サム・シェパードさん…。
「ライトスタッフ」出演。
音速を超え、宇宙をその目で見た男。
なんという凛々しさ。姿勢がいいんだな。
映画史上、最高のドヤ顔、と言ったら、
この映画のサム・シェパードにとどめを刺す。
「パリ、テキサス」脚本。
愛を受け入れることができない男の
彷徨っぷりが、やさぐれた自分に滲みた。
ヴェンダースの、ライ・クーダーの、
スタントンの、ナタキンの映画だけど、
サム・シェパードの映画でもあるんだな、と。
「ローリングサンダー航海日誌」著作。
70年代のディランのツアーに同行した
ルポルタージュ。ふたりの才能がぶつかり、
尊重しあう様子が詩的に美しくて。
俳優、脚本家、作家としてカッコいい人だったなと思う。
本当は劇作家なんだろうけど、
そのあたりを追いかけなかったのが、今となっては悔やまれる。
時間を見つけて、
ロートルの西部劇スターを演じた
「アメリカ、家族のいる風景」をまた見たいと思います。
それにしても
訃報が続いて、シネフィルにはたいへん辛い日々です。