はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

涼宮ハルヒの消失

2011-01-27 19:48:46 | 映画
涼宮ハルヒの消失 通常版 [DVD]
クリエーター情報なし
角川映画


「涼宮ハルヒの消失」

 12月も半ば。クリスマスを間近に控えたハルヒはいつにも増して盛り上がっていた。朝比奈・古泉・長門・キョンら団員にそれぞれ役割を振って、楽しいパーティを開くために。グチり、苦笑しながらも従順にその命令に従うキョン。そんな、いつもの光景。
 18日の朝、すべては変わっていた。全校中に、昨日までは流行っていなかった風邪が流行しており、友人との会話が食い違い、そしてなにより、涼宮ハルヒがいなくなっていた。風邪で休校とか、そんな生やさしいレベルではない。ハルヒの席には当然のようにあの朝倉が着席し、ハルヒ自身が最初からいなかったものとして扱われているのだ。
 誰得な世界の改変なんだよ、と思いながら、仲間を探すキョン。しかし、朝比奈と長門はキョンのことを覚えておらず、古泉に至ってはクラスごと無かったことにされていた。
 文芸部(元SOS団部室)で孤独に本を読み続ける長門に入部を薦められ、とりあえずの居場所を確保したキョンだが、世界を元通りにする方法については皆目検討もつかない。このまま、ハルヒのいない世界で暮らすことになってしまうのか? こんな、火の消えたような灰色の世界で……。

 懐かしい仲間に久しぶりに再会した、そんな気分になった。自分の中で、この作品がそれほど大きなものになっていることに、今更ながら驚いた。ハルヒ好きじゃないんだけど、なんでかな……?
 ともあれ、良い出来でした。仲間を奪われ、八方塞がりなキョンが、死にものぐるいに奔走し、かつての絆を違った形で取り戻していく過程がどきどきした。こっちの世界でのハルヒを見つけたときの歓喜が、画面越しにもわかった。
 結末は、ある程度知ってしまっていたのでそれほど驚きはしなかった。できれば、知っていたくなかったかな。そうすれば、変わってしまった世界を、あの人が望んだ現実の姿を新鮮な気持ちで眺めることができただろうから。まあ、あの人が誰か、なんて見てればすぐにわかることだけど。だって、こんなことができるのは、そして、これによって得するのは、あの人しかいないもの。だからこそ、寂しく切ない。ありえたかもしれない現実の中のあの人が、とても可憐だったから。望みを絶ち切る形になるのは、キョンならずとも心苦しかったはず。
 うん、面白かった。もう一度見てみたいと思わせてくれた、ひさしぶりのアニメ映画でした。

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