Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

交差しない気持ち

2017年08月08日 | 映画など

エドワード・ヤン監督「台北ストーリー」を見る。

長らく未公開だった同監督の第二作。

主演はなんとホウ・シャオシエン監督で、

相手役の女優さんは、ヤン監督の奥さんだった人。

そんな情報を頭に入れて見ていたら、

厳しくてキレのある演出に、

ヨコシマな考えなど吹っ飛んでしまったというか。

 

 

かつて野球選手として名を馳せたアリョンは、

実家の織物問屋を継ぎながら、まったく浮上しない自身に苛立ち、

恋人のアジンも、仕事をリストラとなり、

気持ちのはっきりしないアリョンにためらいながら、

快楽にまかせた毎日を送る。

 

淡々としたストーリー展開のなか、

だんだんストレスをため込んでいく登場人物たち。

見た目は普通なのだけど、

体と心のなかはストレスで充満して、

もう暴発寸前、というか。

 

制作が85年だから、バブル前で、

変貌著しい台北という街並みを見つめる映画でもある。

ビルのネオンサインをバックに捉えられた

ヒロインのロングショットの美しさに目を見張る。

 

こういうのをキレのある映画と言うのだろう。

 
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