goo

冗語

賢治が封印した詩稿群(「第三集 詩稿補遺」分)
  冗語

   また降ってくる
   コキヤや羽衣甘藍、
   植えるのはあとだ
   堆肥を埋めてしまってくれ

   啼いてる啼いてる
   水禽園で、
   頭の上に雲の来るのが嬉しいらしい
   孔雀もまじって鳴いてゐる
   北緯三十九度六月十日の孔雀だな

   ははは 羆熊の堆肥
   かういふものをこさえたのは
   恐らく日本できみ一人
   どういふカンナが咲くかなあ

   何だあ 雨が来るでもないぞ
   羽山で降って
   滝から奥へ外れたのか
   電車が着いて
   イムバネスだの
   ぞろぞろあるく
   光の加減で
   みんなずゐぶん人相がわるい

   さあこんどこそいよいよくるぞ
   南がまるでまっ白だ
   胆沢の方の地平線が
   西はんぶんを消されてゐる
   おゝい堆肥をはやく、
   ぬれてしまふととても始末が悪いから

   栗の林がざあざあ鳴る
   風だけでない
   東をまはって降ってきた

     <『校本宮澤賢治全集第四巻』(筑摩書房)>

《鈴木 守著作案内》
◇ この度、拙著『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』(定価 500円、税込)が出来しました。
 本書は『宮沢賢治イーハトーブ館』にて販売しております。
 あるいは、次の方法でもご購入いただけます。
 まず、葉書か電話にて下記にその旨をご連絡していただければ最初に本書を郵送いたします。到着後、その代金として500円、送料180円、計680円分の郵便切手をお送り下さい。
       〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木 守    電話 0198-24-9813
 なお、既刊『羅須地人協会の真実―賢治昭和二年の上京―』、『宮澤賢治と高瀬露』につきましても同様ですが、こちらの場合はそれぞれ1,000円分(送料込)の郵便切手をお送り下さい。

『賢治と一緒に暮らした男-千葉恭を尋ねて-』   ☆『羅須地人協会の真実-賢治昭和2年の上京-』   ☆『羅須地人協会の終焉-その真実-』

『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』            ☆『宮澤賢治と高瀬露』(上田哲との共著)

◇ 拙ブログ〝検証「羅須地人協会時代」〟において、各書の中身そのままで掲載をしています。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 春曇吉日 〔もう二三べん〕 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。
 
この記事のトラックバック Ping-URL
 
 
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。