片手運転を止められないサル

※過去ログ「雑感：満員電車、片手運転、『人間失格』」と関連


昨日、右手にタバコを持った状態で窓から垂らし、左手一本で車を運転している人間を見かけた。まあこれが渋滞でほとんど進まない状態ならわからなくもない。しかし、夜の路地をそんな状態で走って咄嗟に対応できるのだろうか？このように疑問を提示した場合、彼らの側からは二つの反論が想定される。


一つは、「自分の運転技術に自信があるので、咄嗟に対応することは可能だ」というものである。しかしこれは何とも愚かしい言葉である。車を刀だと考えてみよう。静止している状態が鞘に納まった状態、動いている状態を抜き身の状態だとすれば、この片手運転は、さしずめ抜き身の刀を振り回している状態に近い。刀をそのように扱いながら「大丈夫。人には当てないから」と言ったとしても、納得する人間など誰一人としていない。このように考えてみればわかる通り、「運転技術に自信があるので問題ない」などと言う者は、車が凶器であることを本質的に理解していないのだ。


そしてもう一つは、「どうしてもタバコを吸わずにはいられないからしょうがない」という反論である。さて、麻薬中毒患者は運転してもよいのだろうか？あるいは重度の心臓病を患っている人は？上のような反論をする、言わばタバコに取り憑かれた人間は、そういう人々と同じ立場にいる(心臓病は本人の意思によらないので多少違うが)。つまり、そもそも運転をすべきではないのだ。まあそれに気付かないくらい脳の腐敗が進んでいるのだろうから、いっそ隔離された部屋で死ぬまでタバコを吸い続けるのがよいだろう(とはいえ、そんな人間に税金を使ってほしくはないものだが)。


文明の利器を使うなら、せめて人間並みの知性くらいは持っていてほしいものだ。