犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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怖いものもういっちょ

2022年07月21日 | イキモノタチ
イラガの幼虫の棘はすさまじい。
初めて見るものをなんでも怖がる飼い犬ウーゴは線香の煙から逃げる。

ってな話をしてきましたが。
もう一つ、夏の怖い話を。



それは、スズメバチだ。

東京都下、緑ゆたかな深大寺の町に住んでいる。
このところ、週に一度くらいはお見掛けしている。

恐怖心のせいで大きく見えているだけで、
実はアシナガバチも数えてしまっているかもしれない。

いづれにしろ言えることは、
手で払いのけてはいけない!
ということだ。

最近ハチと出会ったうち、4回は友人と一緒にいた。
私が「あっ、あぶない!」と思わず言うと、
4人とも、サッと体を動かすと同時に、手で払ったのだ。

もっと危ない。
払った手がハチに当たったら、反撃される。

こちらから何もしなければ、わざわざ刺してきたりはしない。
ハチに気付いたら、手で払ったりしないこと、
そーっとその場から離れることだ。

私が「あぶない!」などと言ったから
思わず手で払ったのだろう。
私は、相手が既にハチだと気付いているだろうと思ってしまっていた。
自分の身の周りをハチが飛んでいるんだから、羽音に気付いているだろう、
と思ったのだ。
そうでもなかったようだ。



スズメバチにマークされたことが有る。

大きめの木がまばらに生えた林の中、
一本の木の下で、幹に添って立って、本を読んでいた。

すると、向こうから「ブーーン」と大きな羽音の大きなハチが飛んで来た。
そんなに大きいほうではないが、スズメバチだ。

そのハチは、まっすぐ私に近寄って来て、
私の顔の右前の空中にホバリングした。

実際は数十秒間だっただろうけれど、
それは永遠にも思える時間だった。

私の右頬に、ハチの羽ばたきの風圧が当たる。
近い。
近いよ。

動いたら追われるのではないか。
動いたら攻撃の意志と取られるのではないか。
息を殺して、視線も動かさず、ただじっと立ち続けた。

もし刺されたらどうしよう。
犬も連れている。
慌てて走ったりしたら、血流が良くなって、毒が回ってしまう。
そっと歩いて、最寄りのコンビニに行って、事情を話して電話を借りて、
すぐ近くに住む友人Mに電話をして、近くの大学病院に連れて行ってもらうか。
友人Mの携帯電話の番号を暗唱してみる。言える。
私は携帯を持ち始めるのが遅かったから、何度もかけたMの番号だけは記憶している。
朝早いけれど、Mなら出てくれるだろう。
ああしかしMは夜の間、携帯の電源を切っていたりする。どうかどうか

などと考えていると、
ハチは何で気が済んだのか分からないが、飛び去って行った。



なぜ気が済んだのか分からないところが怖い。

その木に巣が在ったわけではなかったのだろう。



こちらから攻撃さえしなければ、刺されはしない。
とも、言いきれない。
こちらが攻撃の意図を持っていなくても、
その行動が相手にとって攻撃と映るものであれば、
反撃のきっかけになる。

たまたま手が当たっちゃった。
というのは勿論いけない。

ハチがそこにいると知らずに、
ずんずん進んだところにいたら、これも攻撃と見られかねない。

私は駅の雑踏の中で、遠くの発着表示板を見ようとしていたら、
その中間にいたオッサンに絡まれたことが有る。
「何ガンくれてんだオラ!?」
ごもっともである。
(この時はすごまれたことに気付かないふりをしてすーっと去って事なきを得た。)

また、巣の近くに長いこと立っているのも、いけない。
養蜂家さんが私に教えてくれた。
「人間と同じですよ。
自分の家の前に知らない人が立ってたら、イヤでしょ?」
ほんとだわ。



怖いのは、
相手がどんなことをイヤがるのか、知らないことだ。
知らないうちに、相手に自分がイヤがらせをしてしまっていることだ。

突然ブチ切れてくる相手が怖いのではない。
それには相応の理由が有るのだ。

本日言いたいことは、
羽音が聞こえたら、咄嗟に手で払ったりしてはいけない
ってこと。

平和な夏を過ごしましょ。
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