Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファン、アナキン・tak・スカイウォーカーが、日々気になる音楽・映画・家族の出来事を記す雑記帳

20センチュリーウーマン

2017-06-20 | 映画(た行)


■「20センチュリー・ウーマン/20th Century Women」(2016年・アメリカ)

監督=マイク・ミルズ
主演=アネット・ベニング グレタ・ガーウィグ エル・ファニング ルーカス・ジェイド・ズマン

シングルマザーのドロシアは、自分一人で15歳の息子ジェシーを育てることに困難を感じ、
ジェシーの幼馴染ジュリーと、二階に部屋を借りているパンク娘アビーの2人に手助けを頼む。
友達以上恋人未満なジュリーの奔放な行動や、
ウーマンリブな思考を刷り込んだり、夜遊びを教えたりするアビーに、ハラハラするドロシア。
ジェシーはそんな女性たちに囲まれて悩みながらも成長していく。

映画って観るべきタイミングがある。
かく言う僕も10代の子供を抱えて、いろんな悩みや不安や楽しさも感じつつ、
どうするべきか、これでいいのか、もがき続ける日々を送っている。
それだけに台詞や表情のひとつひとつが、グサッと突き刺さり、心に響く。
今観なかったら、こんなに胸に刺さらなかったろう。

女の生き方がまさに変わろうとしていた時代、三者三様の女性の考え方。
時代の空気を音楽やファッション、ライフスタイルで表現しているが、
それが主人公ドロシアとのジェネレーションギャップを生んでいく。
とくにパンク、ニューウェーブが台頭する時代と「カサブランカ」のAs Time Goes Byの対比は見事。

アネット・ベニングって、僕ら世代にはお綺麗な女優さんのイメージだったけど、
年齢を重ねたこのドロシア役、「カサブランカ」のボギーつながりで言うんじゃないが、
晩年のローレン・バコールみたいなカッコよさ。
少年ジェシーが「僕は母さんがいればいいんだよ」と言うクライマックス。
なんていい息子だ。うん。
それでも母親とダンスなんて、照れ臭くって僕にはできないな。
エル・ファニング嬢の成長ぶりがこれまた嬉しい。

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カフェ・ソサエティ

2017-05-20 | 映画(か行)


■「カフェ・ソサエティ/Cafe Society」(2016年・アメリカ)

監督=ウディ・アレン
主演=ジェシー・アイゼンバーグ クリステン・スチュワート ブレイク・ライブリー スティーブ・カレル

最近のウディ・アレン監督作は、気楽に観られるロマコメ路線ばかりではない。
男と女の関係について考えさせるビターな味わいを持つものも少なくない。
「それでも恋するバルセロナ」では結婚って何なんだろう、
「ブルー・ジャスミン」では幸せってなんだろう、と思わずにはいられなかった。

この「カフェ・ソサエティ」、
前半のコミカルなやり取りや粋な台詞で、スリリングな恋模様を描いている。
クラシック映画への敬意も感じさせて、玄人好みな雰囲気が。
ところが舞台をニューヨークに移した後半は脇役キャラの面白さに加えて、
未練という名の切なさがスリリングに漂ってくる。

世間も認める成功や結婚をしても、心に残る過去の残像を人は消すことができない。
恋する楽しさを楽しむ映画もいいけれど、
この映画のラストで味わう物言わぬ切なさは年齢を重ねてこそ心に響くのでは。
自分にとって何が幸せだったのかは誰にもわからない。
ただ今があるだけ。
誰にも当たり前のことだけど、それを振り返らせてくれる。

映画のラスト、ふた通りに使われる「夢は夢なんだよ」という台詞が、なんとも切ない。
これまでのビターなアレン映画とは、どこか違う。
それは映画でしか描けない大恋愛やバカをしたんだから当然の結末だよね、と観る側に思わせるだけじゃない。
僕らはふたりのヴェロニカに、ボビーに自分を重ねてしまう。
「夢は夢なんだよ」はあきらめの響きじゃなくて、誰もが思うことなんだって優しい響きがある。
ビターだけど、ほのかにスイートな大人の愛の映画。
往年のハリウッドの名作「愛情物語」でも使われた、
大好きなカーメン・キャバレロの曲Manhattanが流れる嬉しさ。

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エクス・マキナ

2017-05-12 | 映画(あ行)

■「エクス・マキナ/Ex_Machina」(2015年・イギリス)

●2015年アカデミー賞 視覚効果賞
●2015年LA批評家協会賞 助演女優賞

監督=アレックス・ガーランド
主演=ドーナル・グリーソン アリシア・ヴィカンダー オスカー・アイザック ソノヤ・ミズノ

限られた舞台と登場人物、最小限の特撮ながら、設定の面白さと工夫で作られた秀作だ。
IT企業の社長ネイサンが手がけているAIの極秘開発プロジェクト。
社員から抜擢された若き技術者エイハブは、
エヴァと名付けられた女性型ロボットのテストを担当することになる。
その完成度の高さに、エイハブは次第に人間の女性に対するのと同じような感情を抱いて行く。
だがエヴァの彼への言動は自立思考なのか、プログラムされたものなのか。
さらに浮かび上がるネイサンへの疑念の数々…。

人間とAIの恋、創造主たる人間に対するAIの反逆。
「ブレードランナー」や「her/世界でひとつの彼女」など数々のSF映画で語られてきたテーマなれど、
スリラー映画として描かれた本作は、ミステリアスな展開に目が離せないし、
ラストの空虚さにはゾッとする。
旧約聖書から引用された登場人物の名前や、
哲学者ヴィトゲンシュタイン関連のキーワードに込められた意味が深読みできるとまた面白いのだろうな。
観る人それぞれに解釈があるだろうし、
観た後でそれを語り合いたくなる映画だ。

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汚れた英雄

2017-03-20 | 映画(や行)

■「汚れた英雄」(1982年・日本)

監督=角川春樹
主演=草刈正雄 レベッカ・ホールデン 木の実ナナ 浅野温子 勝野洋

角川映画はリアルタイム世代だし、
ローズマリー・バトラーの主題歌Riding Highは中学時代に吹奏楽で演奏したこともある。
だけど映画「汚れた英雄」は観たことなかった…。
公開からウン十年経って初めて観ました。

レース映画は難しい。
ヘルメットで顔は見えないし、車やバイクの動きだけでストーリーを語るのは困難。
角川春樹氏は監督にも挑み、いろいろやりたい放題。
ゼッケン見せないと順位がわかりにくい中まあ頑張ってるとは思うが、
ロン・ハワード監督の「ラッシュ プライドと友情」がいかに手堅く巧い撮り方してるかよくわかる。

でもねぇ…サーキットの興奮が伝わらない。
伊武雅刀のMCもっと聴きたいし、誰も腕も振り上げず声援も飛ばさない観衆には興ざめ。
ただバイク乗りには、うなづけるポイントはきっといっぱいあるんでしょうね。

主人公はインディペンデントのチームでレースに挑んでいる。
有名バイクメーカーのチームとは違って、とにかく金がない。
スポンサーを募るだけでなく、裕福な女性達をパトロンにしてレース資金を出資してもらっているのだ。
身体を売って金を得るレーサーだから、"汚れた"英雄なのですな。
しかし、角川監督の演出が1982年当時にカッコいいと思えるあらゆることを、
これでもかっ!と詰め込んだだけに、
今観ると歯が浮きそうな台詞や吹き出しそうな女性へのアプローチ、
それに草刈正雄の鍛え上げられた背中と尻が満載。
だから単なるプレイボーイにしか見えないのが残念なところ。

大ヒットした主題歌は全部で3、4回流れるけど、
あのアドレナリン分泌を促しそうな曲が、
コンクリート打ちっ放しのおサレな部屋でペリエにライムを絞るだけの場面に使うのはいかがなものか(笑)。

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ファンボーイズ

2017-03-12 | 映画(は行)

■「ファンボーイズ/Fanboys」(2008年・アメリカ)

監督=カイル・ニューマン
主演=サム・ハンティントン クリストファー・マークエット ダン・フォグラー ジェイ・バルシェル

「スターウォーズ」ヲタクを描いた映画「ファンボーイズ」。
SWファンのくせに今までちゃんと観る機会がなく、やっと全編きちんと鑑賞。

「エピソード1 ファントム・メナス」公開前の1998年。
SWヲタクの仲間はガンで死期が迫った友人の為に、SWが制作されているスカイウォーカーランチに忍び込み、
公開前の新作をみんなで観てしまおうという計画を企てる。
様々なトラブルに巻き込まれながらアメリカ横断する彼らの旅と彼らの成長を描く、SWヲタクの為の偏った愛の映画。

ファンなら分かる小ネタの数々が楽しくて楽しくて。
敵対する(?)「スタートレック」ファン達とのトラブルには大笑い。
機嫌が悪い杉良太郎みたいな顔のオッサン誰?とよーく見たら、
「スタートレック」カーク船長のウィリアム・シャトナー!
ダース・モールを演じたご本人レイ・パークにビリー・ディー・ウィリアムズ、
そしてお医者さん役でキャリー・フィッシャー(泣)。
病院脱出シーンのやりとり「I love you.」「I Know.」最高。

「エピソード1」がファンの期待に応えられない出来栄えだった、という前提で作られてる映画。
いや、もちろんそこにシリーズへの愛はあるのだけれど。
例えば公開前情報でスゴいキャラだと信じたおっさんがジャージャー・ビングスのタトゥーを入れてるのは、もう痛々しくて。

「俺の車ではRUSHしか聴かせねぇ!」のひと言がプログレファンの心に響く。
名曲Tom Sawyerをバックにスカイウォーカーランチに乗り込む場面は素晴らしい。

映画『ファンボーイズ』予告編


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シングルマン

2017-02-08 | 映画(さ行)


■「シングルマン/A Single Man」(2009年・アメリカ)

●2009年ヴェネチア国際映画祭 男優賞
●2009年英国アカデミー賞 主演男優賞

監督=トム・フォード
主演=コリン・ファース ジュリアン・ムーア マシュー・グード ニコラス・ホルト

「ゲイ映画にハズレなし」が持論の映画友達(決してBL好きの腐女子ではない)のオススメで、
コリン・ファース主演「シングルマン」に挑んだ。

愛する男性を事故で失い、生きる意味も失くした大学教授。
彼は自殺することを決意し、着々とその準備を進めていく。

ところが、その人生最後と決めた一日は、
大学での講義はいつになく熱の入ったよいものになり、
元パートナーだった女性と楽しくお酒を飲み、
濃い顔のイケメン男性にナンパされる充実した日となった。
それでも死ぬ気満々で最後の時を酒場で過ごしてたら、
自分に好意を抱いている男子学生とバッタリ。
彼と浜辺で楽しく過ごし、そして彼は…。

デザイナーとして著名なトム・フォード監督が、ディテールまでこだわって演出した、
まさにアートな映画。
どこまでも洗練されてて、クローズアップも遠景も美しくて。
いやいや、男一人であんな整った生活できないよ…とも思うが、
インテリアや小物がオシャレで心惹かれてしまう。

でも何よりも、相手を見つめる視線が凄い。
欲望にギラギラしてるのを押し殺してるような、ニヤつきたいのを抑えてるような。
ほんとに演技なのか?マジじゃないのか?と疑いたくなるアツさ。
黙って見つめ合ってる場面の緊張感。
同性愛に寛容ではなかった60年代の空気感。
キューバ危機を前にしたアメリカ社会の先が見えない怖さ、性的マイノリティが社会に抱いている居心地の悪さ。
淡々とした展開をあるがままに受け入れて映画のムードに酔えるかが、
好き嫌いの分かれ目かも。

映画『シングルマン』予告編


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神様のくれた赤ん坊

2017-02-05 | 映画(か行)

■「神様のくれた赤ん坊」(1979・日本)

監督=前田陽一
主演=渡瀬恒彦 桃井かおり

前田陽一監督の「神様のくれた赤ん坊」鑑賞。
死んだ女が遺した男の子。父親の可能性がある5人の一人とされた主人公(渡瀬恒彦)が、その子を連れて父親探しの旅へ。
同棲中の女(桃井かおり)も巻き込んで、三人の旅は、自分のルーツを探しながら、
尾道、中津、別府、熊本、天草、長崎、唐津、そして若松へ。
チラシ画像の右上が若戸大橋ですな。

コメディアンを使わない人情喜劇。
嵐寛寿郎、吉幾三、泉谷しげる、吉行和子、樹木希林、登場する誰もが印象に残るいい仕事。
特に桃井かおりが母親のルーツを知るエピソードがグッとくる。

たったひと言の台詞が、これ程涙を誘うなんて見事。
粋な脚本のロードムービー。
ちょっと子供そっちのけな気もするが、
同じ題材を今撮ると、きっと子役で泣かせるあざとい映画になるだろう。
あくまでも主眼を主人公二人の心の成長に置いてる潔さがいい。

クライマックスの若松南海岸は、
旧古河鉱業若松ビルの横を通って、ごんぞう小屋、栃木ビル等が登場。

若戸大橋に登るエレベーター、若戸大橋の歩道。
今は歩いて渡れないだけにとても貴重な場面。
エンドクレジットは空撮で真っ赤な橋が映される。

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ブリッジ・オブ・スパイ

2017-01-24 | 映画(は行)

■「ブリッジ・オブ・スパイ/Bridge of Spies」(2015年・アメリカ)

●2015年アカデミー賞 助演男優賞
●2015年全米批評家協会賞 助演男優賞
●2015年NY批評家協会賞 助演男優賞

監督=スティーブン・スピルバーグ
主演=トム・ハンクス マーク・ライランス エイミー・ライアン スコット・シェパード

4年前の大統領選挙の時。
スピルバーグはあの地味な映画「リンカーン」を撮った。
相次ぐバッシングが政治的、人種的に国家を二分するに至り、みんながウンザリしたあの時に、
どういう人物が大統領にふさわしいかを「リンカーン」を通じて示してみせた。

再び大統領選挙が翌年に迫る2015年に製作されたのが、この「ブリッジ・オブ・スパイ」。
派手なエンターテイメント作品が目立つフィルモグラフィーの中で、
本作は「シンドラーのリスト」に代表されるシリアス路線の一本と言えるだろう。
冷戦の最中で、ソビエトのスパイを裁く法廷で被告の人権を守り、
逆にアメリカ兵が同じ立場になった時に交換の手段にできると主張した実在の弁護士が主人公。
敵国スパイの弁護をしたことで、反感を買い、
また捕虜交換の交渉では国のバックアップをもらえず自らの信念で立ち向かう物語に、緊張感が全編を覆う。

スパイを扱った「ミュンヘン」程の悲壮感はなく、手堅い仕上がり。
ベルリンに急ピッチで壁が作られる緊迫した様子にしても、アメリカの偵察機U-2機撃墜シーンにしても、
ラストの捕虜受け渡しの場面にしてもスピルバーグ演出は台詞に頼らず、見せ方が上手い。

この映画で心に残るのは、主人公の敵味方を超えた人権意識と、"不屈の男"振り。
「これが君の贈り物だよ」というクライマックスはぐっときますな。

だーれかさんの人種や移民バッシング発言が国家を二分した2016年のアメリカで、
この映画が訴えた人権意識がどれだけ届いたかはわからない。
だけど、これだけは言える。
世の中のお父ちゃんは、この弁護士さんだけでなく、みーんな人知れず頑張ってるんだよ。うん。

映画『ブリッジ・オブ・スパイ』予告A(120秒)


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シング・ストリート 未来へのうた

2017-01-21 | 映画(さ行)

■「シング・ストリート 未来へのうた」(2015年・アイルランド=イギリス=アメリカ)

監督=ジョン・カーニー
主演=フェルディア・ウォルシュ・ピーロ ルーシー・ボーイントン マリア・ドイル・ケネディ エイダン・ギレン

ジョン・カーニー監督の「ONCE ダブリンの街角で」「はじまりのうた」はどちらも愛して止まない映画。
監督の新作は、1985年を舞台に高校男子がバンドを始める青春映画だ。

聴く音楽によって影響されちゃってオリジナル曲が似てきたり、ファッション真似たりする様子が、
同じ時代に生きてきて自分も音楽活動してただけに「わかるなぁー♪」と嬉しくなってくる。
彼らのバンド最初のオリジナル曲"モデルの謎"は、duranduranの"Girls on film(グラビアの美少女)"が元ネタ?。
親の喧嘩が聞こえなくなるように兄貴の部屋でManeaterを聴く場面が好き。
大学中退して家でゴロゴロしてる兄貴が、主人公に音楽指南してくれる。
大好きなロックムービーには必ずこういう存在がいる。主人公に音楽面だけでなく、生き方でも啓示を与えてくれる素敵な存在だ。

思えばあの頃、好きな音楽が自分の世界をグイグイ広げてくれた。
そして好きな音楽が増えるきっかけには必ず誰かがいた。
毎週オススメ音楽を配信してくれる便利な現在とは違って、音楽は人と確実につながっていたと思うのだ。
それを思い出させてくれる。
だから僕らは、音楽配信を一人で楽しむんじゃなくて、誰かと語り合わなきゃいけない。あ、本編には関係ないね。

前2作と比べるとなーんか物足りない。
音楽の力や素晴らしさ、主人公の成長は確かによいのだけれど、話に深みが足りない気がする。
離婚直前の両親やメンバーの家族はもっと出てきて欲しかったかも。
それに、あの年頃ならバンド内での横恋慕みたいなこともあるだろに。
そういう意味では、J・J・エイブラムス監督の「スーパーエイト」は良くできた映画だったよな。

イギリスを目指すラストの二人を冷静な目で見てしまう自分。あー、10代でこの映画を観たかった。
でもこの映画は、あの頃の自分を思い出させてくれる。

僕と不思議と波長があって、国語の成績が良くて、センスが良い同じ学年の女のコに、
「ねぇ、歌詞書いて欲しいんだけど」
と切り出したあの春の日を。

劇中、音楽通の兄貴のひと言。
「彼氏はジェネシス聴いてたのか?そいつは大したヤツじゃねぇよ。フィル・コリンズ聴くようなヤツは女にモテない」

わっ、わるかったな!ジェネシスファンで!(泣)

『シング・ストリート 未来へのうた』予告編


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この世界の片隅に

2017-01-15 | 映画(か行)


「あの花」や宮崎駿の「風立ちぬ」が世に出た時に、こういう話は何もアニメでは やらんでも…と多くの人が言った。
高畑勲の「かぐや姫の物語」が世に出た時に、アニメだからこういうことができたと言った。

実写でも「この世界の片隅に」を映像化することはできただろう。
しかし、アニメだからこそ伝わる情緒や激しさ、再現できる風景がこの作品にはあるし、
僕らは登場人物たちに身近な人のような思い入れを抱くことができる。

それだけに、この人たちが生きる戦争の悲惨さを思い知ることになる。
そして何よりも、悲惨な現実や実写では目を背けたくなるような描写をも僕らは受け入れることができる。
それはアニメだったから。

「火垂るの墓」がキツくて観られない…という人にもこの作品はきっと心に届くはず。
厳しい現実はあるけれど、それでも日常はある。ちょっとしたファンタジー要素と、
こうの史代の温かみのあるキャラクターたち。

ボイスキャストも素晴らしい仕事。
クラウドファンディングで製作費が集められたという事実も、現実世界も捨てたもんじゃないな、って気持ちにさせる。
責められるべきは、出演者の事務所トラブルばかりを報道して、作品に触れようともしなかったマスコミだろう。

キネ旬1位は納得です。

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