当時、自身の名を冠した番組を持つくらいに米国TV界では人気者だったトレイシー。
彼女がリリースした60年代オールディーズぽい雰囲気を持った快作が
この「You Broke My Heart In 17 Places(夢みるトレイシー)」。
アルバムの1曲目を飾る Breakaway は今でも人気のある楽曲。
これはおニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」の元ネタでもある。
大ヒットした They Don't Know(夢みるトレイシー) は、コーラス2人を従えて、
思いっきりオールディーズぽい世界を展開する。まるでロネッツかシュープリームス。
ブロンディのカヴァーも収録していたが、僕はオリジナルを知らなかったので、
つい最近までトレイシー・ウルマンがオリジナルと信じていたっけ。
僕は中学3年くらいに、映画「アメリカン・グラフィティ」や「グローングアップ」の影響でオールディーズを聴きまくっていた時期がある。
僕の親世代が若い頃聴いていたような音楽。
ポール・アンカにデル・シャノン、プラターズ、コニー・フランシス・・・。
リアルタイムじゃないのに何故か懐かしい。
そんな音楽体験をしているからこそ、このアルバムはグッときたのかもしれない。
2枚目のアルバム「You Caught Me Out(ハ~イ!トレイシー)」も秀作。
1曲目のタイトル曲(涙のステップダンス)は大好きな曲だった。
最近、教育テレビの「天才テレビくん」では日本語でカヴァーされていた。
こういうところでとりあげられるのは、実に嬉しいね。こちらではコニー・フランシスの Where The Boys Are(ボーイハント)のカヴァーが収録されている。
後にウディ・アレン映画でも芸達者振りを発揮するトレイシー。
「ブロードウェイと銃弾」は特によかった。