出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

予約販売に必要なこと

2006年01月31日 | 宣伝
以前、いろんなところへ新刊案内をしようとやっきになって調べたことがある。つくるたびにオンライン書店に連絡した。最初の頃は、部決が済まないと本のデータは現れなかった。

その話を昔出版をしていた人にすると、早めに見本納品すればよいと教えてくれた。確かに、出版に関するいろんな本に、「早く見本を作って取次に伺う」とか「書店員に読んでもらう」とか書いてあって、なるほどと思っていた。

なるほどとは思ったが、相変わらず「見本上がり、即部決 & 完成、即搬入」というペースだったので、確かめる機会がなかった。

今度の新刊は発刊日が遅いぞと思って、先日いさんで取次に出かけていった。まだ見本はできてないが、「発刊日のどのくらい前に見本納品できるか」聞くためだ。(例によって、バーコードの読み取りチェックという目的もある)

ちなみにハリーポッターなんかはすごく早くから予約販売してるが、あれは特別と思っていた。他にはタレントの写真集とかも別で、普通の小さい版元は、とにかく早く見本を持ってけばいいと思ってたのだ。

で、結論から言うと、「取次は関係ない、各オンライン書店への個別の営業、一般書はだいたい見向きもされない」とのこと。

ひと口に一般書と言っても結構いろんな意味で使われてることに最近気づいていたが、このときの取次(トーハンだ)の目つきが「おたくの本という意味」と語ってたので、ひるんでしまった。

昔一度だけ、「見本完成→見本納品→搬入」に数日余裕のある本があって、当時のイーエスブックスで予約販売に成功したことがある。普通の一般書だった。

そのことを言おうかと思ったんだが、協力的態度でない人に頼み込んでも変化はなかろうと思って、すごすごと帰ってきた。ちなみに見本納品のタイミングのことで頭がいっぱいで、今回の「おたくの本」を見てもらうのを忘れた。

まあ、それならそれで、各オンライン書店への個別の営業とやらをするだけってことだ。アマゾンは大阪屋の関係でどうにもならないのを知ってるので、他のところをあたってみよう。

以前から書籍データだけは送ってるんだが、「営業のつもり」で力を入れてやってみて結果どうなるか、この機会に把握したい。

2 コメント

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Unknown (みむ)
2006-02-01 03:26:55
なるほど、見本を納品するんですね。



数年前に単行本をやったときに・・・

タイトルと発売日だけ決定、という段階で、

初版の部数が2000くらい増えたことがあります。

(それが書籍データというものでしょうか)

たしかゲラ程度しかあがってなかったのですが、

取次さんか、書店さんの反応がよかったから

上げました、と言っていたような。



そんな動きはかまわず、やっぱりタイトル変更したい、みたいな要望が制作からあったのですが、

「ありえなーい」と営業からお返事が。



まぁ、2000違えば、末端の制作はハッピーですが。。。



(思い出をつづってしまいました)
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みむさん、毎度です (タミオ)
2006-02-06 19:36:00
タイトルと発売日の段階で…は美味しいですね。発刊日直前に増刷って話は、最近あるところから聞いて、営業の大切さを再認識したんですが。



取次が「書店さんの反応がよかったから」というところに、非常に興味があるっちゅうか、モノによっては書店さんの反応を「調べる」んでしょうか?
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