発達障がいに関して、大人や父兄向けにかかれたものは多くありますが、小学生用は意外とない。当事者なのにね。そこで「学び方のちがうこどもたち」というリーフレット(紙版は現在入手不可能)を、ウェブ上の諸記事を参考に、小学校高学年向けに書き直してみました。ルビは省略。また文中「先生」という言葉が出てきますが、管理人、別段学校の先生ではありません。
君たちのお友達で、必要なものをすぐなくす、じっと座り続けることが苦手で、手足をそわそわ動かす、話の途中から急に割り込んだり、待つこと出来ない人っていませんか?そういう友達って「ムカつく」よね。本人の性格が悪い?親のしつけが悪い?そうかもしれませんが、時として本人もどうしようもないことがあります。これをAD/HD(Attention-deficit / hyperactivity Disorder:注意欠陥/他動性障がい)といいます。中枢神経の病気の一つ。こういう人って、本人のせいでも親のせいでもないんだから、そのところ理解してあげないとね。
中枢神経の病気にはほかにもいくつかあります。すこし勉強してみることは、もしかしたら「ちょっと変わった」お友達をちゃんと理解してあげることにつながるかも知れない。
LD(Learning Disabilities:学習障がい)
私達が見たり、聴いたりして得る情報を処理しその情報の意味をわかることを認知能力といいますが、この認知の能力の偏った発達のために、聞く、話す、読む、書く、計算する、といった学習の分野のどれかが極端に苦手なことを言います。
たとえばあるお友達は視覚認知が弱い、つまり点や線の位置関係がわかりにくい、線の長さや傾きの区別がつきにくいなどから、絵を描くのが下手で文字の形、特に画数の多い漢字が覚えにくく、算数では図形領域が苦手のことが多いです。また人の表情を見分けたり、風景を覚えることも苦手なので、そう、「空気を読めない」で人とぶつかったり、大変です。
一方、聴覚認知の弱さを持つお友達は、音の種類の区別がつきにくい、音の記憶がしにくいなどから、似ている言葉を聴き誤ったり、本人が一生懸命聞こうとしているのに、すぐ忘れてしまう、といったことがよくあります。こういったお友達は、大勢の中で会話を聞き取ることや、一斉授業の中で説明や指示を聞いても理解がおいつかず、大変苦労をしています。
自閉症
人間関係が苦手で、興味や関心に著しい偏りがあります。視覚的、具体的、規則的なことは得意ですが、想像力や推理することはすごく苦手。自閉症のお友達は、そうですね、順序だててやることを説明してあげれば、その通りできますが、急に状況や環境が変わったり、さきほど聞いたことと違うことを急に言われたりすると、パニックに陥って暴れたり、逆に自分の殻に閉じこもってしまったりします。同時に二つ以上のことをやるのは苦手。トランポリンは上手に飛べても、上肢と下肢の運動を同時に行う縄跳びは大の苦手。
また自閉症といっても、仲間づきあいをまったくしないわけでもありません。先生の知っている高校1年生の女の子は軽い自閉症、「ナルト」が大好き。いつも大体一人でDSと格闘していますが、頼まれたことはちゃんとやるし、お昼の時はみんなと一緒。ただ、ほとんど喋りません。でもみんなと一緒にいることは嫌いじゃあないみたいなので、そうですね、他の人とちょっと距離を置いていますが、そのことに他人が干渉しない限り、その距離が彼女にとって心地良いようです。
アスペルガー症候群
自閉症は通常知恵の遅れを多少ともないますが、ことばや知恵の発達がまったく遅れていない、時によっては優れている場合、これをアスペルガー症候群と呼びます。お勉強が大変よく出来たり、よく喋ったり、普通のお友達とあまり変わらないことが多いのですが、やはり自閉症にはちがいありませんので、想像したり推理したりすることは苦手。
一度に二つのことは出来ませんので、相手の気持ちを思いやりながら、自分の気持ちを表現するということは出来ませんし、悪意はなくても自分中心で一方的な態度や表現になってしまうのです。想像力が乏しいので場の雰囲気を正確に感じ取ったり、ルールや常識的なことを把握するのも苦手。仲間はずれやいじめの対象にされることもあります。
理解して欲しいこと
いままで勉強してきた注意欠陥/他動性障がい、学習障がい、自閉症、アスペルガー症候群は、例えば人と人の関係につまずくなど、どこか似通った症状もありますし、いくつかの症状を合併している場合もあります。
もちろん「ちょっと変わった」お友達が全部病気とは限りませんし、むしろ本人の性格、躾や教育によるものの方が実際多いでしょう。そして中枢神経に障がいがあるのか、そうでないのか素人ではまったく判断できません。素人が判断するのは大変危険。絶対に専門家に任せる必要があります。大事なことは、「自分の努力だけではどうしようもない」悩みを持っているお友達もいるかもしれない、そのことをわかってあげることですね。
君たちのお友達で、必要なものをすぐなくす、じっと座り続けることが苦手で、手足をそわそわ動かす、話の途中から急に割り込んだり、待つこと出来ない人っていませんか?そういう友達って「ムカつく」よね。本人の性格が悪い?親のしつけが悪い?そうかもしれませんが、時として本人もどうしようもないことがあります。これをAD/HD(Attention-deficit / hyperactivity Disorder:注意欠陥/他動性障がい)といいます。中枢神経の病気の一つ。こういう人って、本人のせいでも親のせいでもないんだから、そのところ理解してあげないとね。
中枢神経の病気にはほかにもいくつかあります。すこし勉強してみることは、もしかしたら「ちょっと変わった」お友達をちゃんと理解してあげることにつながるかも知れない。
LD(Learning Disabilities:学習障がい)
私達が見たり、聴いたりして得る情報を処理しその情報の意味をわかることを認知能力といいますが、この認知の能力の偏った発達のために、聞く、話す、読む、書く、計算する、といった学習の分野のどれかが極端に苦手なことを言います。
たとえばあるお友達は視覚認知が弱い、つまり点や線の位置関係がわかりにくい、線の長さや傾きの区別がつきにくいなどから、絵を描くのが下手で文字の形、特に画数の多い漢字が覚えにくく、算数では図形領域が苦手のことが多いです。また人の表情を見分けたり、風景を覚えることも苦手なので、そう、「空気を読めない」で人とぶつかったり、大変です。
一方、聴覚認知の弱さを持つお友達は、音の種類の区別がつきにくい、音の記憶がしにくいなどから、似ている言葉を聴き誤ったり、本人が一生懸命聞こうとしているのに、すぐ忘れてしまう、といったことがよくあります。こういったお友達は、大勢の中で会話を聞き取ることや、一斉授業の中で説明や指示を聞いても理解がおいつかず、大変苦労をしています。
自閉症
人間関係が苦手で、興味や関心に著しい偏りがあります。視覚的、具体的、規則的なことは得意ですが、想像力や推理することはすごく苦手。自閉症のお友達は、そうですね、順序だててやることを説明してあげれば、その通りできますが、急に状況や環境が変わったり、さきほど聞いたことと違うことを急に言われたりすると、パニックに陥って暴れたり、逆に自分の殻に閉じこもってしまったりします。同時に二つ以上のことをやるのは苦手。トランポリンは上手に飛べても、上肢と下肢の運動を同時に行う縄跳びは大の苦手。
また自閉症といっても、仲間づきあいをまったくしないわけでもありません。先生の知っている高校1年生の女の子は軽い自閉症、「ナルト」が大好き。いつも大体一人でDSと格闘していますが、頼まれたことはちゃんとやるし、お昼の時はみんなと一緒。ただ、ほとんど喋りません。でもみんなと一緒にいることは嫌いじゃあないみたいなので、そうですね、他の人とちょっと距離を置いていますが、そのことに他人が干渉しない限り、その距離が彼女にとって心地良いようです。
アスペルガー症候群
自閉症は通常知恵の遅れを多少ともないますが、ことばや知恵の発達がまったく遅れていない、時によっては優れている場合、これをアスペルガー症候群と呼びます。お勉強が大変よく出来たり、よく喋ったり、普通のお友達とあまり変わらないことが多いのですが、やはり自閉症にはちがいありませんので、想像したり推理したりすることは苦手。
一度に二つのことは出来ませんので、相手の気持ちを思いやりながら、自分の気持ちを表現するということは出来ませんし、悪意はなくても自分中心で一方的な態度や表現になってしまうのです。想像力が乏しいので場の雰囲気を正確に感じ取ったり、ルールや常識的なことを把握するのも苦手。仲間はずれやいじめの対象にされることもあります。
理解して欲しいこと
いままで勉強してきた注意欠陥/他動性障がい、学習障がい、自閉症、アスペルガー症候群は、例えば人と人の関係につまずくなど、どこか似通った症状もありますし、いくつかの症状を合併している場合もあります。
もちろん「ちょっと変わった」お友達が全部病気とは限りませんし、むしろ本人の性格、躾や教育によるものの方が実際多いでしょう。そして中枢神経に障がいがあるのか、そうでないのか素人ではまったく判断できません。素人が判断するのは大変危険。絶対に専門家に任せる必要があります。大事なことは、「自分の努力だけではどうしようもない」悩みを持っているお友達もいるかもしれない、そのことをわかってあげることですね。