製薬会社の間には次のような癒着が

あるとも書いている

“一般の患者を診断する一般医は製薬会社から無料で

薬のサンプルを提供される。


高血圧のガイドラインを作成する委員会のメンバーは 

製薬会社の顧問や講演会の講師になって金品を提供される。

時には会社の株主になることもある。


さらに、ガイドラインにお墨付きを与える専門医には

メーカーの研究員などのポストが用意される。

実際のアメリカ2003年 高血圧ガイドラインの

策定メンバー11人のうち、9人が様々な製薬会社から

金銭的援助を受けていました。“

 

こうしたことが事実かどうかをここで論議する以前に、

すでに日本でもこのようなことを髣髴(ほうふつ)とされる

ニュースが世間をにぎわせていたことは記憶にまだ新しい。


たとえば、大手製薬会社“ノバルティスファーマ”が

販売している降圧剤“ディオパン”の薬効を “脳卒中、狭心症に

効果あり”と宣伝してきた。

ところが、それが操作された臨床データによってねつ造された

ものであることが発覚した。


莫大なこの薬の売り上げの一部が、臨床データをねつ造した

医師たちへの“奨学寄附金”になっていたという疑惑が

もたれている。


厚労省は薬事法違反≪誇大広告≫で同社を刑事告発して、

現在、捜査が進められているという。

自分の体は自分で守る~医師の言うなりにならない姿勢~

こうした記事が発表されることで、再度、健康について、

そして、それを維持する体の備えている不思議な能力について

再考する良いきっかけとなるだろう。

 

 インタヴュー箇所 [参考]   週刊現代 2014・5・25/30 日号

 

 

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降圧剤が脳梗塞を引き起こす場合

2014年06月19日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

血圧やコレストロールを下げ過ぎると早死のわけ   2014.6.19

************************************

富山大学名誉教授、日本脂質栄養学会元理事長浜崎智仁医師は

副作用に関して雑誌のインタヴューでこう述べている。(*1)

 

“病気の予防のために薬を飲むというのは本末転倒です。

健康診断の数値が多少悪くても、自分は健康だと

感じているのならばわざわざ飲む必要はありません。

たとえばお酒を飲んだ次の日に血圧が下がるのは

当たり前ですから、飲酒や喫煙を控えるという注意は

すべきでしょう。

しかし、病気になっていないのに、薬を飲んでまで

血圧を下げるべきではない。“

 

2013年4月に論文不正問題でニュースになった、

降圧剤 パルサルタン(商品名ディオパン)は、

一昨年度年間1000億円以上の売り上げに達したと

言われている。

 

“この薬の副作用としては、免疫作用を抑えることから

突然死や敗血症の危険が高まり、ガンができやすくなる“

と述べるのは医薬ビジランスセンター‘薬のチェック’代表 

浜六郎医師だ。

高血圧は、体に備わった生命力の計らいである場合は 

必然的理由がある。

それは体内隅々に、血液をいきわたらせること。

それによって、栄養も運ばれ新陳代謝がすすみ、菌などの

バクテリア繁殖を自然治癒で阻止させることができる。

つまり、無理やりに降圧剤で血圧を下げることは、

血管内に血栓(けっせん)ができていても

それを押し流せないことになり、結果、心筋梗塞や

脳梗塞を引き起こす場合もあると考えられる。

 

富山大学名誉教授、日本脂質栄養学会元理事長

浜崎智仁医師もこうした弊害を予測したうえで

次のようにインタヴィーに答えている。

“高齢で動脈硬化がある人の場合、

むしろ血圧を上げなければ、全身に血液が

いきわたらなくなってしまいます。

血圧を下げる薬自体が、それほど必要だとは思えません。“

 

これまで、基準値と薬、高血圧の例をとって考えてみたが、

医師の新しい見解と忠告に耳を傾けてもう一度、私たちの

体と健康の問題を考え直すきっかけになればと願う。

 

さて、別の週刊誌でもこの問題を取り上げていた。

血圧・コレストロ―ル・血糖値を医師の言いなりになって、

下げ過ぎると早死にする” 

という 少々ショッキングな見出しで

人間ドック学会の、血圧147は健康値であると言う発表に

医師たちが意見を述べて 枠巾を広げようという意見を

している。

従来の基準値を緩やかな数値に見直すことで 健康者の枠を広げる

という試みがそれで、血圧の基準値以外にも、中性脂肪の基準値、

コレステロールの基準値などがその対象になっている。

 

たとえば、中性脂肪では、現在日本動脈硬化学会では

150以上は異常であるという見解だが、人間ドック学会では、

男性 39~196、女性32~134(mg/dl)と男女

別々の数値を出している。

コレステロールでは日本動脈硬化学会の提示する数値は

140となっているが

人間ドック学会では、男性では178(mg/dl)としている。

 

こうした見直しは国際的傾向なのかもしれない。

2013年医療基準の研究と策定機関である、

米国共同国内委員会が高血圧の基準値を緩和した。

それまで60歳以上で140以上が高血圧とされたのだが、

新しい基準値では150に引き上げられた。

さらに、30~60歳の国民には、下が90を超えている場合のみ

高血圧と判断され上限に関しては規定がはずされた。

“科学的根拠がなく、基準値そのものの設定は必要ない”

と判断されたという。

 

これらの動向に対して、予防治療専門の

新潟大学名誉教授岡田正彦氏は

雑誌のインタヴュー(*2)で以下のように答えている。

“高血圧の基準を年齢に関係なく一律に設けると、

自然な体の摂理を無視し本来は必要のない人にまで

薬を処方することになる。

しかも、高血圧治療薬の最大の副作用は、血圧が

下がりすぎること。

その健康への弊害について、日本人は驚くほど

知らされていない。“

と述べている。

 

世界的にみても、様々な国で長年をかけて薬の患者に与える

影響を追跡調査している結果がある。

薬を飲むことが 健康につながるのかどうか?

長生きできる要因になるのかどうか?

次回にそれをご紹介したい。

 

 

 

*1 週刊現代2014年5月24日号

*2 週刊ポスト2014年5月25日号

 

 

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人間ドッグ、93%は異常有り!?  

2014年06月16日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

 所変われば、こんなに違う・・・診断基準値         

2014・6・16

*************************************

 

基準値が大きく変わる~その背景にはいろいろな事情が

あるにせよ、セラピー協会の主旨からみれば

生命力と自然治癒力を発揮するためには好ましい方向に

向かっているといえよう。

“以前メタボリック症候群が流行語になって、

みんなが腰回りを気にし始めたように

(基準値の見直し案が)一種の啓発になるのじゃないかと

楽天的にとらえています。“

と言う奈良医師(前出)の、考え方は、高血圧に対する

一般常識にまず、疑問を投げかけて ”波紋をつくる” 

ことが、高血圧と健康を考える上での、第一段階と

とらえているようだ。

 

新たな基準値ということで高血圧の例を先回 

お話ししたが、実は健康診断の基準値は、各医療機関が

独自に設定している場合が多いことを、御存知だろうか?


慶応大学医学部名誉教授猿田喬男(たかお)氏は

雑誌のインタヴュ―で 次のように、述べている(*1)

“慶応病院で行っている検査の基準値は、慶応の学生や

職員のうち健康な人のデータを集めてそこから

決められています。

この方法は他の大学病院や検査機関でも同じです。

大きな差が出ることはありませんが、基準値は検査機関

によってまちまちです。“

 

そうだとしたら、これはどういうことだろう。

ある病院で検査を受けて”健康”と判定されても、

別の機関での検査では基準値が異なるわけだから、

‘異常あり’という判定がでることもあるということだ。

 

日本人間ドック学会が2013年8月に発表したデータによると、

検査を受けた人の約93%は‘異常あり’と判定されるという。

つまり、2012年に人間ドックを受けた人は 316万人。

健康であると太鼓判を押された人はたったの

7・2%に過ぎないという。

健康基準値が不明確であり、根拠もあいまい。

そうした状況で検査を受ければどんどん病人が増えて行くと

いうことになる。

関東医療クリニック院長 松本光正医師は言う。

“いつしか、高血圧は悪いもの、薬で下げなければならない。

しかし、そうではない。

血圧にしろ、コレステロールにしろ、尿酸値にしろ、

数値が高いのには意味がある。

風邪をひいたときに、ウイルスを退治するために

熱が高くなるのと同じです。

その数値でなければ、その人が生きられないから、

高くなるのです。

数値の上下に一喜一憂することがストレスになって、

逆に体に害を及ぼしています。“

 

基準値というのはどのように決められているのか、

ここで論じる話でもないと思う。

ただ、言えることは、最近のニュースでもいろいろと

明らかになっているように

製薬会社と病院などの現場の結びつきや政治的からみの

話も少なくないということがいわれている。

 

同医師は週刊誌のインタヴューに応えている(*1)。

“現在のWHO(世界保健機構)は製薬会社との

癒着で成り立っているようなもの。

1999年にWHOは血圧の基準値を

160から140に一気に下げました。

これほど重大な決定をするからには、

複数の研究によって裏付けられた事実が

なければなりませんが、その根拠となったのは

たった一つの研究成果でした。

基準値が改定されたのは、この研究に、

世界規模の市場を持つ、巨大製薬会社が

かかわっていたからだと言われています。

基準値が厳しくなることで、製薬会社の儲けは

莫大に膨れ上がります。

現在WHOは

予算の7割を製薬会社の寄付金に依存しているのです。“

 

私たちの健康は基準値を頼りに判定されている。

その基準値の根拠がこうした企業の利潤にからむ、

癒着関係に左右されているとしたら、そして 基準値が

厳しくなるにつれて、病人病と判定される割合が増えて、

ますます、薬の需要を高めるようなシステムになっている

としたら?

 

この基準値の曖昧性は各国の数値を見ても明らかだ。

日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国、韓国、カナダの諸国

の健康診断基準値を比較した数字がある。


高血圧の数値(mmHg)

日本とヨーロッパ~129以上、アメリカ~119、

中国と韓国~120、カナダ~140

糖尿病の場合(空腹時血糖 mg/dl) 

日本、ヨーロッパ、韓国~99

アメリカ~105、カナダ~104

肝機能障害の指標(v-GTP)


日本と中国は男女とも共通数値でそれぞれ、50と45.

ヨーロッパ~男性66、中国~45.

日本の女性~50だが、韓国の女性~38、

カナダで~36

この指標値は、一番ばらつきがみられて、

国によっては、1・5倍近い正常値の違いがある。

 

基準値のばらつき は、根拠の違い、判断の違いがそこに

あるからなのだが、そうであるのなら、健康診断に行くことが

必ずしも正しい健康の判断を下しているとは

いえないことがわかる。

米国MDアンダーソン癌センター、上野直人医師は、

日本以外の先進国はあまり 健康診断の受診を推奨して

いないのはこうした理由に基づくことが多いと、

雑誌のインタヴューで述べている。(*2)

 

 

*1  週刊現代 2014年5月31日号

*2  週刊現代 2014年5月24日号

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