猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

言葉を発したがらない最近の日本人

2007年03月10日 | Weblog
最近の風潮として、目に付くのは「ものを言わなくなってきている」ということである。

今日も電車の中で、そんな光景に出会った。
二人がけのロマンスシートの電車だった。
窓側の青年が降りようとしていたが、隣に座っていた60歳くらいの男性は、うとうとしていたのか気がつかなかったようだ。
青年はただ黙って立っていた。男性が気がつくのを待っていたのである。
もちろん、座っていた男性はすぐに気がついて立ったので、青年は降りることが出来たのであるが。

こういうときに青年はどうして「すいません降りますが」とか行って声を掛けないのだろうか?

自分にも似たような経験がある。
隣の男性が、降りようとしていたので、すぐに立ったのだが、彼は何も言わずに立ち去ったのである。
普通は、エチケットとして「どうも」とか「すいません」とか言うのが普通ではないだろうか?
そのほうが、お互いに気持ちがいいと思う。

今の時代は、社会生活での潤滑油としてのエチケットが忘れられているようだ。
他人には必要以上にガードを固めてしまって、口も聞かないのである。
ちょっと一言発することで、どれだけ和む事が出来るかだ。

その点は、外国人のほうが、よっぽどエチケットとかマナーが出来ている。
「美しい国」を作る第一歩は、当たり前の事を当たり前にやれる人間を作ることから始めたい。