明日の風に吹かれて

日々の感じることを感じるままを綴っていきます。 明日が佳き日になりますように。

国宝展 第IV期@京都国立博物館

2017年11月14日 11時41分04秒 | つれづれ
国宝展 第IV期@京都国立博物館

いよいよ第IV期
雨だから混み具合もましかな?と来てみたが、9時過ぎで入場券を買うところから行列。





ただ、入館してからは皆さんそれぞれ分散して意外とゆったり。まっしぐらに一階奥 陶器のコーナーへ。


(作品写真はネットから)

■油滴敵茶碗(東洋陶磁美術館蔵)

高7.0㎝ 口径12.3㎝ 高台径4.3㎝

東洋陶磁の保有するこの油滴茶碗は「油滴の中の油滴」とも言われており、伝世されている油滴茶碗の中で第一の名碗と言われており、是非この目でと。

地がもう少し黒いのかと思ったが、底にいくほど青味が増すんだ。

まあ眺めて良しであり、これで茶を点てようとは思わないが、不思議な逸品だ。

これを足利義政が所有し、その後関白秀次も所持していたとのこと

今日は係員もおらず、気の済むまで堪能。

「油滴」とは、その名のとおり「油の滴」のように黒地に金、銀、紺に輝く細かな斑文が茶碗の表面や内部にびっしり。ほんと地が見えないぐらいに斑紋がびっしりだった。

口縁の部分には、純金の覆輪が施されている。

南宋時代の作だが天目で焼かれたものではなく、建窯(けんよう)で焼かれたもの。

この建窯で焼かれた天目茶碗は、本来は鉄分を多く含んだ黒い釉薬を使うという特徴があり、通常は黒釉で焼かれると茶碗の表面は黒い無地で焼きあがるのだが、時に窯変(ようへん)と呼ばれる偶然というかまさに奇跡が起こり、とても美しい文様が現れることがある。その一つがこれ。





続いて2階の近世絵画へ

■燕子花図屏風 尾形光琳 根津美術館蔵
もともとは西本願寺が保有していたが、大正2年に売り出されて根津コレクションに。だから、約100年振りの京都。

総金地の六曲一双屏風に、濃淡の群青と緑青によって鮮烈に描きだされた燕子花(かきつばた)の群生。

この単純な構図、色合いが、不思議なほどにリズミカルな躍動感を感じさせる。

現代アートを感じさせるこの絵画が18世紀に描かれている。その感性。






■雪松図屏風 円山応挙 三井記念美術館蔵

これもまたシンプルながらも静かな力を感じさせる。

松の枝が向こうからこちらに伸びてくるような迫力、薄明るい金屏風に映える松の黒と雪の白さ。

その雪の質感がいい。空気までが伝わってくるよう。





そして1階入り口横の漆工コーナー

■ポルトガル国印度副王親書 1588年 妙法院蔵

当時のポルトガル国印度副王ドン•ドゥアルテ•デ•メネーヒスから、秀吉へ宛てた親書。

この前年の1587年、秀吉は突然「伴天連追放令」を発した。

外国人宣教師達は直接秀吉に会い、布教を嘆願することは叶わず、このように副王からの親書を届ける役割の名目で秀吉に会ったのだろう。

親書の中にパードレ(神父)とおぼしき文字も見え、ポルトガル国としてキリスト教の布教の認可を願い出ている形をとっていることが分かる貴重な品だ。

翻訳文:とある方のブログから 

https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/ukon-takayama/entry-12089615771.html




やはり本物は写真とは違う。
豊かな時間だった。





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