細川幽斎の古今伝授学ぶ 長岡京で講演会

2013-07-17 13:41:48 | 歴 history
 安土桃山期きっての文人で京都府長岡京市にゆかりのある細川幽斎と古今和歌集の解釈を伝える儀式「古今伝授」の関係を学ぶ講演会が14日、同市天神の市立中央公民館で開かれた。京都西山短期大の百瀬ちどり非常勤講師が秘儀とかかわりの深い市内の史跡を紹介し、来場した歴史ファンが熱心に聞き入った。

 古今伝授は古今和歌集の読み解き方を継承する儀式で、幽斎は1574年、居城の勝龍寺城(勝竜寺)で貴族の三条西実枝から受けた。幽斎自身も、御所にあった八条宮家の学問所で八条宮智仁親王に伝えたとされる。

 学問所はその後、八条宮家の領地の長岡天満宮に移され、「開田御茶屋」と呼ばれた。明治期に熊本の細川家に下賜され、現在は熊本市の観光名所になっている。長岡天満宮にも石碑が立っている。

 講演会は長岡京市ふるさとガイドの会が主催し、約70人が参加した。百瀬さんは、幽斎が受けた古今伝授の儀式を歴史資料も交えながら解説した。関ケ原の合戦に際して幽斎が当時の居城だった田辺城(舞鶴市)に籠城した際、智仁親王らの尽力で危機を逃れたエピソードも取り上げた。

 百瀬さんは古今伝授の舞台となった勝龍寺城の殿主跡の写真も示し、「当時の遺構が地元に残っている大事さを感じてほしい」と述べた。

【 2013年07月15日 10時48分 】


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