チョコレートのパソコン

母が掛け布団を抱き枕みたいにして
寝ていて、目を覚ました

私「疲れてるんだね　すごいいびきかいてたもん」

母「ほんとに？」


男の子と女の子が目の前で
チョコレートでノートパソコンを
作っているのを驚いて見る

パソコンは、子どもたちより
だいぶ大きくて
２ｍ四方の箱型

私「すごい！　チョコレートでパソコンを作ってる！！」

パソコンに詳しくない母は
あまり興味がない

最後にエンターキーをタン！
と勢いよく押すと
ちゃんとタイピングされることを
確かめているのに感心する


最後の部分をひとかけらを
私たちにくれて、それを
私にくれる兄

食べると、さっき母から
もらったのより美味しい

私「味違う！　なんだろ、洋酒でも入ってるのかな？」

兄「かもしれないな
　　向こうの人、お酒好きだから」

私「食べてみて」

母も食べる
私ほど違いが分からないようだが

母「美味しいね」


さっきも食べたばかりで
これ以上食べたら
逆流性食道炎だから
すでに胸焼けがしている

まださっきもらった
スフレみたいなのが残っていて
それも食べなきゃ

後ろを振り返って見ると
茶碗に丸い豆腐みたいなのが
スポンジケーキのようなものに
のっている

アレ、何なんだろうな

美味しく食べたいから
ムリして食べずに、後にしよう
自由に食べられないのが残念

母は全然平気なのが羨ましい
と思っていると

母「ごめんね」

私「何が？」

母は、私より兄のほうを
気にかけていることを急に謝る

私「そんなこと、思ってないよ」

なんだか、バツが悪い

兄と母の仲がいいのは
小さい頃からで
今に始まったことじゃないし
今、言うことでもないし

なぜ、今、急にそんなことを
言い出すんだろうと
逆にイラっとする


【チョコレート】
不摂生、怠惰をあらわしています。健康への配慮が必要なことを暗示しているようです。