無事で何より~梅ちよ日記

人生は別れと出会いの繰り返し。
巡り来る季節に感謝しつつ、日々のあれこれを書き留めます。

そろそろ桜も散りはじめ

2017-04-23 00:51:07 | 日記
お天気も安定してきたようです。来週は早くもGW。
スタートの4月29日は母の祥月命日でもあります。
あれからはや二十数年。月日の経つのは早い。

その年の4月の始め。地元恒例の桜まつりを、名古屋で一人暮らしをしていた母にぜひ見せたくて、姉夫婦に頼んで、こちらへ連れてきてもらいました。
体調が良くなかったのか、姉夫婦が迎えに行っても、布団の中に引きこもったままだったらしい。なんとか説得して車に乗せてこちらに着いたのがお昼近く。ところが、
渋々来たはずの母が、堤防の桜並木を見た途端、「ホーッ!」と歓声を上げ、歩きながら、「奇麗だねぇ」を連発。
公園の中にシートを敷き、パック弁当を食べるのもそこそこに、野外ステージの園児のお遊戯に拍手し、みこしコンテストに声援を送り、苗木無料配布の列に並び、と、広い公園を縦横に歩き回って楽しんでいました。
いつもは絶対動かず、缶ビールを飲んでばかりの夫が、県内の名産品を販売するテントを回って、「きゃらぶき」やら「鮎の塩焼き」やら「朴葉みそ」やらを買い込んで、母たちへ手土産として渡していました。

さすがに疲れたのか、母がウトウトしだしたので、祭り終了を待たず、早めに引き上げることにしました。
車に乗り込むとき、こちらに向かって、何度も何度も「有難う」と言って手を合わせる姿が今でも目に焼き付いています。
元気な姿を見たのは、このときが最後。この後、ひと月もしないうちに、あっという間に旅立ってしまいました。
「くも膜下」でしたが、老齢のためか、我慢強かったのか、「激痛にのたうち回る」ということは無く、昏睡状態のまま静かに息を引き取りました。

これ以来、市民公園での桜まつりはもちろん、他所でのお花見もしばらく行かなくなりました(行けなくなった)。
やっとお花見を楽しめるようになったのは、ここ5,6年のこと。
毎年お誘いして下さる方がいて、グループで賑やかに楽しんでいますが、時々当時のことを、ふと思い出したりもします。
あの日の帰りの車の中で、
「お父さん、手土産のこと、よう気が付いたねぇ。ありがとね。」と私。
「へっ、珍しく褒められたなぁ」と照れ隠しの夫。

あれから幾人のひととのお別れがあったのだろう。
そういえば、姑とは一度もお花見行かなかったヮ!
今頃気が付いても遅いけど‥‥。

桜まつり会場にて

  彼の地でも 花愛でておられるか 幾度かすれ違う 面影似た人