NETFLIXのドキュメンタリー映画である。
評判を耳にしていたので、ずっと見たかった。
原題は‘My Octopus Teacher.’
ちょ、直訳すると「僕のタコ先生」。
なんでも「神秘」なんて言葉に託すのはどうかと思うな。
この映画は、自然や動物という普遍的なテーマも扱っているけれど、
とても個人的なものも描いている。
それが「My」の一語に籠められている。
翻訳するなら、「蛸が僕に教えてくれたこと」とでもやるのはどうかな。
※
ある映像作家が、心傷付き果てて、
映画を撮ることもできなくなってしまい、
おそらく妻子とも離れて、海辺の家に暮らす。
家の目の前は海で、中は深い海藻の森である。
男は日々その海に潜る中で、一匹の若い雌のマダコに出会う。
毎日々々海に潜り、観察を続ける。
そのうち、タコはその人間への警戒心をちょいと解く。
そうして、文字通りの触れ合いが起きる。
タコにとって、あの足は大切な感覚器官であるらしい。
触れるということは、相手を深く知ろうとすることのようだ。
足を伸ばすということは、
あなたをもっとよく知りたい、
と言っているようにも感じられる。
※
タコは夜行性だという。
人間は、危険を賭して夜の海に潜り、
昼間に見るのとまったく異なるタコの姿を見る。
活発に餌を獲って食う様子が観察される。
※
タコがカニを獲って食うことが有るように、
タコもサメに追われる。
人間は、親しい仲になったタコを守るため、サメを追い払いたくなる。
しかし、それは、その小さな海域の生態系を狂わす行為だと気付き、
踏みとどまる。
仲良くなったタコがサメに襲われるのを、
人間は、ただ撮影するしかない。
※
タコの寿命は1年あまりだという。
卵を産んだら、何も食わずただただ孵化まで守り抜き、
命が果ててゆく。
※
それだけの映画なのだが。
※
またあのタコに会いたくなる。
評判を耳にしていたので、ずっと見たかった。
原題は‘My Octopus Teacher.’
ちょ、直訳すると「僕のタコ先生」。
なんでも「神秘」なんて言葉に託すのはどうかと思うな。
この映画は、自然や動物という普遍的なテーマも扱っているけれど、
とても個人的なものも描いている。
それが「My」の一語に籠められている。
翻訳するなら、「蛸が僕に教えてくれたこと」とでもやるのはどうかな。
※
ある映像作家が、心傷付き果てて、
映画を撮ることもできなくなってしまい、
おそらく妻子とも離れて、海辺の家に暮らす。
家の目の前は海で、中は深い海藻の森である。
男は日々その海に潜る中で、一匹の若い雌のマダコに出会う。
毎日々々海に潜り、観察を続ける。
そのうち、タコはその人間への警戒心をちょいと解く。
そうして、文字通りの触れ合いが起きる。
タコにとって、あの足は大切な感覚器官であるらしい。
触れるということは、相手を深く知ろうとすることのようだ。
足を伸ばすということは、
あなたをもっとよく知りたい、
と言っているようにも感じられる。
※
タコは夜行性だという。
人間は、危険を賭して夜の海に潜り、
昼間に見るのとまったく異なるタコの姿を見る。
活発に餌を獲って食う様子が観察される。
※
タコがカニを獲って食うことが有るように、
タコもサメに追われる。
人間は、親しい仲になったタコを守るため、サメを追い払いたくなる。
しかし、それは、その小さな海域の生態系を狂わす行為だと気付き、
踏みとどまる。
仲良くなったタコがサメに襲われるのを、
人間は、ただ撮影するしかない。
※
タコの寿命は1年あまりだという。
卵を産んだら、何も食わずただただ孵化まで守り抜き、
命が果ててゆく。
※
それだけの映画なのだが。
※
またあのタコに会いたくなる。