!キユミ感覚的事情

中国の古武術や螳螂拳を学ぶ仲間に向けて、武術的な情報は勿論ですが、それに以外の発見や情報を発信して行きたいと思います。

思えば…

2005-10-20 20:34:33 | 武術
日中の国交自体の制約も多かった1970年半ば、所属していた日太協では毎年訪中団を送っていたので、太極拳を中心に中国で学習経験のある先輩方が多く、著名な先生方の話や、8ミリで撮影された動きも見ていましたから、私にとって中国の拳芸は、「大陸で学ぶべきもの」という意識でした。
御縁を頂き、大阪に来日された折に御指導頂いた王菊蓉先生は、父王子平先生譲りか、格別の風格がありました。当時は上海体育学院の教授として活躍されていたと思います。演武会の際に表演された「査剣」は、それまで見た事のない美しい剣捌きの型でした。中国の剣術で魅了されたのはこの時だけです。
その後、王菊蓉先生に学びたくて、中国の土を初めて踏んだのは確か1981年です。結局その時は仕事の都合ということで再会できず、代わりに馮如龍先生との御縁ができたのですが、もし王先生に再会できて拳を習っていたら、今頃は査拳門の練習生だったかもしれません。

アウトドア練習

2005-10-18 09:23:28 | 武術
屋外での練習は、季節の移り変わりをハッキリ感じる事ができます。特にこの季節は夜の空気が冷たくなって、初冬の訪れを感じますが、春の空気とはちがってピンとした感じが良いなと思います。
恩師のK先生は太極拳をアウトドア・タイチーと命名され、公園での稽古とその四季変化を楽しんでおられました。私も少林拳を習い始めた頃から屋外練習でしたし、その後も代々木公園や明治公園で「アウトドア武術」を楽しみましたから、外で行う練習は全く気になりません。目的に応じて動きやすい場所を選び、周囲と足元に気を配ることが必要ですから、それも良い練習です。ただ、螳螂拳などの拳種は大勢よりは少人数の方が楽しみやすいと思います。
そう言えば15年以上も前になるのでしょうが、夏の熱帯夜で息も詰る様な中、品川の駐輪場でA君と螳螂拳を練習していました。休憩中、両手を膝の上に置いて体を支え、背中を伸ばして呼吸すると楽だった事をよく覚えています。あの当時は山東に行く前でしたが、A君が好意で教えてくれた螳螂拳は本当に良い拳法でした。たっぷり汗を流した後、飲んだビールの美味しさは練習生ならではの思い出です。

2005合宿

2005-10-12 23:12:59 | 武術
合宿、お疲れ様でした。参加できなかった方は、次回是非一緒に稽古しましょう!
経験で言えば中国での練習がそうですが、集中した稽古が大いに必要だと思います。現実のやりくりは大変ですけど(北の地に出社した時、机の上に書類が溜まってました)。
今回の共通稽古だった螳螂八段錦は、申し上げた様に個人的な研究テーマであり、別角度からのアプローチです。皆さんの成果や気づき、更には今後、中国での学習テーマとして期待します。
刀術は、程雲風師妹がW田さんやO田さんに教授してくれた別名「小程刀」です。基本刀術ですが、風を感じる様な軽快さと力強さを含む型は、上達の第一歩だと確信しています。

VCD八段錦名称

2005-10-05 23:00:33 | 武術
「太極梅花螳螂拳系列八段錦」の動作名称を書き出してみました。王家太極螳螂拳拳譜上の名称とは若干異なります。
Web上で太極拳と対になった八段錦が多いのは、楊名時先生の功績だと思いますが、印象は螳螂八段錦同様、太極拳の補助功です。
螳螂八段錦は、「為行手」同様の「壮气」から始まり、練功を経て、導引術に見られる様なマッサージを行い終了します。全部で30分位でしょうか。
①双手托天義气豪
②左右開弓似射雕
③英雄畳挙千釣鼎
④壮士平推万担礁
⑤府身夜叉似探海
⑥抱肩寒鷺独听潮
⑦黄龍擺尾去心火
⑧馬上七顛飲食消

訪中記:補〓

2005-10-02 23:18:57 | 武術
今回は若い人に自分の道を開いて欲しいので、練習を観る事としました。乱接拳中心に、客観的に観る事は初めてでしたが、大いに勉強になりました。でも観ていると動きたくなるものですね。やはり拳法は自分が勉強している時が一番楽しいのではないでしょうか?
型は一部異なる所もありますが、意味は同じでした。肖先輩は、緩急のあるハッキリした力と動作の重要性(節操・干脆)を説いていました。個人的には踵を強く踏み込んで身体の加速を活かす動きが、大変勉強になりました。
身体操作を特に中心にする現代武術では、プラスになる面があると感じつつも、身体を高度に操作して動きに囚われる程踏み込みが流れるので、螳螂拳の求める力を学ぶ妨げになる様に感じました。門派の体系や套路練習の修得は、その意味で重要なのだと思います。