TAKAのつれづれ帳

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映画「さや侍」(2011年)【劇場】

2011年06月19日 | 映画、TV・ラジオ番組
「さや侍」を見てきました。

松本人志監督作品の「さや侍」評判が良いので見に行きました。
土曜日のレイトショーでしたが、客席は前列エリアを除いて満席。
この手の映画としては、上々の入りでしょう。

武士なのに刀を持たない“さや侍”野見勘十郎(野見隆明)
お尋ね者となり捕まるも、殿様(國村隼)の命で30日以内に若君を笑わせる事が出来たら
無罪放免という「三十日の業」を課せられる。
ただし、もし期限内に笑わせることが出来なかったら切腹というものであった。

そのために若君の前で毎日一発芸を披露するのですが、一人娘のたえ(熊田聖亜)にも
愛想を使わせられそうになる。そして運命の30日目を迎える。

「三十日の業」を成し遂げるために精一杯頑張っているのに、若君を笑わせる事ができない。
そんなダメダメのさや侍に、自分自身と似たような思いを感じたのですが
侍としてのプライドを持ち続けて行く生き方には、崇高なものを感じました。

とてもでないけど、限界まで追い込められた事などないワタシは、
さや侍にも、演じた野見さんにも程遠い生き方と思う。

とにかく演じた野見隆明さんは全くの素人に近いのですが、その存在感が凄い。
それでいて役造りに対しても現状維持ではダメで、もうひとつ上を求められている
そんな感じでした。その課題に立ち向かう緊張感と頑張りはビシビシ伝わってきます。

頑張ることは必ずしも良いとは限らないのですが、やはり努力は必要で
その姿を娘に見せることは大切でしょう。「さや侍」を見ていてそんな感じがしてきた。
「親の背中」というものでしょうかねぇ。

お父さん達が会社で仕事している姿を家族は知らないでしょう。
実際のところお父さん達は頑張っているのですよ。

子役の熊田聖亜ちゃんはものすごく良かったし、見張り番の倉之助役の板尾創路さんが
いい味を出していました。

ラストシーンは泣かせます。

映画のテーマとして家族愛を持ってきて、感動的にして終わらせるのは、
好みが分かれるところでしょうが、時代劇の娯楽作品としてはこれで良いと思います。

有名な俳優を主役に据えなくても、CGをバンバン使わなくても
面白い映画を作ることが出来るのですね。
制作費を掛ければ良い映画が作れるという事では無くて、アイデアと熱意で勝負の日本映画。

笑いあり、涙あり、感動ありの娯楽作品でした。

スタッフロールの中の「うどんすすり指導・ほっしゃん」にも笑いが出ましたし、
一瞬今の時代が挿入されていたり、最後まで飽きさせない小技が憎いです。

3D大作とは真逆の方向性ですが、ワタシはこういう映画が好きです。


さや侍 - goo 映画

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