「LT1172を使ってみました」の続きというか、その一つ前の「LT1172CN8をシミュレートしてみました。」の続きになります。
前々回は効率の計算方法が分かっていませんでした。実はLTspiceは、効率を計算する機能がついていることに気づきました。方法を説明します。
最初にシミュレーションコマンドにsteadyをつけます。
メニューのSimulate→Edit Simulation Cmdでダイアログを出して、「Stop simulating if steady state is detected」にチェックをつけると、steadyがつきます。
次にシミュレーションを開始します。通常と違うのはsteadyな状態を見つけたら停止することです。とりあえず停止するまで待ちます。
最後に結果の表示です。メニューのView→Efficiency Report→Show on SchematicsまたはPaste to clipboardを選びます。Show on Schematicsだと回路図上にコメントとして結果が表示されます。Paste to clipboardだとクリップボードに入っているので、テキストエディタを開いてペーストすると結果が見れます。結果は以下の通りです。
入力が1W、出力が894mWで、効率は89.2%です(0.2%誤差がありますね)。部品毎の消費電力も表になってくれます。一番消費が大きいのがLT1172そのもので40mWです。2番目がショットキーバリアダイオードでした。インダクタは3番目です。本来ならインダクタは消費しないような気もするのですが、直列抵抗の0.5Ωの分だと思います。意外とR1とR2も消費電力が大きいです。6.2kと1kのかわりに62kと10kにすると89.4%と、ちょっとだけ効率がよくなります。インダクタの直列抵抗を0.1Ωにすると、効率が92.2%になりました。
Show on schematicsにしておくと、シミュレーションするたびに自動で最新の情報に書き換わってくれるので便利です。
実はexamplesというフォルダの下にappsというフォルダがあって、そこにLT1172.appというファイルがあります。今回のシミュレーションとほぼ同じ内容になっていて、効率とかも計算できるようになっています。適当にパラメータをいじると効率計算ができます。なぜか、シミュレーション時間がかなり短いので、こちらの方が便利です。
シミュレーションが終わった後で、部品を右クリックすると、Simulation ResultsとしてPeak Current(ピーク電流)、RMS Current(RMS電流)、Power Dissipation(消費電力)が見れます。
こんな便利なものが無料で手に入るなんて便利な世の中になったものです。
前々回は効率の計算方法が分かっていませんでした。実はLTspiceは、効率を計算する機能がついていることに気づきました。方法を説明します。
最初にシミュレーションコマンドにsteadyをつけます。
メニューのSimulate→Edit Simulation Cmdでダイアログを出して、「Stop simulating if steady state is detected」にチェックをつけると、steadyがつきます。
次にシミュレーションを開始します。通常と違うのはsteadyな状態を見つけたら停止することです。とりあえず停止するまで待ちます。
最後に結果の表示です。メニューのView→Efficiency Report→Show on SchematicsまたはPaste to clipboardを選びます。Show on Schematicsだと回路図上にコメントとして結果が表示されます。Paste to clipboardだとクリップボードに入っているので、テキストエディタを開いてペーストすると結果が見れます。結果は以下の通りです。
--- Efficiency Report --- Efficiency: 89.2% Input: 1W @ 5V Output: 894mW @ 8.94V Ref. Irms Ipeak Dissipation C1 0mA 0mA 0mW C2 130mA 306mA 0mW C3 0mA 0mA 0mW D1 161mA 407mA 32mW L1 228mA 413mA 26mW R1 1mA 1mA 10mW R2 1mA 1mA 2mW R3 0mA 0mA 0uW U1 163mA 413mA 40mW
入力が1W、出力が894mWで、効率は89.2%です(0.2%誤差がありますね)。部品毎の消費電力も表になってくれます。一番消費が大きいのがLT1172そのもので40mWです。2番目がショットキーバリアダイオードでした。インダクタは3番目です。本来ならインダクタは消費しないような気もするのですが、直列抵抗の0.5Ωの分だと思います。意外とR1とR2も消費電力が大きいです。6.2kと1kのかわりに62kと10kにすると89.4%と、ちょっとだけ効率がよくなります。インダクタの直列抵抗を0.1Ωにすると、効率が92.2%になりました。
Show on schematicsにしておくと、シミュレーションするたびに自動で最新の情報に書き換わってくれるので便利です。
実はexamplesというフォルダの下にappsというフォルダがあって、そこにLT1172.appというファイルがあります。今回のシミュレーションとほぼ同じ内容になっていて、効率とかも計算できるようになっています。適当にパラメータをいじると効率計算ができます。なぜか、シミュレーション時間がかなり短いので、こちらの方が便利です。
シミュレーションが終わった後で、部品を右クリックすると、Simulation ResultsとしてPeak Current(ピーク電流)、RMS Current(RMS電流)、Power Dissipation(消費電力)が見れます。
こんな便利なものが無料で手に入るなんて便利な世の中になったものです。
この回路はLT1172を作っているLinear Technologyのページからダウンロードできるデータシートに載っている昇圧回路そのままです(抵抗値だけ変更)。
http://www.linear-tech.co.jp/product/LT1172
この回路にしたのはデータシートに標準応用例と書かれていたからです。実は何も考えていません^^