TAKAのつれづれ帳

生かされている人生なら、今を楽しみましょう。音楽ネタや映画鑑賞記など気ままに書いています。

映画「チャイナ・シンドローム」(1979年)【DVD】

2011年08月20日 | 映画、TV・ラジオ番組
3.11以来、ずっと見たいと思っていた映画です。
近所のTSUTAYAさんにひっそりと置いてあったので借りてきました。

テレビ局の女性キャスターが、原子力発電所を取材中に
原子炉の事故を目撃してしまうことから始まる物語。

その事故とは原因不明の振動により放射能漏れが起きてしまい
制御室で炉心を緊急停止させたというもの。
モニターパネルには警報表示が点灯し、アラーム音が鳴り響く制御室内。
技術スタッフは必死に操作をするが、祈るようなありさま。

カメラクルーはその様子を盗撮していて、局に戻ると
スクープにしようとするが、さまざまな圧力によって妨害される。

チャイナ・シンドロームとは原子炉がメルトダウンをした時に
溶け出した核燃料が地球を貫いて中国まで達するということから
そう言われています。

1979年のアメリカ映画ですが、公開直後にスリーマイル島の事故があり
それで話題になりました。

チャイナ・シンドローム コレクターズ・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


炉心の制御棒を操作して発電をするとか、注水バルブを操作して
原子炉を冷やすとか、原子炉の制御と言うものがわかってきます。

一時的な事故であるから、本社にも事故を伝えないで欲しいという現場。
隠ぺい体質というのは、この時代のアメリカでもあったのか・・・。
マスコミ側も電力会社は大スポンサーであるので、報道したくない。
また、書類を揃えるだけのずさんな検査など描かれていて
こんな事はいつの時代、どこの国でもあるのかと勘ぐってしまいます。

新規原発の建設に反対する市民の姿も描かれていて、その中では
放射性廃棄物の処理はどうするのか、という台詞が出てきました。
原発に対する危険性は言われ続けてきましたが、電力会社の言うところの
「安全でクリーンなエネルギー」を信じるしかなかったのです。

映画の中では炉心溶融は起きていないのですが、福島では
後になってから炉心溶融が起きていることを公表していています。
という事は、福島の現場では映画以上に重大な状態になっているのです。

そんなところで収束のために、命がけで働いている方がいらっしゃることに
何と申し上げて良いのか・・・。

今だからこそ、見ておきたい映画と思って見ました。
いろいろ考えさせられる映画でしたが、現実はこれより悲惨と思うと
言葉が出ないというのも事実です。

TSUTAYAさんには、この映画を目立つように置いて欲しいと思っています。



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