タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

Mは麻疹のマ~、Rは風疹(ルベラ)のル~

2013-12-09 21:34:38 | 産科
ちっちゃくても、何か一人前な感じですね。
洞察力がありそうです。

年末も押し迫ってきました。
来年の初めには今年の統計を、いろいろと報告しないといけないのですよ。
例えば1日平均入院患者数だとか、医療事故件数だとか、
分娩数だとか、あるいは医療廃棄物の量だとか、
変わったところでは、胞状奇胎の症例数など、他にもたくさん有ります。
だからお正月って、忙しいのですよ。

それに掛けて、今年1年で日本で生まれた赤ちゃんの中で、
先天性風疹症候群の赤ちゃんは、12人ですよ。
まだ今年が終わっていないので確定していませんが、そんな数字です。
先天性風疹症候群の赤ちゃんは、お母さんが妊娠中に、とくに初期に風疹に罹ることで生じます。

では今、妊婦さんたちの世代は風疹に対する抗体は持っていないのでしょうか。
1964年から1965年にかけて沖縄で風疹が大流行し、
360人もの先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれたのです。
今年は大流行でしたが、そんな比ではなかったのですね。
これをきっかけに1977年から女子中学生に風疹の予防接種が開始されたのです。
ちょうど私の世代なんですが。
1989年には女子だけでなく、男子にも、ただし幼児(生後12~90ヶ月未満)に、
麻疹との混合でMMRとして選択できるようになりました。

それが1993年にMMRワクチンが中止となり、
1995年からは男女の幼児と男女の中学生に接種の対象が変更されたのです。
今年の大流行は何故生じたかと言えば、
その流行の中心は20~40歳代の男性だったのです。
それは1989年からの男女幼児への予防接種を受けなかった年代層の男性なのです。
もしくはそれより上の女子にしか打たなかった年代の男性なのです。
そういう男性が妊娠中の奥さんに、風疹をうつしてしまったのです。

だから、ご主人こそ、風疹の予防接種を受けないといけないのですね。
風疹の予防接種は生ワクチンの方ですから、妊娠中は受けれませんからね。
もし妊娠中に風疹の抗体が低いことが分かれば、
もうそのお腹の中の赤ちゃんは護れませんから、
次の子のために、産後すぐに予防接種をするわけです。

では、風疹単独のワクチンをしておくだけで良いでしょうか?
国も財政面のことばかり言うものだから、国際的に日本の予防接種事業はおおきく遅れています。
本当は風疹の予防接種をするのなら、ついでに麻疹の予防接種を受けておいた方がいいのです。
これをMRワクチンと言います。風疹だけならRワクチンですよ。Mが麻疹のマ、いえミーズルズのM。
妊娠中の風疹だけなら今だけ助成が有るので数百円です。
麻疹も一緒なら4千円台でしたか。

なぜ麻疹もついでに一緒がいいかと言えば、
日本は麻疹輸出大国と世界から呼ばれています。そんな汚名を着せられていたんですね。
麻疹は風疹ほどではありませんが、妊娠中もあまり感染したくない病気です。
だいたい麻疹にかかると、1000人に1人は死んでしまうって、知っていましたか?
今はですね、先ほど言いました、1995年以降の予防接種の軍団が大きくなってきていますから、
この若者たちが妊娠する頃は安心と言えますね。
ただし今から妊娠する20代、30代以上の方は、予防接種を受けていないのですよ。
だから風疹のついでに麻疹も一緒にMRワクチンとして打っておけばいいのですね。
分かりましたか?
あ、でも今タマル産には風疹のワクチンだけ置いています。
希望が多ければ、MRも置きますけれど?

フェイスブックはこちらhttps://www.facebook.com/photo.php?fbid=586375301417253&set=a.193338350720952.64150.172667016121419&type=1&theater
今日も夜のイルミネーションが綺麗ですよ。まだ見ていませんか?


天のお父様!
日本の地をこよなく愛する
この幼い群れを導いてください。
あなたの愛なくしては
この地に自由と平和を
もたらすことはできません。
すべての人々の心の中に
愛が広がることを願う
この小さな群を
あなたの手で守ってください。

   レバレンド・ムーン