タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

早産は増えています

2013-12-02 21:15:37 | 産科
お兄ちゃんは久しぶりだったかな。
愛情をいっぱいかけられているのが分かります。

月曜日は1ヶ月健診の日でした。
いつもアンケートを取っているのですが、
初めて赤ちゃんを産んだお母さんは、すごく痛かったとか、とっても大変だったとか、
でも生まれたら、そんな痛みはすっかり忘れました、という感想が多いです。
ですが、今日のアンケートには、とてもいい経験をしたと書いてありました。
しかももっともっとお産はたいへんなことだと思っていた、とも。
この喜びのために、女性は何度でも赤ちゃんを産めるのですね。

先月はお産が重なりましたが、その中でもめずらしく早産する方が4人も続きました。
1ヶ月健診にも来られていましたから、タマル産で看れた赤ちゃん。
それにこども病院から帰って来られたお母さん。お世話になったと言ってもらえ嬉しいですよ。
赤ちゃんも早産の割に2000グラム近く有ったので、安心ですね。
それに先週帰って来られたお母さんも、こども病院でしたが、お母さんにもリスクが有りましたから。
済生会に送ったお母さんも無事、赤ちゃんを産まれたようです。

断っておきますが、早産はたまにしかないのですよ。たまたま続いただけです。
普通は37週からが正期産で、22週から36週が早産です。
でも28週を越えればなんとかなりますが、それより小さいと育てるのがたいへんです。
脳性マヒや発達障害になることだって有るからです。
32週も過ぎれば人工呼吸器も付けなくても自分で呼吸ができます。
34週を過ぎていれば、未熟児センターでなく、タマル産でも診れることが多くなります。

いったい世間では早産って、どれくらいの頻度で生じるのでしょうか。
実は早産する赤ちゃんは増えていて、1980年には4.12%だったものが、
2007年には5.79%と、1.4倍ほど上昇しています。
日本ではそうですが、世界184カ国を対象とした2010年の調査では、11.1%とさらに高率です。
日本のように、子宮収縮抑制剤を使える国はそう多くはありませんからね。
それともう1つ、体外受精の際に受精卵を1つしか返してはいけないようになったことも、
早産率を改善するのに効果が有りました。

早産の原因ですが、膣に細菌が感染する絨毛膜羊膜炎と考えられています。
あるいはクラミジアなどの細菌よりは小さく、ウィルスよりは大きな特殊なものも。
逆にトリコモナスのように、とても大きな原虫と言われるものでも早産の原因になります。
普通、膣には乳酸桿菌という善玉菌が居て、膣を酸性に保って清潔にしています。
そこにガードネラ菌や大腸菌などが感染して早産が起こるのではないかと。

だから妊娠20週までに抗生物質を投与するという治験が行われましたが、
ところが、それが有効かどうか判然としないのです。
どういうことかと言うと、確かに細菌などが早産の原因になっているらしいのですが、
細菌を殺しただけでは治療にならないということです。
原因はどうやら細菌だけではないらしいということです。
それは細菌感染で弱まったところに、ウィルスも同時に感染しているという仮説です。
他にも膣内細菌の話だけではなく、腸の中の細菌も感染しているという噂も。
離れたところの感染でも、全身の免疫系が活性化するので、関係するらしいのです。

ということで、まだ研究段階で、はっきりしたことは分からないということですね。
治療はとりあえず、子宮収縮抑制剤ということでしょう。
ちなみにアメリカなどでは子宮収縮抑制剤は日本のようには使用しないようです。
長期入院もあまりないのだとか。
アメリカだと日本と違い医療費が高額になるということも関係するでしょうし、
低出生体重児の管理の方が楽だと考えているのかもしれません。
と思っていたら、最近では日本の未熟児センターでも、
あまり無理に保たせないような治療に移行しているような気がします。
それともう1つ細菌性膣炎は言わずに、細菌性膣症に呼び名が変わりました。
ただの感染が原因だという、そういう単純なことではなさそうだからです。

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