田中大ブログ

とある学校の教員の日々の雑感です。なお、このブログに記載されている内容のすべては一個人の意見であり、学校とは無関係です。

論文査読

2017年06月20日 | 研究
ある分野での研究をしていて、論文もそこそこ出していると、「こんな論文が投稿されてきたのですが、査読してもらえないでしょうか?」というメールが来るようになります。

私に初めてそのようなメールが来たのが、確か2003年(久留米高専に赴任してきて3年目)だったと思いますが、最初は「そんな、他の研究者の論文を査読するなんて恐れ多い」と思って引き受けませんでした。
が、ある先輩教員から「査読の依頼はどんどん受けた方がいいよ」とアドバイスされ、それ以降は自分の専門に合致している場合は引き受けるようにしています。

2010年度からは査読回数が年間20本を超えていましたが、昨年度は16本と久しぶりに査読件数が20本を割りました。
最近論文を出してないせいかな~、と思っていましたが、今年度はまだ3か月も経っていないのに既に8本の査読をしてしまいました。
(一度査読して、再査読した論文も含めていますが。)

で、今日も査読の依頼がやってきて、査読しないといけないかな、と思いましたが、タイトルとアブストラクト(たいていの査読依頼にはアブストラクト(論文の要約)が付いてきます)を読んでみて、ちょっと専門外だったので、お断りしました。
専門分野に合っていれば査読してもよかったのですが。

この査読というシステム、ある研究者の論文を通常は他の複数の研究者が評価するというものですが、面白いことに査読者によって論文に対する評価がまるっきり正反対だったりして、査読者Aはアクセプト、査読者Bはリジェクト、というのが結構あります。
私が査読した論文でも、他の査読者が高評価だけど、私の査読は低評価、というのもありますし、私が投稿した論文でも査読者によって評価が分かれたりします。

自分が出した論文が誰が査読するかでアクセプトされるかどうかが決まる、という面があるのはなんとなく釈然としない気もしますが、それが査読システムの限界でもあり、それでもこの査読というシステムが論文評価をするうえで最善ではないけど今の所一番ましなシステムではないかと思います。

次に出す論文、いい査読者に当たらないかな~、と思いますが、反面、厳しい査読者の方が自分が気づいてなかった論文の弱点を教えてくれたりもしますので、そういう査読者に当たった方が後々良かったりもします。

ま、とにもかくにも、論文を書き上げなければ。
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