ぱんくず介護録

在宅介護事情。

時計

2010-07-11 00:30:42 | じじの在宅介護
さっき血圧を測り、薬を飲ませた後、
じじはもう寝ると言いながら
なかなか就寝しようとせず
何十年も昔の古い懐中時計を引っ張り出して
間もなく電池が切れそうだと気にしていた。


「秒針が2秒ずつ進んでいる。
 2秒ずつ進むのは電池が無くなる印だ。
 これは○○時計店で買ったやつだ。
 電池を入れ替えてきてくれ。」


○○時計店は何年も前に閉店した。
忘れたの?潰れたんだよ。今はもう無いんだ。


「▽▽時計店の旦那が、
 今度、旅行から戻ったら
 電池を入れ替えに来てやると言ってた。
 まだ帰って来ないからな。」


▽▽時計店のご主人は、体が不自由だったけど
今、お店なんてやってるのかな。
じじの昔馴染みの時計屋やカメラ屋や酒屋や、
いろいろな店は店主もじじと同年代、
その上この不況で商売を続けられずに
皆店を閉めた。
入院したり、施設に入ったり、子供達を頼って遠くの街に引っ越したり
既にこの世にいなかったりする。


「今度、時間ある時に、
 ▽▽時計店に行ってみるよ。
 お店まだやってるかどうか聞いて、
 やってたら電池交換して来るわ。」


携帯電話が普及して、
腕時計や懐中時計を身に付ける人も減って
時計屋のお店も減った。


時代が変わったんだよ。
寂しいけど。