岩手の野づら

『みちのくの山野草』から引っ越し

第一次大戦後の宗教ブーム

2017-12-01 14:00:00 | 理崎 啓氏より学ぶ
《『大凡の日々-妹尾義郎と宗教弾圧』(理崎 啓著、哲山堂)の表紙》
 理崎氏は、第一次大戦後は、
 不況ににあえぐこととなる。激しい転変に、人々の不安は募った。宗教はブームとなって倉田百三の『出家とその弟子』がベストセラーとなり、親鸞ブームも興った。日蓮主義も、軍人や財界人の支持があって、ブームの先頭に立っていた。
             〈48p〉
と解説していた。そうか、そういう時代背景があって『出家とその弟子』が沢山の人に読まれたという訳か(難しくてよくわからなかったのだが、私も若かりし頃同書を読んだものだ)。たしかに、不安が世の中に蔓延していればその不安を解消するために何かに頼りたくなるということ、またそれがブームになるのもわからないわけではないが、そのブームが宗教に集中したのは何故だったのだろうか。
 なお、日蓮主義がブームの先頭に立った訳については、理崎氏は
 日蓮主義がなぜ盛んになったのか。これはほとんどが智学と日生の功績で、日蓮の思想が力強いことが挙げられる。禅の超然主義、念仏の諦観などに比して、日蓮思想は現世主義で、軍人やアクティブな知識人には合っていたのであろう。
             〈48p〉
と見ていた。なるほど、そう見ることができるか。

 さて、では、在家として活動することを決心した妹尾は具体的にその後どのような日々を送っていたのだろうか。

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《鈴木 守著作案内》
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