探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

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今夏四国での取材で感じたことども

2017-08-23 23:14:51 | 会員の調査報告
会員のカトケンです。

前回記事でJさん宅との表題を掲げながら、まったくその方に触れていなかったので改めて書きたい。

Jさんとは子孫の会や春廼舎で交流させていただき、今年久しぶりにお目にかかり、高松におじゃまする運びとなった。

高知で散々Tさん宅を好き勝手に使わせていただきながら、なおこの上高松でもこうしてよそ様のお宅に居候する。なんと厚かましい人間かと思う。

だが、お話をすると我々世代にも伝えておきたい、話しておかなければならないことが多々あるようで、こちらもついそのペースにつられて耳を傾けているとそこに自らが調べるきっかけやヒントがポンポンと出てくる。

これを繰り返していると、たった一言をヒントに自分で調べる余地が生まれてくる。苗字だけでもいいし、「旗本」とか「幕臣」という肩書きが出てくれば見つけものだ。

幕臣なら自分でいくらでも調べられる。それをきっかけにさらに墓所や親戚関係から資料があるべき場所へ足を運んでいく。

また図書館や文書館を駆使し、別のご子孫や古文書が見つかれば金鉱を掘り当てたが如くあとはとことんそれと向き合っていく。この繰り返しだ。

Jさんの場合、大学に古文書を持ち込んで解読してもらっているといい、史料が豊富に存在するのであろう。

順天堂の佐藤・林一族だから、香川県知事をやった林 董をはじめ榎本武揚も絡んできてますます話は膨らむ。

榎本と林は外交畑でともに活躍しているから、この方面の研究者はいないか事前調査をしたら、既にご他界されていたり、西軍方の研究者であったりして、自分がまだ研究できる隙間があるのではないかと、Jさんに思いの丈を述べていたらつい長居をしてしまい、

ご飯を食べさせていただいたばかりか、Jさんの同級生の方が料理を持参してくださり、旅先でも家庭の味を堪能させていただくというこの上ない旅となった。

そのご厚意に甘えるばかりではいけないと、3日目は自分の足で現地調査を行い、一定の成果が得られた。

ある書籍をヒントにその掲載写真から現地で同じ建物が残っているか、無ければどこにあったか聞き込みを続けた。最初怪訝な顔をされていた取材先も最後には打ち解けて和気あいあいと話すことができた。

最後に調査対象人物が見て育ったであろう風景の写真を撮って旅の土産とする。

そんな恵まれた取材旅であった。思えばこの何年か高知の帰りには必ず高松に寄って来た甲斐があったといえよう。

最後になってしまったが、Jさんはじめ高松に集まってくださった方々に心より感謝申し上げたい。

この調査結果を生かし、なんとか形にしなければとまた一から探索が始まる。東京に戻ってできることも多い。

巡墓会とは別に様々なテーマを用意しておくことも、自分がものを書く上で必要不可欠なことだろうという思いをかみしめる。

この夏は今までやりかけていたもの、放ったらかしにしていたものをもう一度見つめ直してみたくなった。自分の凡庸さと闘いながらーー



(写真=もうひとつ記念になった琴電きっぷ)

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詳しくは下記開催要項をご覧下さい。
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